3人に1人が睡眠障害!?寝不足の原因と睡眠障害の効果的な治し方

「毎日ちゃんと寝てるはずなのに、疲れが取れない…」

「朝がツライ…」


「寝たいのに眠れなくて困ってる!」


こんなことでお悩みではないでしょうか?

 

実は日本は、睡眠に悩みを持つビジネスパーソンが3人に1人いるとされるほどの不眠大国です。

 

経済協力開発機構(OECD)の調査では、31の加盟国の中で最下位。平均睡眠時間は7時間15分と比較的長いように見えますが、調査開始当初の60年前と比較すると、平均睡眠時間は1時間も減っています。

 

以前、東京都が実施した意識調査でも、普段の睡眠に

「十分満足している」

と回答したのはわずか12.7%

 

その他の回答は、

  • 睡眠時間が足りない34.7%
  • 深い眠りにつけず途中で起きてしまう27.2%
  • 寝つきが悪い12.9%

 

となっています。

 

現在は、新型コロナウイルスの影響で在宅勤務になり、睡眠が改善された人もいるのではないでしょうか。

 

しかし、今がチャンスとばかりに夜更かしする人もいますし、コロナが収束すればまた睡眠に悩まされるかもしれません。

 

そこで今回は、日本の慢性的な睡眠不足を解消する一端となるべく、一般社団法人睡眠栄養指導士協会の代表理事の山口真由子さんに、「睡眠障害の効果的な治し方」についてお話を伺いました。

 

睡眠の問題は生活習慣の見直しによって改善される場合が多いため、あなたにもすぐにできる、お金をかけない対策もご紹介しています。

日本は睡眠障害で悩んでる人が多い?

日本は世界で1番睡眠の質が悪いと言われ、睡眠障害で悩んでいる人も多いです。

 

原因は

  • 働き過ぎ
  • 食生活の乱れ
  • 7時間以下の睡眠

などさまざまです。

 

寝る時間も短い上に、睡眠の質も悪いため、慢性的な睡眠不足に悩まされています。

睡眠障害の原因

睡眠障害の原因と言われているのが「栄養不足」と「光不足」です。

 

良質な睡眠には「睡眠ホルモン」を作る必要がありますが、それはある年齢をピークに下り坂になっていきます。

 

何歳くらいだと思いますか?

 

なんと10歳なんです。

 

なので11歳以上の人は、何もしなければ良い睡眠は取れません。それを補うためには、栄養と光が必要です。

 

光は太陽の光で、パソコンのブルーライトや部屋の明かりでは意味がありません。

 

現代人は朝ご飯を抜く人も多いですが、夜の睡眠の材料が仕込まれない状態になってしまうため、きちんと食べる必要があります

 

その時に摂取した方がよい栄養は、「タンパク質」です。

 

意外と思われる人も多いと思いますが、良い睡眠にはタンパク質が必要です。毎月セミナーに100人くらい来ていただいてますが、タンパク質が必要というところにたどり着いてる人はいません。

 

睡眠不足の解消に、枕を変えてみたり布団を変えてみたりしがちですが、根本的な改善として、栄養と光を意識することが重要です。

睡眠障害になるとどうなる?

睡眠障害になると、生活にさまざまな悪影響があります。

 

1番は仕事の効率が落ちてしまうことです。頭がハッキリしない状態で、残業が多くなったり、凡ミスが増えたりしてしまいます。

 

あとは、病気のリスクが上がります。睡眠不足で1番なりやすい病気は糖尿病。2番目は認知症です。ほかにもがんや動脈硬化など、86の病気のリスクが上がります。

 

睡眠不足が原因で、年々日本の医療費が上がる現状に繋がってるのかもしれません。昼に睡魔がくるのも、睡眠の質が悪いことが影響していると言われています。

睡眠改善の具体的なアドバイス

お金をかけずにすぐにできる対策としては、

 

  • 朝にタンパク質を摂取する
  • 昼に太陽光を浴びる
  • 夜にストレッチや深呼吸をする

 

1番相談で多いのは、「寝ても疲れが取れない。」「8時間寝てるのに疲れが取れない」という話。

次に多いのが、「朝がツライ」「午前中ずっとぼーっとしてます」という話。

 

若い子でも、朝起きれないことが理由で中退をし定時制の学校に通ったり、起きられない人が多いことで始業時間を9時から10時に変えたりした学校もあります。

 

夜の睡眠がちゃんと深く取れていれば、日中の集中力とパフォーマンスは高まっていきます。

 

ちなみに、夜寝るために疲れる筋トレするのは良くないです。ランニングは逆効果です。

 

確かに寝付けはするんですけど、覚醒のスイッチが入ってしまうのであまり良い眠りにつながりません。

 

あとは、寝る前のホットミルクもおすすめしません。常温の水の方がいいです。

 

体温が下がると深い眠りになる「太陽のコントロール法」というものがあります。

 

そのため、寝る直前に体を温めてしまうと体温が下がりにくくなり、深い眠りになりづらいのです。

 

逆に体の中を冷やして放熱をしなければいけません。

 

体を温めた方が良い眠りのイメージがありますが、もし温めるとしたら寝る1時間前まで寝る直前に体を温めるのはあまり良くないです。

 

睡眠学は2000年になってからできた新しい学問ということもあって、3年前に白と言われてたことが、今は黒になってることも珍しくありません。だから、睡眠について勘違いをしている人が非常に多いんです。

鬱のような、悩んで眠れない人たちはどうすれば良い?

悩むと神経が緊張して、より眠りのスイッチが入りづらくなります。そして、眠りが悪いとまた悩んで、余計に眠れないサイクルに入ってしまいます。

 

そういった方は、ハーブを使って、強制的に神経を落ち着けるのも1つの方法です。筋肉の緊張をほぐしてくれる効果を持つ「バレリアン」がおすすめ。

歴史のあるハーブで、紀元前からリラックスハーブとして使われていて、ドイツだと不眠症の治療薬としても知られています。

 

1万人以上の臨床実験で、8割以上の人の寝つきが早くなって、眠りが深くなるという結果が出ました。

 

神経鎮痛効果や血管拡張に作用し、寝る前に飲むと体が修復回復に集中しやすい状態を作れ、深く眠れます。

 

たまに男性で

「寝るとき裸なんですけどいいですか?」

と聞かれますがダメです。外国人とは体質が違うので、日本人だと冷え過ぎてしまいます。

離婚の原因にもなる?!いびきをかいてる人は要注意!

睡眠が深くなればいびきをかくのか、浅いからいびきをかくのか?

実は呼吸と眠りの深さはあまり関係ありません。

 

ただし、いびきをかいてると眠りは浅くなります。実際に眠りが浅い人はいびきをかいてることが多いです。

 

いびきをかいてる状態を簡単に説明すると、首締められてる状態と同じです。いびきが重症化すると、無呼吸症候群になり、1〜2分呼吸が止まることもあります。

 

それが一晩に30セットある人もいて、脳や心臓にも酸素がいかなくなり、血液がドロドロになったり、脳が詰まって認知症、アルツハイマーのリスクが上がったりします。

 

太ってる人はいびきをかきやすい、というイメージがあると思いますが、私が実際見た感じ、太ってる人は4割くらい。6割はむしろ痩せ型の人。

 

扁桃腺が大きかったり、歯並びや骨格が原因だったりすることもあります。いびきがひどい場合はまず病院に行った方がいいですね。

 

放っておけば、血圧と血糖値も上がりやすくなりますし、血液ドロドロになってしまいます。

 

「いびきをかくことで病院に行くなんて恥ずかしい」

と思うかもしれませんが、日本で習慣的にいびきをかく人は約2,000万人もいると言われています。

 

いびきは5〜6人に1人がかいてるもので、決して珍しい症状ではありません。

 

いびきの主な原因について。

  • 肥満:気道が狭くなっていびきをかきやすくなる
  • 仰向け:仰向けで寝ると、重力で気道が狭くなってしまう
  • 飲酒、喫煙:お酒やたばこは舌や喉の筋肉を緩め、それが気道を狭くする原因になる
  • 口呼吸:口が開いたままだと舌が喉の奥にいってしまうため。口呼吸は感染症や喘息にもなりやすい

 

その他、疲れやストレスもいびきをかく原因と言われています。

 

アメリカのヘルスケア会社の調査によると、離婚原因の第3位にいびきがランクインされるほどアメリカでは深刻な問題となっています。

 

実は日本人夫婦も約半数の47%が、生活リズムの違いといびきが原因で、別の布団で寝ていることがわかっています。

 

また、いびきをかく人の多くが口呼吸になっていますが、口呼吸はとても危険です。

 

鼻呼吸の場合、鼻の中の毛や粘膜が空気中の細菌をブロックしてくれますが、口呼吸ではそれらがダイレクトに体に取り込まれてしまいます。

 

そもそも、口呼吸は鼻呼吸に比べて取り込める酸素量が少ないため、体に十分な酸素が取り込めませんそのために、疲れが取れづらく、集中力が続かないことにもつながっているのです。

 

ちなみに日本では、睡眠時無呼吸症候群の患者が約300万人いるとされ、症状を8年間放置した時の死亡率は37%にもなるようです。

 

いびきは騒音としての問題ももちろんですが、それ以外、体に与えるダメージが非常に多くありますので、慢性的にいびきをかく人はもちろん、パートナーなど身近でいびきをかく人がいれば放っておかず、対策をしましょう

 

市販されているいびき防止のテープや、横向きで寝る、飲酒・喫煙を控える、肥満解消に運動するなど、無理なく取り入れられることから始めてみましょう。

特にタバコは2〜4倍いびきのを増加させる原因になるようなので、喫煙されてる人であれば、禁煙が手っ取り早い対策のひとつです。

 

また、肥満も正常な体重の人と比較すると、4倍程度無呼吸になりやすいと言われています。デスクワークが多い現代、意識的に適度な運動を取り入れることも重要です。

 

※参考:無呼吸外来「みやざきRCクリニック」無呼吸症候群とは

 

1人暮らしや1人部屋で寝ていて、自分ではいびきをかいてるかわからない人は、以下の状態を指標にしてください。

 

  • 日中の体のだるさ
  • 寝ても頭がスッキリしない
  • 集中力が続かない
  • ドライマウスである
  • 唇が乾燥する

 

起きた時に上記の症状を感じた場合、いびきをかいてる可能性が高いです。

 

運動や呼吸法については以下の記事でご紹介しているので、ぜひ併せて読んでみてください。

ショートスリーパーになることは可能?

ショートスリーパーは遺伝で決まっていて、人口の1%くらいしかいません。その特定の遺伝子を持ってるか持っていないかによって決定されます。

 

ショートスリーパーの人は、子供の時から短眠で、後天的になることは難しいです。

 

ただ、パフォーマンスを上げることで結果的に短くなることはあり得ます。

 

睡眠は時間とパフォーマンスの掛け算だと思っていて、睡眠時間が長く取れててもパフォーマンスの悪い睡眠では疲れも取れない。パフォーマンスの良い睡眠ならシャキッとしますよね。

 

仕事の関係で、物理的に睡眠時間が取れないことがあっても、睡眠の質が良ければ、3時間程度の短い睡眠でもリフレッシュすることは可能です。

睡眠不足での仕事は危険!

近年の研究によると、「睡眠不足は飲酒した時と同じような体の状態になる」ということが明らかになっています。

不眠症で慢性的に睡眠不足のトラックドライバーは、不眠症でないドライバーと比べると、事故が2倍、ニアミスが3倍という結果が出ているほど。

 

さらに、飲酒した人より20時間寝てない人の方が運転の危険性が高いという実験結果もあります。

 

睡眠時間がもったいない!

と睡眠時間を削ろうとする人も多いですが、それによって日中のパフォーマンスが下がっては、時間を削った意味がありません。

おわりに

ベストセラー「スタンフォード式 最高の睡眠」の著者・西野教授は、睡眠制限をかけるとインフルエンザウイルスにかかりやすくなり、予防接種による抗体ができにくくなると説明し、昨今の新型コロナウイルスの感染対策としても、睡眠が重要であると述べています。

 

日本の働く人口の3分の1は睡眠障害です。ただ、9割くらいの人が自分が睡眠障害だと認識していないことに問題があります。

 

自己認識がなければ睡眠障害の解消にはなりません。たかが睡眠と思っている人も多いですが、睡眠の質を上げることは、日々のパフォーマンスアップに直結します

 

ぜひあなたもこれを機に、生活習慣の見直しに取り組んでみてはいかがでしょうか。

 

山口先生のプロフィール

サラリーマン時代に副業を3つ掛け持ちして、寝不足すぎて体調を崩した経験から、健康について学ぼうと思い、需要がある睡眠の専門家になることを決意。

 

論文・文献を1,000以上読み、睡眠学会に入会。セミナーを4年間で130回ほど開催する睡眠の専門家。

 

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