会社に縛られず、フリーランスとして活動したいと考える人は増えています。
その一方「フリーランスは不安定」「フリーランスやめとけ」といった声も多く、なかなか踏み出せない人もいます。
フリーランスになると、どのような後悔や失敗があるのでしょうか?
現役フリーランスの筆者が、後悔する例と後悔しないためにやるべきことを解説します。
フリーランスになると後悔する?
至極当然の話ですが、フリーランスになって後悔するかどうかは、人によります。
会社員の方がメリットが大きいこと、フリーランスの方がメリットが大きいことはそれぞれありますし、自分の性格的な相性もあるからです。
自分は仕事に何を求めるのか?それ次第です。
本記事の後半では、フリーランスに向いてる人・向いてない人の特徴も解説しますので、参考にしてみてください。
ちなみに筆者は27歳まで会社員をして、その後留学中にフリーランスになって約5年経ちますが、後悔したことはありません。
フリーランスになって後悔する例
会社員からフリーランスになって後悔する、よくある例を紹介します。
思うように仕事が獲得できない
フリーランスになって後悔する例の最たるものは、思うように仕事が獲得できず、収入が不安定になることです。
会社員は出社すれば仕事があるので、基本的に仕事探しから始める必要はありません。仮に暇でやることがなかったとしても、出社していれば給料は出ます。
一方フリーランスは、仕事の獲得からが仕事です。黙っていても仕事はありませんし、仕事をしなければ収入はゼロです。
多くの場合仕事の獲得がうまくいかず、フリーランスを続けられなくなってしまいます。
仕事をする大きな理由は、生活に必要なお金を稼ぐことなので、それが果たせなければ後悔するのも無理はありません。
社会的な信用が低く生活に制限が出る
フリーランスはよく、社会的な信用が低いと言われます。
- クレジットカードの審査に通らない
- 賃貸契約を断られる
- ローンの審査に通らない
フリーランスは今時めずらしい存在ではないですが、「正社員に比べて不安定」という印象は根強く、審査関係は弱い傾向にあります。
フリーランスが少ないエリアだと特に、十分な収入があっても賃貸契約はてこずるかもしれません。
事務処理がめんどくさい
フリーランスは会社員と違い、経費が使えるメリットがあります。
その反面、領収書の取りまとめ、データ入力、確定申告といった事務処理が増えます。
どれも作業自体は単純で簡単ですが、正直めんどくさいです。
帳簿付けを後回しにしてしまうと、領収書と記憶の整理に数日費やすことも。めんどくさがりな人にとっては、憂鬱な作業と感じるでしょう。
ただ、税理士に依頼すればすべて代行してもらえるので、回避はできます。
ボーナスや有給、福利厚生がない
フリーランスは社員ではないため、ある企業から継続的に案件を請け負っているとしても、社員同様の待遇を受けることはできません。
つまり、ボーナスや有給、会社提携の施設が安く使えるような福利厚生はありません。
会社によっては住宅手当、育児手当、格安の社食など、恩恵が大きいところもありますからね。フリーランスは装備が薄いと感じることはあるでしょう。
新しいスキルが身につかない
会社員をしていると、新しい仕事に挑戦できたり店舗の責任者を任されたり、スキルアップ研修を受けさせてもらえたり、成長のチャンスは多くあります。
一方フリーランスは、仕事をピンポイントでこなすプロフェッショナル。仕事を発注する側に、フリーランスを育てるという概念は基本ありません。
現在の能力に見合った仕事しか得られないため、自分で勉強してスキルアップしなければ、いつまで経っても同じような仕事、同じような収入になります。
違う仕事やマネジメントには興味がなく、今の仕事を自分のペースでやり続けられたらそれでいい、という人には、メリットと考えることもできますけどね。
休み方がわからなくなる
フリーランスになって陥りがちなのが、1人ブラック企業状態になってしまうことです。
筆者もフリーランスになった当初、気づけば毎日稼働していて、休み方がわからなくなった時期がありました。
会社員と違って、どんどん仕事を探してこなさなければ収入にならないこと、また人間関係のストレスが減り、自分のペースでできるので、意外と働けてしまうんですよね。
この生活を続けてしまうと、働いている状態が基本になり、ゆっくり休めなくなるので注意が必要です。
孤独が辛い
こんなコメントを見かけた人もいると思います。
フリーランスはフルリモートで働ける仕事が多く、やり取りはチャットが基本。出社して働くことに比べて、人との交流は極端に減ります。
筆者はWebライターをしているのですが、ライターのような自己完結しやすい仕事だと、会話ゼロの日もザラにあります。
仲間と喜びを分かち合ったり、飲みながら談笑したり悩みを相談したり、そういった日常を求める人は孤独が辛くて、フリーランスになったことを後悔してしまう人もいます。
フリーランスになる前にやっておくべきこと
フリーランスになってから後悔しないために、フリーランスになる前にやっておくべきことを紹介します。
フリーランスに求めることを明確にする
フリーランスに求めることを明確にするのはとても大切です。
なぜなら、例えば会社員とフリーランスを比較したとき、フリーランスの方が何においてもメリットが大きいということはないからです。
あなたはなぜ、フリーランスになりたいですか?
ちなみに筆者は、自分の好きな場所で、好きな時間に働けるようになりたくて、フリーランスを選びました。
それが叶っているので、フリーランスになったことを後悔していません。
仕事に求めることの優先順位が曖昧だと、すぐにないものねだりをしてしまい、それが後悔につながります。なぜフリーランスになりたいのか、改めて考えてみましょう。
当面の生活防衛資金を貯めておく
フリーランスになる前に、当面の生活防衛資金を貯めておくことをおすすめします。
仕事が安定するまでに少し時間がかかったり、安定したと思ったらコロナで打ち切られたり、不測の事態もあるからです。
生活防衛資金がないと不安と焦りで、どうしても固定給の仕事や即金性の高い仕事にシフトしがちです。
せっかくフリーランスとして軌道に乗りかけていたとしたら、もったいないですよね。
生活防衛資金の目安は、毎月の生活費の1年分(毎月15万円あれば生活できる人なら180万円)とよく言われます。
フリーランスを副業として始めて、軌道に乗ってから本業にするのであれば、上記の目安にとらわれる必要はありません。あくまでもご参考まで。
審査が必要なものは済ませておく
クレジットカードの申し込みや引っ越しを検討している場合、なるべく会社員のうちに済ませましょう。
フリーランスだと絶対審査に通らないなんてことはありませんが、会社員の方が通る確率は高いです。
無駄な労力を減らすためにも、できることは早めに完了しておくのがおすすめです。
スキルを身につける
私たちは起業やフリーランスに必要なスキルを無料で身につけられる、オープンイノベーション大学という学校を運営しています。
用意しているコンテンツは全て無料でLINE上で学び放題。あなたのペースで学習を進められます。
どんな職業が向いているのか診断もできますので、ぜひLINE登録(無料)して学習を始めてみてくださいね。
まずは副業で始める
すでにスキルがある人もスキルを学び始めの人も、まずは副業から始めてみましょう。
副業と言えど仕事の取り方や進め方は変わらないので、フリーランス生活をしっかり経験できます。
筆者も最初の1年ほどは副業としてやって、そこから本業にしたので、スムーズにフリーランス生活を始めることができました。
副業で関わったクライアントから継続的に依頼をもらえるようになり、それだけで安定するケースもありますからね。
そもそも自分はフリーランスに向いてる?
そもそも自分はフリーランスに向いてるのか?気になる人もいるでしょう。
そこで次は、フリーランスに向いてる人・向いてない人の特徴を紹介します。
フリーランスに向いてる人の特徴
まずはフリーランスに向いてる人の特徴からみていきましょう。
自己管理ができる
フリーランスは、自己管理ができることが何よりも重要です。
自己管理には時間管理、スケジュール管理、モチベーション管理、体調管理といった、あらゆる種類がありますが、どれが欠けてもいけません。
大切なことは、集中する時は集中して抜くところは抜く、オンオフのメリハリをつけることです。
自責思考である
フリーランスは自責思考であることも大切です。
なぜならフリーランスは個人事業主(自ら独立して事業を行っている人)なので、何事も自己責任だからです。
- 仕事が獲得できない
- やりとりが噛み合わない
- 希望の単価で受注できない
などがあった時に、「自分の実力不足、もしくはコミュニケーションの取り方に問題があるので工夫しよう」と考えるか「わかってない奴ばかりでやってられない」と考えるか。
どちらの思考が活躍できるか、想像できますよね。
稼ぎたい気持ちが強い
稼ぎたい気持ちが強い人も、フリーランスに向く傾向があります。
フリーランスは仕事が獲得できず、会社員時代より収入が下がる可能性がある一方、はるかに稼げる場合もあるからです。
どのような仕事をするかによりますが、例えばエンジニアでは、フリーに転身して収入が3倍になったという話はめずらしくありません。
稼ぐことがモチベーションになる人は、会社員よりフリーランスの方が向くでしょう。
自由が好き
自分の好きな場所で、好きな時間に、自分のやりやすいスタイルで、自分のペースで働きたいなど、とにかく自由が好きな人にフリーランスは向いてます。
筆者は拠点を変えるのが好きなので、ちょくちょくワーケーションをしています。
自由が好きな人の中でも特に、1人行動ができる人にはかなり魅力的な働き方だと感じられるでしょう。
職場の人間関係から逃れたい
「フリーランス最高」と言う人に結構多いのが、パワハラやセクハラなど、職場の人間関係に辟易した経験を持つ人です。
職場の人間関係から逃れたい人はそれが力になって、なんとしてもフリーランスで生計を立てようと粘り強く努力できるので、結果が伴います。
会社員を続けたくない理由が明確だと、フリーランスはうまく傾向があります。
フリーランスに向いてない人の特徴
フリーランスに向いてない人の特徴もみてみましょう。
自己管理ができない
自己管理ができない人は、フリーランスになると悲惨な状況になるかもしれません。
- 仕事のやる気が出なくて進捗が悪い
- 不規則な生活リズムで体調を崩しがち
- 運動しないため太る一方
体調不良で稼働できなければ収入に直結しますし、納期遅れはクライアントの信頼を得られないため、継続的な発注をもらうことも難しいでしょう。
誰かに見られていて、管理される環境の方が自分を保てる人は、フリーランス向きではありません。
不安定な日常に耐えられない
フリーランスは仕事があったりなかったり、不安定さのある働き方です。
性格的にそれがどうしても不安で、常に明日や来月を気にしてビクビクしてしまう人には、精神的に辛い働き方に感じられるでしょう。
正社員だから絶対安心ということもないですが、フリーランスと比べると、正社員の方が安心感を感じられる人は多いと思います。
仕事に安心感を求める人には、フリーランスよりも会社員がおすすめです。
社会的な地位がほしい
フリーランスは企業に所属するわけではないので、役職という概念がありません。どう名乗るかは自由ですが、あくまでも自称です。
有名な企業に所属していることや、課長や部長といった社会的な地位に魅力を感じる人は、組織に属している方が満たされるでしょう。
主体的に動くのが苦手
フリーランスは主体的に動くのが苦手な人には辛いかもしれません。
- 質問がある
- 余力があるから仕事を回してほしい
- 報酬の交渉がしたい
フルリモートで姿が見えていない状況が多く、コミュニケーションを取る機会も限られているため、自発的に動かなければ、クライアントは気づけないからです。
受け身の姿勢だとなかなか思い通りに進まず、苦労するでしょう。
楽して稼げると思っている
世の中「フリーランスは楽して稼げる」と思っている人もいますが、そんなに甘いものではありません。
中小企業白書のデータによると、フリーランスの廃業率は以下の通りです。
開業1年後:フリーランスの約30%が廃業
開業3年後:フリーランスの約65%が廃業
開業5~6年後:フリーランスの約75%が廃業
開業10年後では、約88%ものフリーランスが廃業しているよう。思ったより楽して稼げず、撤退する人も多くいるのでしょう。
1人が苦手な寂しがり
1人が苦手で寂しがりな上、出不精で新たな出会いを開拓するのが苦手な人は、フリーランスよりも、会社員の方がいいでしょう。
フリーランスになると孤独に耐えられない可能性が高いです。会社に行けば、誰かしら話し相手はいますからね。その方が安心感を感じられるでしょう。
まとめ
今回はフリーランスになって後悔する例と、後悔しないためにやるべきことを解説しました。
後悔するとしたら、準備不足か性格的に合わないかのどちらかです。いずれも副業から始めれば、感覚を掴むことができます。
今の環境があまりに辛い場合を除き、まずは副業から始めてみることをおすすめします。
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