ASD（自閉症スペクトラム）の人は、働き方に悩んでいるのではないでしょうか。
このような問題を抱える人も少なくありません。
ASDと一言でいっても、自閉症やアスペルガー症候群など人によって症状はさまざま。個人の能力に応じて対策する必要があります。
この記事ではASDの特徴や働き方、おすすめの仕事を紹介します。
大人のASDに悩む人はぜひ参考にしてみてください。
目次
ASDで仕事が続かないあなたへ
ASDの人に最もおすすめなのが一人でできる仕事です。
なぜなら、ASDの人は対人関係が苦手だからです。一人で黙々とできる仕事なら、ストレスを抱えることもありません。
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ASD（自閉症スペクトラム）の特徴
ASD（自閉症スペクトラム）とは、
コミュニケーションがうまくできない、特定のことに強いこだわりを持つなどの特徴がある発達障害です。
対人関係が難しく、相手の状況や感情を読み解く力が弱い傾向があります。場の空気を読めなかったり、冗談を本気に捉えたりと、コミュニケーションに苦労する場面が多いです。
またASDは、特定のものや場所に強い興味を持つ特性があります。「同一性保持」とも呼ばれ、変化への対応が難しい性格を持っています。そのため、マニュアル通りに進まなかったり、ものの配置がずれていたりすると、パニックになり仕事が円滑に進みません。
ASDは社会で生きていくことが難しい発達障害です。ストレスを抱える場面が多く、他の発達障害や精神疾患を合併するケースも多くみられます。
ASDの仕事での悩みや苦悩
ASDの人が仕事で抱える悩みを具体的に解説します。
場の空気を察することができない
ASDの人は、相手の表情や場の空気を察することができません。
例えば、仕事が忙しく職場がピリピリしたムードだとしても、それに気づかずにマイペースに仕事をします。
また相手の言葉を文字通り受け取る特徴もあります。そのため、上司から怒り気味に「〇〇君は頑張ってんだけどね」と皮肉を言われても、身振りや表情を理解できず「自分は評価されている」と勘違いしてしまうのです。
その結果、空気が読めない人になり職場で浮いてしまいます。
チームプレイができない
ASDの人はチームプレイが苦手です。特定のものにこだわりがあるため、マニュアルや自分だけのルールでしか動けません。
パターン化した行動は得意ですが、チームで動いて臨機応変に対応することは難しいでしょう。
注意されるとパニックになる
ASDの人は、予想しないことに対処できません。自分のルールに沿ってマイペースに仕事を進めるため、人から注意を受けるとパニック状態になることも。
また嫌な場面に遭遇すると、それを思い出しイライラが止まらないこともあります。
その結果、職場にいることが辛くなり仕事が続かないのです。
マルチタスクが苦手
ASDの人はマルチタスクが苦手です。ひとつのことをコツコツ取り組む能力はあるものの、仕事が複数あるとパニックに陥ります。
順番が決まっているなら問題ないですが、自分で業務を組み立てる場合、仕事が上手く進まずイライラしてしまうでしょう。
ASDに合った働き方とは？
ASDに最適な働き方を紹介します。
弱みを理解して仕事を探す
ASDの弱みを理解すれば、仕事選びも楽になります。
ASDの弱みが全面に出る環境としては、
- コミュニケーションが発生する
- 臨機応変に対応する場面がある
- マニュアルが設定されていない
などが挙げられます。
これらに該当する職種を避ければ、大幅にストレスを軽減できるでしょう。
ASDの強みを活かす
ASDは他の人にはない強みを持っています。
- 文字情報を的確に読み取れる
- 興味のある分野に集中力を発揮する
- マニュアルに沿って正しく行動できる
- 論理的な思考回路がある
これらの強みを活かせば、仕事で活躍できます。
例えば、ライターとして文章を書いたり、マニュアルに沿って動く職種に就いたりすれば、問題なく働けるでしょう。
一人でできる仕事を選ぶ
ASDはコミュニケーションを苦手としています。一人でできる仕事を選べば、対人関係で悩むこともありません。
例えば、在宅勤務できる会社に転職すれば、自宅でマイペースに仕事ができます。
筆者の私も在宅ワークをしていますが、人と関わらないのでストレスはゼロです。コミュニケーションはメールやチャットのみなので、文字情報を読み解くのが得意なASDの人に向いています。
最近は在宅勤務のできる会社も増えていますので、求人をチェックしてみてはいかがでしょうか。
ASDに向いてる仕事
それではASDに向いてる仕事を紹介します。
トラック運転手
トラック運転手は、一人で業務を行う職種です。1日のほとんどを車内で過ごすため、人間関係のストレスもありません。
また目的地まで荷物を運ぶ、というシンプルな仕事内容も大きな魅力です。キツいイメージがありますが、短距離〜中距離のトラック運転手なら日帰りで仕事ができます。
車の運転が好きな人は、トラック運転手として働いてみてはいかがでしょうか。
工場作業員
ASDの人はマニュアルに沿って行動できるため、工場作業員に向いています。
ラインで同じ作業を繰り返したり、ピッキングで指定された商品を取り出したりと、マニュアル通り動けば評価されます。
また工場は自分の持ち場があるため、コミュニケーションも最小限です。一人で黙々と作業をこなせるため、人と関わりたくない人にもおすすめです。
経理
経理とは、会社の売上や給与、保険などを管理する仕事です。そのため、マニュアルに沿って仕事のできるASDに向いています。
人とのコミュニケーションではなく、目の前の数字と向き合うのが仕事です。正確に業務をこなせれば、仕事ができる人だと評価してもらえます。
経理に興味のある人は、簿記の勉強を始めてみてはいかがでしょうか。
事務職
事務職とは、書類作成やデータ入力、電話対応などを行う職種です。マルチタスクになりがちですが、マニュアルさえ覚えれば誰でも取り組めます。
特に来客対応や電話対応のない事務職が働きやすいでしょう。
筆者の勤めていた会社では、ASDの事務員さんが活躍していました。
- パソコン業務のみ
- マニュアルがある仕事のみ
- 来客・電話対応なし
このように、ASDの人に配慮した採用を行っている会社もあります。
研究職
ASDの人は、興味のある分野に異常な集中力を発揮します。自分の好きな研究なら、大きな成果を上げられるかもしれません。
おすすめは大学の研究職です。ひとつのテーマを長期的に取り組み、納期や売上を気にせず研究に打ち込めます。
ひとりで黙々と作業することも多く、人間関係が苦手な人でもストレスなく働けるでしょう。
カメラマン
ASDの人はカメラマンで活躍できる素質があります。特に風景や動物を撮影するカメラマンが向いています。
ひとりで黙々と撮影し、誰かに邪魔されることもありません。カメラが好きな人なら、時間が許す限り撮影できるのもメリットです。
翻訳
翻訳とは、指定の言語から別の言語へテキストベースで訳す職種です。英語から日本語、日本語から英語といったように文字情報だけで訳していきます。
ASDの人は文字情報を読み解く力に長けているため、翻訳の仕事は適任です。相手の感情や表情を察する必要もないため、コミュニケーションが苦手でも務まります。
またフリーランスになれば、ひとりで仕事できるのもメリット。語学が好きな人は翻訳者を目指してみてはいかがでしょうか。
Webデザイナー
Webデザイナーとは、Webサイトのデザインやコーディングを行う職種です。1日のほとんどをパソコンの前で過ごすため、人付き合いが苦手なASDに向いています。
また特定のものにこだわりが強い性格もあり、細部まできちんと仕上げられるのも強みです。
フリーランスになれば在宅で働けるので、デザインに興味のある人はぜひチャレンジしてみてください。
Webライター
Webライターとは、Web上にある記事を書く仕事です。ASDの人は文字情報を的確に理解できるため、Webライターに向いています。
そしてWebライターの多くは在宅で働いています。人と会話する機会も少ないので、対人関係の悩みを抱えることもありません。
文章を書くのが好きな人は、Webライターを目指してみてはいかがでしょうか。
プログラマー
プログラマーとは、プログラミング言語を用いてアプリやサービス、システムを作る職種です。
ASDの人は論理的な思考が得意です。プログラミングは論理的に組み立てていく能力が求められるため、ASDに向いている仕事といえるでしょう。
また、パソコンと向き合う時間が多く、対人関係が苦手な人でも問題ありません。最近は在宅勤務やフリーランスという選択肢もありますので、興味のある人はぜひチャレンジしてみてください。
ASDで仕事を辞めたいと感じているあなたへ
ASDの人に最もおすすめなのが一人でできる仕事です。
なぜなら、ASDの人は対人関係が苦手だからです。一人で黙々とできる仕事なら、ストレスを抱えることもありません。
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まとめ
今回はASDに適した働き方とおすすめの仕事を紹介してきました。
ASDが最も能力を発揮できるのはひとりでできる仕事です。
コミュニケーションを最小限に抑えることで、ストレスなく働けるでしょう。
それでは本記事を参考に、自分に合った働き方を見つけてみてくださいね。
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