もっと気楽にやればいいのにと思うけどそうできない。なぜか必要以上にやろうとしてしまう。
完璧主義な自分に悩む人は少なくありません。
この記事では完璧主義で悩むあなたのために、辛い完璧主義を克服する方法を紹介します。
完璧主義とは
「物事に不十分な部分があることを許さず、不足や欠乏のない状態であることを求める考え方や性格などを指す表現。妥協を許さないさま。ほどほどの加減を知らないさま。」
と説明されています。
※引用:Weblio辞書
具体的にどのような特徴があるのかみていきましょう。
完璧主義者の特徴
完璧主義者の特徴を紹介します。
完了よりも完璧
完璧主義な人の最もわかりやすい特徴のひとつは、とにかく完璧であることです。
筆者の学生時代の友人に、ノートをとてもキレイに書く人がいましたが、枠を書く時はきっちり定規を使い、ちょっとでもミスをすると斜線を引いたり修正ペンを使ったりせず、最初から書き直していました。
「ちょっとの妥協も許せない」人のわかりやすい例ではないでしょうか。
1ページほとんど書いて捨てようとした紙は、欲しいという人がいたくらいの仕上がりでしたが、完璧主義者にとってはNGなんです。
ノートをひとつの作品と考えているようなイメージですね。
承認欲求が強く、気にしい
- 褒められたい
- 認められたい
こういった気持ちは誰しも少なからずありますが、完璧主義の人はより強い傾向です。
なぜなら、すごいね!いいね!さすがだね!と言われたくて完璧を目指している人もいるからです。
どうすれば承認されるかを考える、周りの評価を気にする性格でもあります。
他人から指摘されることが嫌い
人はしてもらった親切より、自分がした親切を多く記憶する生き物です。
思い返してみると誰しも、結構頑張ったけど意外と相手にその頑張りが伝わらず、スルーされてモヤっとした経験や、「こんなにやってやってるのに!」と言う人を見かけたことはあると思います。
しっかりやっている自負があるからこそ、指摘よりも評価してほしい気持ちがあるのでしょう。
時間がかかる
筆者の友人や知人の完璧主義者に特に共通していると感じるのは、時間の感覚が非常に緩いこと。
イラストが得意な人、料理が得意な人、写真撮影が得意な人などさまざまいますが、得意な割に作業完了にかかる想定時間を算出できる人はいません。
「このくらいの時間で終わらせよう!」と思ってやっていないからです。また、どれくらい時間がかかったかを普段計測していないからです。
スタートして納得いく仕上がりになったら終わりなので、早い人なら1時間で終わることを1日がかりでやるようなこともめずらしくありません。
基本自分のペースでゆっくり考えて進めるので、とっさの判断力や決断力に弱いところも。
自己肯定感が低い
優秀でデキる人だと思われたいため、弱い部分やミス、失敗などのマイナス面をさらされることに抵抗があります。
失敗する自分を受け入れられないので、成功が見えない未知なることへの挑戦は好みません。そのため、行動力がない人も目立ちます。
心配性
筆者の友人に「完璧がいい」と口にする、とにかくミスが嫌いな人がいますが、彼は運転する時、車に搭載されているカーナビに加えてスマホでナビも起動し、ダブルナビにしています。
カーナビとスマホのナビが合わないことも多々あり、その都度アタフタしていますが、彼にとってはその方が安心なんだとか。
めずらしい人だとは思いますが、失敗やミスをしたくない心配性な部分がわかる例ではないでしょうか。
こだわりが強い
- ここのブランドの機材じゃないとダメ
- 絶対にどこ産の商品がいい
- やり方はこれ以外ない
完璧主義者はどこかに強いこだわりを持ってる人も多くいます。
こだわりを持つこと自体は良いと思いますが、信仰が強過ぎて、新しいものに見向きもしない頑固な一面も。
人に任せることができない
自信と責任感を持って取り組める一方、他人をあまり信用していないため、自分でアレコレ抱え込んでしまう傾向にあります。
なので、誰よりもしっかりできるのに、人に教えるのは苦手という人が多いです。
自己中心的
完璧主義の人は、他人に貢献したい、喜んでもらいたいという思いももちろん持っていますが、どちらかと言うと、自分が納得のいくものができればそれでいいという人が多いです。
1の「完了よりも完璧」の項目で述べたキレイにノートをとる人は、
- 授業中は先生の話よりも黒板に釘付け
- 黒板が消されそうになると、まだ消さないで!と止める
先生が今は手を止めて話を聞いてほしいと言っても、周りは先に進めてほしくても、完璧にしたい気持ちが勝ってしまうわけです。
理想が高い
完璧主義の人は理想が高いので、ちょっとクオリティが高いくらいのものが仕上がっても満足できません。
例えば筆者の友人の料理人は、新たな料理の練習も兼ねて、自宅に遊びに行くといつも料理を振る舞ってくれます。
いつもみんなで絶賛の嵐ですが、当の本人は「うーん」といった表情がほとんど。本人的には満足できていないので、みんなが喜んでいても喜べないわけです。
逆に、たまに正直「ハズレ」と思われるものが、本人的には満足していると、こちらが微妙なリアクションでも嬉しそうにしています。
完璧主義者になる原因
完璧主義の原因は、幼少期にあるという見方が多くあります。
- 学校のテストで良い成績を取った
- 試合に勝った
- 受験に合格した
こういった場面でしか褒められずに育つと、完璧じゃなければ認められない。失敗はダメというマインドにつながるわけです。
完璧主義のメリット・デメリット
完璧主義のメリット・デメリットを紹介します。
完璧主義のメリット
完璧主義のメリットは以下2つです。
キッチリ丁寧に対応できる
完璧主義は適当の正反対で、何をやるにもキッチリ丁寧に対応します。
我が強く頑固なところもありますが、真面目で信頼される存在であることが多く、会社や取引先からは安心して任せられる人と高く評価されるでしょう。
完璧主義の人は最初のモチベーションが高い時だけ丁寧なのでなく、継続的にそれを続けられるのが大きなメリットと言えます。
ストイックになれる
引き受けた依頼には100%で対応する姿勢なので、対応するための自己管理もしっかりしています。
筆者の友人は作品作りに専念するために、完成するまで恋人や友人と会わないと決め、結局1〜2ヶ月その状態をキープして取り組んでいました。
ここまで本気で取り組む姿勢は完璧主義の人ならではと言えるでしょう。
完璧主義のデメリット
完璧主義のデメリットは以下2つです。
行動力がない
完璧主義者は腰が重い人が多いです。
なぜなら、着手したらやり遂げるまでに大きなパワーを使うことがわかっているからです。
うまく手を抜きながらやれる要領のいい人と比べるとエネルギー消費が激しく、やることを想像するだけでどっと疲れてしまうため、なかなか行動につながりません。
とにかく時間がかかる
例えば筆者の元同僚は、真面目でミスが少なくキッチリこなす反面、時間よりも完璧を選ぶので残業になることも多く、人件費がかさみ、時間を意識しなさいとよく注意を受けていました。
本人的には
と悪気はないため、残業をつけずに残業したり、家に持ち帰って仕事をしたり、会社の方針や上司の指示よりも自分を貫くことも。
扱いづらいと思われる上に、疲れによるパフォーマンスの低下やイライラが起こり、人間関係の悪化にもつながってしまいます。
完璧主義を克服する9つの方法
完璧主義を克服する方法を9つ紹介します。
完璧よりも完了を意識する
と言われてしまいそうですが、やはり意識は必要です。
急になんでも完璧を投げ出せと言われても難しいと思いますし、ストレスになってしまう恐れがあるので、メリハリをつけましょう。
- こだわりがあることや習慣は現状維持
- 新たに取り組むことはあまり考えずにやってみる
仕事にしても趣味にしても、新しく始めることはどんなに入念に調べて準備しても、思い通りにいかないことが多いですよね。
「やったことがないからできなくても仕方ない」という気持ちで、見直しは最低限に、とにかく不格好でも完了する。
「なんか納得いかない仕上がりだな...」と思ったとしても、完了しましょう。
完璧主義を捨てるとパフォーマンスが上がる。学生時代のテストには常に正解がある。仕事がテストと大きく違うのは、正解が目まぐるしく変化すること。置かれた状況や立場、メンタルによっても正解は異なり揺れ動く。毎回完璧目指してたらキリがない。6割完成したら次進むくらいの意識でいた方が良い。
— 日下俊 | 美白男子な課長 (@s_k_aau) January 14, 2021
これくらいでも意外といけるものだと実感できなければ、硬直化した完璧主義マインドを変えることはできません。
時間を決める
自分だけのプライベート時間をゆったり使うのはまったく問題ありませんが、仕事や他人が関わる時間もその感覚ではいけません。
- 各作業にどの程度時間を要するか推測してプランする
- いつまでに完了させると宣言する
- 仕事終わりに外せない予定を入れる
など時間の制約を設け、完了できなかったことは残業や徹夜で対応するのではなく、早くても翌日の朝に回すような徹底をしましょう。
スピード面を鍛えるだけでなく、疲れを持ち越して翌日のパフォーマンスを低下させたり、イライラさせたりする原因を断つ効果もあります。
時間をダラダラと過ごさないことで、こういった不満を感じることも減るでしょう。
他人にアドバイスをもらう
「完璧よりも完了を意識する」につながるところですが、例えば会議資料のような、どの程度作り込めばいいのか明確な答えがないようなものは、ある程度作ったところで一旦相談するのがおすすめです。
すると、
といったさまざまな意見が聞けますし、会議のキーマンに事前相談ができれば、少ない時間で外さない資料ができます。
「この資料はすごい!」と褒めてもらいたいために、自分の力で完璧なものを作り上げようとする人もいますが、社内のひとつの会議資料のために何時間も費やすようでは、本来の仕事が疎かになってしまいます。
他人の力を借りて、完璧に近いものを目指してもいいのではないでしょうか。
相手の立場になって考える
完璧主義の人は自分は完璧でありたい気持ちが強い一方、他人にはそこまで求めない人も多くいます。
例えば、
- 恋人が作る料理に口出しはしない
- 些細なミスをいちいち注意せず、自分で静かに修正する
- 自分とは違うやり方をしていても否定しない
自分のこだわりは押し付けるものではないと思っているのと同時に、他人に期待していないとも言えます。
逆も然りで、他人も自分と同じように、自分にそこまで求めていないことも多々あります。
必要最低限に取り組めば十分ということもあるので、バランスを意識しましょう。
自己肯定感を上げる
- 完璧にやらないと認めてもらえない
- ミスしてレベルが低いと思われたくない
- 絶対に失敗したくない
このように思っていたら、息が詰まってしまいます。
仕事は当然成果が求められ、成果によって昇進・昇給が決まるので、誰しも可能であれば失敗せずに上がっていきたいと思うものです。
しかし、初めて経験することだらけの社会で、失敗なしに労働人生を終えることは不可能ですし、成功が見えないことにはチャレンジしない精神では、変化の激しい時代に取り残されてしまうでしょう。
会社の上司や社長、親、教師、一流と呼ばれる人もみなたくさんの失敗を経験しています。
「失敗は誰でもするもの」なので、失敗する自分に臆病になる必要はありません。
人に任せる
- 自分じゃなくてもできることは他人に任せる
- 仕事に追われている時の依頼はハッキリ断る
なんでも自分がやった方がいいというのは大きな誤解ですし、実際のところ自分にしかできない仕事は、あらゆる工程の一部だという人も多いのではないでしょうか。
時間は誰にも有限です。本当にやりたいことをやっているのであれば、身を粉にして取り組むのも良いですが、そうでないことに人生の大半の時間を捧げてはいけません。
と思われるかもしれませんが、今時大体のことはそこまでお金をかけずに外注できます。家事代行サービスを使えば、家の掃除や料理も気軽にお任せすることが可能です。
人に任せられるようになると、すごく楽になりますよ。
環境を変える
筆者は個人的に、海外生活を経験することおすすめします。
なぜかと言うと、これまで自分の中にあった常識が覆るからです。
「こんなにラフに、自由に生きていいんだ」と心底感じられるので、いい具合の適当さが自然と身に付けられると思います。
日本は島国ということもあってか、独特な考え方や習慣があります。人は環境の生き物なので、その中で自分だけ変化しようと思ってもなかなか変化できません。
大きく行動した分、得られる変化も大きいものです。
こだわりがないことにトライする
特にこだわりがないことを始めて、そこで完璧主義を放棄した自分形成をしてもいいかもしれません。
ある程度継続できなければ効果は期待できないので、運動をしてみるとか、副業をして収入を得るなど、わかりやすい利益があるものを選ぶといいでしょう。
自分がこうなりたいと思う人がいたら、その人と一緒に行動するのもおすすめです。理想の人と近くで過ごすことで、影響されて似ていくこともありますからね。
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完璧主義をやめて、バランスよく生きよう
完璧主義の人は...自分に厳しすぎたりする。そして、自分の粗ばかりを探してしまう。そうなるとつい他人の粗も探してしまう。相手が何かミスすればイライラするし、.自分よりも上手くやれば嫉妬してしまう。きっと人間関係が上手くいかなくなる。だから、可能な限り完璧主義は緩めようね。
— ユウト@心理カウンセラー【積極的にいきますっ!】 (@Ascension358) January 17, 2021
まったくないよりは良いけど、ありすぎても良くない。世の中何事もバランスです。
健康にいいから食べた方が良いとは言え、毎日納豆だけを食べる生活は良くないですし、睡眠が大事とは言え、寝れば寝るだけ健康に良いというわけでもありません。
完璧主義も同様に、適当すぎるよりは良いけど、いきすぎは良くない。完璧なところもあればそうでないところもあるような、バランスを意識してみてください。
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