小説家になるには?仕事内容や具体的な8つのルートを解説
考えている顔
  • 小説を書いているけど将来が不安…
  • 社会人から小説家を目指すのは手遅れ?
  • 小説家としてデビューする具体的な方法が知りたい!


創造性と文章力を頼りに、魅力的な物語を執筆する小説家。自宅で過ごす時間が多くなった昨今、本にふれる機会も増え、小説家に関心を持たれた方もいるのではないでしょうか。

 

その一方で、「成功しているのは一握りだけ」といった話もあり、自分が小説家に向いているのか不安に思われている方も少なくないはずです。

 

筆者も長い間小説家を目指してきましたが、いまだに成功はつかめていません。夢のある職業ではありますが、厳しい現実が存在するのも事実と言えますね。

 

今回は、そんな小説家志望のリアルを知る筆者が、小説家になるための具体的な8つのルートや仕事内容、向いている人の特徴などを紹介します。

 

この記事があなたにとって、小説家を目指すよいきっかけになりましたら幸いです。

目次

小説家になるには?

用紙とペンと飲み物

小説家になるには基本となるルートは存在していますが、決まった道筋が定められているわけではありません。

 

近年では、小説投稿サイトやWeb応募が一般化し、以前に比べ小説家デビューへの間口も広がってきています。

 

とは言え、運と実力が問われる世界。

 

名文家として知られる三島由紀夫は、その著書のなかで、

『小説家はなりたくてなれるものではない』

と記しています。

 

上記の言葉からもわかるように、狙ったルートで準備を進めても、必ず成功するとはかぎらないのが小説家です。

 

ここからは、小説を書いて生計を立てる商業作家を対象に、小説家の実態を紹介します。

小説家になれる確率は0.1%以下

小説家になる方法は多岐にわたりますが、デビューするには狭き門を突破する必要があります。では、実際に小説家になれる確率はどれぐらいなのでしょうか?

 

2022年に開催された代表的な新人賞を参考に、実際の数値を見ていきましょう。

 

  • 第29回電撃小説大賞(ライトノベル):応募総数4,128編:受賞1名=0.024%
  • 第54回新潮新人賞(純文学)    :応募総数2,630編:受賞1名=0.038%
  • 第35回小説すばる新人賞(大衆文学):応募総数1,182編:受賞1名=0.085%

 

いずれも0.1%にも満たない、わずかな確率だとわかります。

5年後の生存確率は5%以下

小説家としてデビューするのと小説家として売れ続けるでは、まったく意味が異なります。

 

大きな賞を受賞して華々しくデビューした小説家でも、2作目を書けずに廃業してしまうケースもめずらしくはありません。

 

一説によると、小説家の5年生存率は5%以下とされています。かりに、年間200人がデビューできたとして、そこから5年後に生き残っている人数は10人にも満たないのが現実のようです。

 

上記の数字はあくまで通説に過ぎませんが、ひとつの目安としては参考になるでしょう。

小説家の仕事内容

小説を書いている人の手とペンと用紙
作家やジャンルによって執筆スタイルは異なりますが、小説家の仕事は以下のような流れで進みます。

 

  1. テーマの設定:小説の核となる命題を決める
  2. プロット作成:物語の骨組みとなる構成を考える
  3. 情報収集  :小説に必要な資料確認・取材をする
  4. 執筆    :小説を書き始める


企画の立ち上げ段階から編集者との入念な協議がおこなわれ、場合によっては度重なる修正が挟まれるケースもめずらしくありません。

 

また、

小説家って、自分の好きなことだけを書けるんでしょう?

と思われている方もいるかもしれませんが、そうとも言い切れないのが事実です。

 

本業・兼業の違いはありますが、小説家も基本はフリーランス。出版社側の意向によっては、作風や話の流れを変えるなどの柔軟な対応が求められます。

小説家の主な働き方

小説家の働き方について解説します。

専業作家として働く

小説家と聞いて、一般的にイメージしやすいのが専業作家。

 

小説家のなかでも、作家活動だけで生計を立てている人たちをさし、執筆する内容はコラムやエッセイなど多岐にわたります。

 

雇用形態としては、出版社と契約するフリーランスが一般的。作品ごとに担当編集者と協議をして、テーマや執筆枚数、原稿料や執筆期間などを決めて仕事を進めていきます。

 

売れっ子小説家なら複数の出版社から仕事の依頼を受けるケースもありますが、新人の場合、まずは編集部を納得させるような企画を考えなければなりません。

 

締め切り期日を守りさえすれば時間や場所に縛られず、小説だけに集中できる点が専業作家の特徴です。

兼業作家として働く

デビューして間もない小説家は、まずは兼業作家として活動するケースがほとんどです。

 

小説家として安定した収入が見込めない新人の場合、作家活動だけで生計を立てるのは現実的とは言えないのでしょう。

 

Webに公開した小説がヒットし、そのまま小説家としてデビューする流れも一般化してきているため、以前に比べ兼業作家の数は増えているようです。

 

また、経済的な理由だけでなく、自身の生活スタイルに適した働き方として兼業作家を選ぶ人も少なからず存在しています。

 

実際に兼業作家として活動すると考えた場合、会社員の方なら、勤め先の副業に関する規定を確認しておくのが無難でしょう。

小説家が収入を得る仕組みと内訳

家計簿とお札と計算機
小説家の主な収入源と内訳を紹介します。

作品の原稿料

原稿料とは、400字詰め原稿用紙を基準とした1枚あたりの値段です。

 

原稿料の相場は、おおよそ2,000円〜5,000円とされており、知名度が上がるにしたがい値段も引き上げられていきます。

 

明確な上限はありませんが、売れっ子小説家ともなれば数万円単位の原稿料を貰うケースも少なくないようです。

 

小説家の実績や掲載誌による振れ幅が大きいため、原稿料を収入の柱とする小説家は多くはいません。

出版物から得られる印税

印税とは、出版された本一冊の売り上げにつき著者が受け取る収入です。

 

印税率は8%〜12%の間で変動するものとされており、出版社によっても多少の差はありますが、おおよそ10%前後が相場でしょう。

 

印税率10%で一冊1,200円の本の場合、売り上げ部数から得られる収入は以下のようになります。

  • 5千部  :60万円
  • 1万部  :120万円
  • 10万部:1,200万円

 

また、印税には初版と重版の2種類が存在しており、出版された当初の印税を初版印税、その後、再度の印刷・製本により発生するのが重版印税です。

 

重版される度に収入が増えていくため、継続的に収入を得られる印税は、小説家にとって貴重な収入源と言えます。

映像化などによる原作使用料

出版された作品が、映画化やドラマ化された際に発生するのが原作使用料です。

 

近頃では、「ラノベ系の小説がアニメ化して大ヒット」

 

などの事例も広く見受けられますが、原作使用料は小説の印税に比べ多くはないとされています。  

 

制作側との交渉には出版社を経由する流れが通例であり、手数料として出版社側が使用料の数割を受け取る仕組みになっているためです。

 

しかし、小説がメディアミックスされる最大のメリットは、高い宣伝効果が期待できる点にあります。

 

映像化を機にヒットにつながるケースもあるため、メディアミックスは収入を増加させる絶好の機会と言えるでしょう。

賞を受賞した際の賞金

小説家はデビューした後でも、コンスタントに賞を受賞していく必要があります。文学賞の代表と言えば、やはり「芥川賞」と「直木賞」の2つでしょう。どちらも賞金は100万円

 

また、名のある賞を受賞するメリットは賞金だけではありません。受賞を機に過去の作品が注目されるケースもめずらしくなく、賞の獲得は小説家の収入を一段と引き上げてくれる起爆剤でもあるのです。

 

近年では全国の書店員さんが選考する「本屋大賞」が注目を集める傾向にあり、大賞作品は高い確率で映像化もされています。

講演会やメディアへの出演料

小説家にとって、テレビやラジオなどへの出演、サイン会といったイベント事への参加も収入源のひとつです。

 

とある芥川賞作家は、月に数本の講演会が最も稼げる仕事だと語っている程ですので、適度なファンサービスも場合によっては必要になるのでしょう。

 

また、小説の専門学校で講師として勤務する専業作家もいるようです。専門性の高い職業ならではの働き方だと言えますね。

小説家になるための8つのルート

本と物語のような世界
ここからは、小説家になるための具体的な8つのルートを紹介します。

1.新人賞を受賞する

小説家としてデビューする方法は多く存在していますが、今も昔も、やはり王道と言えるのは新人賞の受賞です。

 

新人賞のメリットは、最もわかりやすく、受賞できれば確実に小説家としてデビューできる点にあります。

 

一方で、大手の賞ですと、少なくとも数百から数千もの作品が応募されるため、そのなかから1作に選ばれるとなると、かなりの難関であるのは間違いありません。

 

主催する文芸誌やジャンルによって特徴もさまざまですので、まずは自分が書きたいジャンルを絞ってみてはいかがでしょうか。

純文学の新人賞

芸術性と文章力に重きを置いて書かれた小説が、純文学と言われています。

 

純文学の場合、現在でも新人賞の受賞が主流とされており、なかでも5大文芸誌とよばれる出版社が主催する新人賞が有名です。

 

代表的な純文学の新人賞を以下に記載します。

大衆文学の新人賞

読者を楽しませる物語を重視した、エンターテインメント性の高い小説が大衆文学です。

 

大衆文学の新人賞は、何と言っても高額な受賞賞金が特徴。裏を返すと、出版社側にとって、「売れる」見込みのある小説でなければ受賞は難しいようです。

 

大衆文学向けの主な新人賞を以下に記載します。

ライトノベルの新人賞

若い読者をターゲットとした、娯楽性の高い小説がライトノベルです。

 

受賞作はコミカライズやアニメ化される可能性が高く、メディアミックス効果による多額の印税収入が期待できます。

 

人気の賞だと、多い時で5,000編以上の作品が集まる場合もありますが、入選枠も比較的多く、大賞を逃しても編集者がつくケースもあるようです。

 

主なライトノベルの新人賞を以下に記載します。

2.ネットで公開する

誰でも手軽に挑戦できて、リスクの少ない小説家になる方法のひとつが、ネットでの公開です。  

 

近年では、小説投稿サイトの普及が目まぐるしく、「カクヨム」や「アルファポリス」などのサイトが注目を集めています。

 

なかでも、なろう系とよばれるジャンルを確立させた、「小説家になろう」は、2023年時点で登録ユーザー数240万人以上。国内最大級の小説投稿サイトとして有名です。

 

ランキングで上位を獲得できれば編集者の目に留まる可能性もあるため、Webを上手く活用するのも小説家になる有効な手段と言えるでしょう。

3.出版社に持ち込む

出版社への持ち込みもひとつの選択肢ですが、あまりおすすめはできません。

 

そもそも、持ち込みを受け付けている出版社の数自体が少なく、ムリに押しかけると相手側の迷惑になってしまう可能性も考えられます。

 

出版社への持ち込みを検討しているのなら、まずは持ち込みが許可されているかどうかを確認するところから始めましょう。

 

また、随時応募を受け付けている出版社も存在していますが、郵送かWeb応募が基本とされていますので注意が必要です。

 

随時応募を受け付けている出版社を以下に2つ記載しますので、参考にしてみてください。

4.自費出版をする

出版方法は大きくわけて2種類。商業を目的とした企画出版と、個人が本を出版するのを目的とした自費出版です。

 

自費出版は個人で費用を負担するため、たとえプロでなくても小説を出版できる点が特徴となっています。その反面、赤字になった場合の負担は大きく、リスクの高い出版方法と言えるでしょう。

 

大手出版社に依頼した場合の費用相場は、おおよそ100万円〜200万円とされています。「どうしても本を出したい」と考えている方は、一度検討してみるのもよいかもしれませんね。

5.小説の専門学校で学ぶ

小説の専門学校で学ぶのもおすすめの方法です。講師はプロの小説家として活動されている方も多いため、実践的な小説作法を学びながら効率よく小説家を目指せます。

 

専門学校によっては出版社と連携しているケースもあり、学内コンペで成績を残し、編集者の目に留まれば、そのままデビューできる可能性もあるようです。

 

また、学校側から直接編集部へ紹介する仕組みなども存在するようなので、気になる方は各専門学校のHPをチェックしてみてください。

6.地方文学賞を受賞する

地方文学賞とは、地方新聞社や各自治体が主催する文学賞の総称です。地方文学賞の特徴は、主催する団体や地域によって、応募条件やテーマが異なる点にあります。

 

主催地域に在住している人のみに限定された賞などもあるため、どの賞に応募できるのかを事前に確認しておきましょう。

 

なかでも、三鷹市と筑摩書房が主催する「太宰治賞」は、全国から応募可能な地方文学賞として人気。受賞作は単独で単行本化される点も魅力的なポイントです。

 

近年では、2019年に第161回芥川賞を受賞した今村夏子氏も、上記の賞を受賞し、小説家としてデビューしています。

 

大手の文学賞への応募を躊躇している方は、まずは地方文学賞を狙ってみるのもよいかもしれません。

7.同人作家として活動する

書いた小説を同人誌に掲載し、即売会などで販売している人を同人作家とよびます。

 

同人誌と聞くと、アニメやマンガなどの二次創作の印象が強いですが、小説家志望の方には、同人誌に小説を掲載している人も少なくありません。

 

同人誌の歴史は古く、白樺派といった名称も同人誌の名前からとられたもので、かつては小説家にとって作品を発表する貴重な場でした。

 

同人誌からデビューした小説家として、2010年に第144回芥川賞を受賞した、西村賢太氏が挙げられます。

8.別の職業から参入する

近年では、別の職業の人が小説を書くケースも増えてきました。出版社側としても、著名人が小説を出版するとなれば話題性が期待できるため、積極的になるのも頷けます。

 

アイドルと小説家を両立している稀有な例として、著書『オルタネート』で、第42回吉川英治文学新人賞を受賞した加藤シゲアキ氏が有名です。

 

ある意味では間口の広い業界と言えますが、今から小説家を目指す方にとって、上記のルートはあまり現実的とは言えませんね。

小説家になりたい人に必要な6つのスキル

色々なパズルのピースと電球の絵
小説家になりたい人に必要なスキルを、6つ紹介します。

1.発想力

読者を引き込む物語を書く小説家にとって、柔軟で豊かな発想力は重要なスキルです。発想力がなければ、斬新なストーリーや緻密な心理描写は描けません。

 

とくに、誰でも気軽に小説が発表できるようになった現代、これまでの小説と似通った内容では、読者の目を引くのは難しいでしょう。

 

そのため、小説を書く場面以外でも、常日頃から発想力を鍛える習慣を身につけておくのをおすすめします。

 

2.リサーチ力

物語に必要な情報を収集し、取捨選択していくのも小説家に必要なスキルです。よいアイデアが浮かんだとしても、それを物語に落とし込むための裏付けがなければリアリティは生まれません。

 

資料収集家として有名な司馬遼太郎は、『竜馬がゆく』を書くにあたり、軽トラック一杯分の資料を集めたとされています。

 

軽トラック一杯分、とまではいかなくとも、興味がある対象や気になる情報に対して、徹底的にリサーチしていく姿勢は重要と言えそうです。

3.構成力

構成力は、物語の骨組みとなるプロットを構築するうえで不可欠なスキル。プロットとは設計図のようなもので、物語の方向性を決めてくれるものです。

 

構成力は読者を驚かせる展開を書くうえでも大切ですが、初めの段階で構成作りを怠ると、物語全体のまとまりが失われてしまいます。

 

そのため、とくにミステリーやサスペンスなどのジャンルの場合、初めの構成作りが肝心と言えるでしょう。

4.文章力

文章力は小説家にとって前提となるスキルです。たとえよいアイデアが浮かび、緻密に構成を作り上げたとしても、物語として具体化するための手段がなければ小説として成立しません。

 

また、文章をより魅力的に見せるためには、語彙力や表現力も要求されます。語彙力がなければ単調な印象になりますし、表現力がなければ読者を共感させるのは難しいでしょう。

 

文章力を鍛えるには、

  • とにかく毎日読書をする
  • 好きな小説の模写をする
  • 知らない単語はすぐに調べる

などの方法が考えられます。

 

文章を書き続ける習慣を身につけ、インプットとアウトプットをくり返しながら、自分だけの文体を探してみてください。

5.体力

体力って小説家に必要なの?

と思われた方もいるかもしれません。

 

しかし、小説家も体が資本。常に同じ姿勢で長時間文章と向き合う小説家にも、それなりの体力は必要です。

 

村上春樹氏は、著書『職業としての小説家』のなかで、体力と集中力の関係性について言及し、ランニングを習慣にしていると述べています。

 

彼がトップを走り続けられている理由のひとつは、もしかすると体を動かす習慣に隠されているのかもしれませんね。

6.継続力

継続力は小説を書くうえで欠かせない要素です。憧れの対象となる小説家ですが、仕事内容は地道で根気のいる作業がほとんど。

 

ここまで紹介してきたすべてのスキルを動員して、

 

  1. アイデアを浮かべる
  2. 情報を集める
  3. プロットを組み立てる
  4. アウトプットする

上記の流れをくり返し、読者にとって魅力的な物語を創造していくのです。

 

専業作家の場合、編集者との打ち合わせ以外はほぼ一人での作業になるため、粘り強い精神力も必要になるでしょう。

小説家に向いている人の特徴

パソコンに向かって笑顔の女性

小説家に向いている人の特徴は以下の3つです。

  • 文章を書くのが好きな人
  • 小説以外の知識や経験がある人
  • 最新のIT技術を活用できる人

文章を書くのが好きな人

とにかく文章を書くのが好きで、「毎日でも書いていたい」といった人は小説家に向いています。

 

それに加えて、物語を想像する癖があり、読書を習慣としている方であれば、小説家はまさに天職とも思えるかもしれませんね。

 

書くだけで小説家になれるわけではありませんが、やはり継続して文章を書き続けられる人の方が小説家になれる確率は高いと言えるでしょう。

 

また、文章を書くスキルは、小説以外にもさまざまな分野で応用できます。シナリオライターやWebライターなど、文章を書く仕事はいくつかあるので、気になる方はチェックしてみてください。

 

小説以外の知識や経験がある人

菊池寛は著書のなかで、『二十五歳未満の者、小説をかくべからず』と説いています。若いうちはさまざまな経験をして、人生観を深める時期だと述べているのです。

 

同様に、「ショートショートの神様」と称される星新一も、人生経験を通して知識の断片を増やしておくべきだ、と書き残しています。

 

近年では、第160回芥川賞を受賞した上田岳弘氏も、IT企業役員としての経験が小説に役立っていると述べているため、やはり経験と知識は重要と言えそうです。

 

また、収入が安定しない新人でも、何かしらのスキルを身につけておけば将来に対する不安も軽減されるのではないでしょうか。

最新のIT技術を活用できる人

最新のツールを活用できれば効率的な執筆が可能となります。とくに近年では、ChatGPTやCatchyなど、AIツールが何かと話題ですね。

 

しかし、技術の発展により生活の利便性が上がった一方で、上記のようなAIツールに難色を示す人がいるのも事実でしょう。

 

実際に、米ハリウッドでは、「AIに仕事を奪われる」といった懸念から、脚本家による大規模なストライキが実施されています。

 

小説家にとっても相性が悪いと思われがちなAIですが、必ずしもそうとは言い切れません。その一例として、2022年に開催された「星新一賞」では、一部をAIに書かせた小説が入選し、話題となりました。

 

実は小説の世界において、AIの活用はそれほどめずらしくもありません。小説に特化したAIサービスとして、「AIのべりすと」や「AI Buncho」が有名です。

 

今後小説家として活動していくなら、AIとの共存が課題となるでしょう。

 

小説家になる方法に関するよくある質問

疑問な顔をしている男女複数名

ここからは、小説家になる方法に関するよくある質問に回答します。

小説家になるには資格が必要なの?

小説家に資格は必要ありません。学歴や経歴も同様です。

 

しかし、小説家デビューが目的であれば話は別ですが、小説家として稼ぐためには、それなりのビジネススキルも必要になるでしょう。

 

松岡圭祐氏の著書、『小説家になって億を稼ごう』では、編集者との関わり方や小説の売り込み方法など、執筆以外のスキルがいかに重要であるかを紹介しています。

 

また、資格が必要ないとはいえ、何かしらに特化した知識が役に立たないわけでもありません。専門的な知識が、時に物語に深みを持たせる要素になるでしょう。

 

専門知識と言っても特別なスキルではなく、得意分野や職業で得た知識でよいのです。山口恵以子氏の『食堂のおばちゃん』シリーズは、著者自身の食堂勤務の経験が活かされた好例と言えますね。

 

「専門的な知識なんて自分にはないよ」と思われた方は、まずは自分の強みを見つけるところから始めてみてはいかがでしょうか。

 

小説家に年齢は影響する?

小説家に年齢は関係ありません。

 

現在でも第一線で活躍されている綿矢りさ氏は、第130回芥川賞を受賞した当時、19歳です。史上最年少の芥川賞受賞者として話題になりました。

 

同じく、著書『abさんご』にて早稲田文学新人賞を受賞し、小説家としてデビューした黒田夏子氏は、当時75歳。翌年には同作品で史上最年長の芥川賞受賞者に選ばれています。

 

上記の事例を見てもわかる通り、小説家にとって年齢はさほど気にする必要はないようです。

小説家には主婦でもなれる?

主婦でも小説家にはなれます。実際に、現在活躍されている小説家のなかにも、主婦の傍ら執筆を続けている方は数多くいらっしゃいます。

 

一例を挙げるなら、

  • 桜木 紫乃氏 :第149回直木賞受賞
  • 若竹 千佐子氏:第158回芥川賞受賞

など、両人ともに小説を書く前は専業主婦だったそうです。

 

また、現在では「イヤミスの女王」として知られる湊かなえ氏も、もともとは専業主婦でした。

 

彼女が小説を書き始めたのは30歳を過ぎてから。育児の傍ら、「形に残る何か」をしたいと思ったのが小説を書いた理由と語っています。

 

いつ、何がきっかけで人生に転機が訪れるのかは誰にもわかりません。自分が小説家に向いているか不安な方も、実際に一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

社会人と小説家の両立は難しい?

簡単とは言えませんが、両立は可能です。

 

実際に、直木賞初の平成生まれ受賞者として有名になった、朝井リョウ氏は、大学在学中に小説家デビューしました。その後は執筆を続けながら就職活動を平行し、直木賞を受賞してからもしばらくは兼業作家として活動していたようです。

 

また、最近では、『同志少女よ、敵を撃て』が2022年の本屋大賞として選ばれ話題の逢坂冬馬氏も、会社員と小説家を両立する兼業作家の1人。

 

逢坂冬馬氏は、日中は会社員として働き、帰宅後の2〜3時間を執筆にあてるといった生活を10年程続けてきたと語っています。

 

人それぞれ職業や生活環境に違いはありますが、上手く時間を活用できれば、社会人を続けながらも小説は書けるようです。

小説家を目指すならリモートワークがおすすめ

リモートワークをコーヒーを飲みながらしている男性
小説家を目指す方にとって、リモートワークのスキルは何かと役に立つはずです。

 

まず第一に、これから小説家を目指す方やデビューしたばかりの小説家が、作家活動だけで生計を立てるのは現実的ではないと理解しておきましょう。

 

収入面で不安定な部分も多く、将来の成功が保証されているわけでもない小説家にとって、小説一本に絞った生活はあまりにもリスクが高すぎます。

 

兼業作家を前提としたうえで、会社員ではなく、リモートワークをおすすめするのは以下のようなメリットが得られるためです。

 

  • 書きたい時に小説が書ける
  • 将来への不安が軽減される
  • 小説に活かせるスキル得られる

社会人と小説家の両立は可能と紹介しましたが、出社の必要がある企業の場合、どうしても時間や場所に制限が掛かってしまうもの。

 

その点リモートワークであれば、通勤や人付き合いに費やされていた時間を削減できますし、いつでも小説と他の仕事との切り替えができます。

 

また、小説以外の収入源があれば、将来に対する不安もなくなり、スランプに陥った場合でも、長い目で先を見据えられるようになるでしょう。

 

なかでも、とくにおすすめなのがWebライターと言えます。Webライターで身につくスキルは、リサーチ力や構成力、文章力と、どれも小説に応用が効くものばかりです。

 

筆者が実際にWebライターを始めて感じたのは、

もっとはやいうちにこの仕事に出会えていたらなあ…

でした。

 

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まとめ

今回は、小説家になるためのルートや必要なスキル、向いている人の特徴などを紹介しました。

 

小説家は夢のある仕事ですが、デビューはもちろん、プロになった後でも厳しい現実が存在しています。そのため、小説以外でも活かせるスキルを身につけておくのがおすすめです。

 

この記事を参考に、自分に適したルートで小説家を目指してみてください。

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