できることなら今日にでも辞めたいけど、日本では「就職したら3年は勤めるべき」という風潮もあって、そう簡単に辞めるべきではないと考える人が多くいます。
その一方で、今の状況を3年耐えて意味があるのか?前向きに働ける環境に行った方がいいのでは?とも思いますよね。
そこで今回は、新卒1年目で仕事を辞めるのは甘えになるのか?について解説します。
目次
「新卒1年目で仕事辞めたい」は甘え?
という気持ちは、甘えとは限りません。
むしろ、辞めるべき場合もあります。どう頑張っても合わない仕事や環境はあるからです。
3年勤めるべきと盲信して、辛い職場で心も体も消耗してしまうことの方が危険です。
本記事では仕事を辞めた方がいいケースと、もう少し頑張った方がいいケースについて解説するので、判断する上で参考にしてみてください。
新卒1年目で辞める人は結構いる
と思うかもしれませんが、厚生労働省が発表する「新規学卒就職者の離職状況」によると、1年以内に離職する新入社員は結構います。
- 大学卒1年目:11.6%
- 短大卒1年目:17.9%
- 高校卒1年目:16.9%
10人に1人は1年以内に辞めていると考えると、結構多いですよね。
ちなみに3年以内の離職率は、どの最終学歴でも30%を超えています。
新卒1年目にして仕事を辞めたいと感じる理由
新卒1年目にして仕事を辞めたいと感じる、よくある理由を紹介します。
社内の人間関係が辛い
新卒に限らず、仕事を辞めたい理由で最も多いのは、社内の人間関係の問題です。
私たちが以前、転職経験者を対象に実施したアンケート調査の結果でも、退職理由1位は人間関係でした。
年功序列文化の日本社会において、新卒は圧倒的に立場が弱いですからね。目をつけられたら地獄です。
パワハラやセクハラが横行する環境にいれば、辞めたくなるのも無理はありません。
仕事内容のミスマッチがあった
前述した調査結果の退職理由2位は、仕事内容のミスマッチです。
入社前に想像していた仕事と違った、もしくは希望する部署に配属されなかったことで仕事にやりがいを見いだせず、絶望する人もいます。
興味がもてない仕事を何年もやり続けるのは嫌だと考え始めたら、辞める理由を正当化するべく、無意識に仕事内容以外のマイナス面も探してしまうため、余計に辞めたくなります。
労働環境が劣悪でしんどい
労働環境が劣悪でしんどい、というのもよくある理由のひとつです。
- 残業が多過ぎる
- 休日出勤もある
- 有給が勝手に使われる
残業代はロクにつかず、休日出勤の代休を勝手に有給扱いにするなんてところも。
社員を大事にしない会社にはいたくないですよね。
社風が合わない
社風が合わないとは、以下のようなイメージです。
- 体育会系のノリが合わない
- 経営層の考え方が合わない
- 仕事は見て覚えろスタンスが合わない
人種や考え方の相違による居心地の悪さなので、結局は人間関係の問題です。
価値観が合わない環境で過ごすのも、精神的にしんどいものです。
勤務地が合わなかった
勤務地が合わなかったというのは、就職によって地元を離れた人によくある理由です。
例えば上京した人では、都心の人混みや満員電車が耐えられないといった、環境が合わなくてストレスを抱えてしまう人は大勢います。
ただでさえ新卒は日々緊張していて、仕事や人間関係の悩みは付きもの。そこに環境が合わないストレスまで加われば、すぐに限界を迎えてしまうわけです。
地元を離れると、仲の良い友人と仕事終わりや休日に遊んで、ストレス発散することもできないのが辛いところですね。
成長できない
向上心が高い人は、成長できない環境に危機感を覚え、1年目でも退職を考えます。
- あまりやることがなくて暇
- 他所で通用するスキルが身につかない
- キャリアパスがない
こういった企業は最近、”ゆるブラック企業”と呼ばれています。
若いうちは苦労してでもいろんな経験をして、吸収したいと思う人には辛い環境でしょう。
新卒1年目でも仕事を辞めた方がいいケース
次に、新卒1年目でも仕事を辞めた方がいいケースを紹介します。
他にやりたいことが見つかった
他にやりたいことが見つかった場合は、辞めた方がいいでしょう。
やりたいことが見えたのに、
なんて思っていたら、時間がもったいないですよね。
仕事を覚えて頼られる存在になれば、より辞めづらくなります。戦力になる前に辞めましょう。
明らかなパワハラやセクハラ、イジメがある
明らかなパワハラやセクハラ、イジメがある場合は、辞めるべきです。
筆者が昔勤めていた会社の上司の中に、パワハラで有名な人がいましたが、その人は困っている姿を見るのが好きというキテレツな思考の持ち主でした。
世の中には関わってはいけない人間がいるものです。
ただし、遅刻したり失礼な発言をしてしまったり、自分が原因で関係が悪くなった自覚がある場合は、話が別です。
態度を改めるなり謝罪するなりして、関係改善を試みましょう。
長時間労働が常態化している
fa-hand-o-rightあなたは月の残業が80時間で「過労死ライン」とされているのをご存知でしょうか?
毎日4時間程度の残業があるとしたら、働きすぎということです。
終電まで残業することもザラにある人の場合は、月の残業はゆうに100時間を超えていると思いますが、その状態を続けるのは危険です。
筆者は20代の頃、月100時間程度の残業が続いた時期がありましたが、同じ部署にいた同期が過労で倒れて入院しました。本当に突然倒れることはあるんです。
ブラック企業で倒れても、誰も責任をとってくれないですからね。自分の身は自分で守るしかありません。
精神的に限界にきている
精神的に限界にきている場合は辞める、もしくは一旦休職しましょう。
そのままストレスに耐え続けると、メンタルを病んでしまう可能性があるからです。
1度メンタルを病んでしまうと復帰には時間がかかりますし、転職時にはメンタルが弱いことが懸念されて、採用が見送られるケースも少なくありません。
精神的に辛いと訴えてもスルーされる可能性があるので、病院を受診した上で相談するといいでしょう。
もう少し頑張った方がいいケースもある
もう少し頑張った方がいいケースについても解説します。
入社して1ヶ月も経っていない
入社してほんの数日で合わないと決めつけるのは、さすがに判断が早いです。
例えば学生の頃、進学して新しいクラスに入ってから数日経った状態と、3ヶ月経った頃、1年経った頃って、全然感覚が違いましたよね。
最初は緊張して居心地が悪かった環境も、時間の経過で居心地が良い環境に変わった経験がある人も多いと思います。
よほどヤバイ会社でない限り、せめて3〜4ヶ月は様子見したいところです。
人間関係が良好な職場
入社前に想像していた仕事と違ったり、希望した配属先ではなかったり、仕事自体にはあまり魅力を感じていなくても、人間関係が良好な場合は続けることをおすすめします。
人間関係にストレスがない職場って、貴重ですからね。
そこで学べること、経験できることをやり切って、社会人としてのレベルを上げてから、次のステージを検討した方が、いい流れでステップアップできるでしょう。
給料が低いことだけが不満
新卒で仕事を辞めたい理由には、給料が低い、昇給額が低くて将来性を感じられないなどの意見もあります。
これについては、ハッキリ言って新卒でいい給料をもらう方が難しいですし、給料水準は入社前にわかっていたはずなので、そこに不満を持つのはおかしな話です。
ちなみに、日本労働組合総連合会の「2019年春季生活闘争」によると、
国内企業の昇給額の平均は、月5,997円。年収にして7万円程度増加するイメージです。
出世して役職がつけば、年収が100万円単位で変わることもありますが、それ以外では微増が一般的。どこに行っても大差ありません。
仕事や人間関係に大きな不満がないのであれば、副業をして収入の底上げを考えてみてはいかがでしょうか。
1年以内に会社を辞めたい新卒が知っておくべきこと
1年以内に会社を辞めたい新卒が知っておくべきことを解説します。
雑音が聞こえることがある
親や上司など、すぐに辞めることに対して小言を言ってくる人はいます。
「嫌なことがあったらすぐ逃げる」
「耐える根性がない」
「それではどこに行っても通用しない」
このような雑音にダメージを受けることもあるでしょう。
でも、周囲の雑音を気にして進路を決めるのは1番の悪手。気にしてはいけません。
転職先をすぐ辞めるとその後は厳しくなる
日本では転職者の書類選考をする際、前職の在籍年数をひとつの大きな判断基準にするところが多いので、1年以内に会社を辞めると転職は不利になります。
ただ、まだ若く、長期的なキャリア形成が見込める年齢なので、書類選考を通過できる企業は多いでしょう。
面接に進んだ際に、先方が納得できる退職理由さえ言えれば問題ありません。
しかし、転職先もすぐに辞めてしまった場合は、それ以降の転職難易度は上がります。
なので、またすぐに辞めることがないよう、転職先に求めることを明確にして、リサーチを入念に行い、希望にしっかり合う企業選びを心がけましょう。
失業保険の対象外になる
と思っているかもしれませんが、止むを得ない理由なく、1年以内に自己都合で退職した場合、失業保険は対象外です。
新卒1年目でお金にゆとりがある人はそういないでしょう。退職してから次の仕事を探すのでは、焦って決めることになりかねないため、転職先を決めてから辞めるのがベターです。
今すぐに会社を辞めたい人は
今すぐに会社を辞めたい人は、退職代行を使うのもアリです。
退職代行とはその名の通り、あなたに代わって会社に退職を伝えてくれるサービスです。
上司が怖すぎて辞めると言い出せない人や、辞めたいと言っても取り合ってもらえなかった人のような、退職に悩みを持つ人が多数利用しています。
早ければ相談した当日に対応してもらえて、翌日から会社への連絡や出社は一切不要になります。
突然辞める形になるので、挨拶や引き継ぎが行えないといった注意点はありますが、精神的に限界にきている場合は利用を検討しましょう。
働き方を変えるのもアリ
そんなあなたにおすすめなのは、働き方をフリーランスに変えることです。
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まとめ
今回は、新卒1年目で仕事を辞めるのは甘えになるのか?について解説しました。
1年で仕事を辞めるのは確かに早いです。ある程度の月日を経てようやく、やりがいを見出せることも多いですからね。
ただ、辞めた方がいいケースもあることを覚えておいてください。「3年は頑張るべき」という風潮を盲信する必要はありません。
冷静な時に客観的に自分をみて、判断してみてください。
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