【30代主婦】子持ちリモートワーカーが辛い過去を乗り越え幸せになるまで

はじめまして、私はリモートワークで事務の仕事をしています。2歳になる子どもを保育園に預けて、平日自宅で仕事をしている主婦です。

 

私は昔、家族との折り合いが悪く家出をしたことがあります。お金も3万円しか持たず、行き先も決めずにキャリーバックひとつ持って家を飛び出しました。

 

飢えを凌ぐために、1日パンひとつで我慢していた時期もあります。

 

そんな私が今は、優しい旦那さまと子どもと一軒家に住み、リモートワークで安定した生活を送ることができています。家族とも仲直りすることができて、1年に1回は里帰りしています。

 

なぜボロボロだった生活から復活し、安定した幸せな暮らしを手に入れることができたのか、今日は私の人生を少しお話できればと思います。

飼い猫が唯一の癒しだった子供時代

三毛猫がこちらを見ている様子

小学生の頃の話です。私は3人姉妹の末っ子なのですが、一番上の姉が学校でイジメにあいました。

 

両親も厳しい人だったので学校を休むことは許されず、姉のストレスはかなり高かったのでしょう。だんだん姉は家で、家族に隠れて私を殴るようになりました。

 

理由がわからず、なぜ優しかった姉が変わってしまったのか、私のせいなのだろうか、と悩む日々が続きます。

 

そんな生活を送っている中、私にも唯一の癒しがありました。実家では飼い猫を2匹飼っていたのですが、そのうちの1匹が私にとても懐いてくれていたのです。

 

ミーちゃんと呼んでいて、三毛猫の可愛い子でした。夜寝るときは必ず私の布団に入りこんできて、一緒に寝ました。

 

笑えなくなり毎日無表情だった私でも、猫に触れているときは暖かい気持ちになっていたような気がします。

 

姉も猫をイジメたりはしなかったので、猫のそばにいるときは穏やかに過ごせていました。だからこそ、猫は私にとっての癒しであり、救いだったのです。

結婚と離婚

男女が背を向けて立っている様子
ある日、私は家を出る決意をしました。両親に家を出たいと伝えたのですが、当たり前ですが反対され、理由についても詳しく説明することはできませんでした。

 

キャリーケースに数枚の服や最低限必要なものを詰め込み、家を出ました。当時の所持金は3万円です。

 

危険な行為だとは分かっていましたが、しかし当時は

  • 「自分の人生を自分の意思で生きたい。」

という気持ちの方が勝っていたのです。

 

今考えると、親の気持ちを無視した、とても自分勝手で軽率な行動だったと思います。

はじめての結婚

友達の助けを借りて他県に移った私は、住み込みで働ける派遣の仕事に就きました。

 

派遣には期限があり、更新しても良かったのですが、県内で別の仕事を探しました。安定した勤務時間で働ける仕事を探そうと思ったのです。

 

小さなパチンコ屋のホールスタッフの仕事を見つけ、小さなアパートを借りてそこから通いました。

 

パチンコ屋で働いてしばらく経ったころです。同じ職場の男性と親しくなり、お付き合いするようになりました。

 

彼のお義母さんも私を気に入ってくれて、後押しされる形で結婚をしました。家事の負担も減ったと、お義母さんも喜んでくれていたのです。

 

穏やかに暮らせていたのですが、ある日、庭で猫の鳴き声を聞いたのです。「迷い猫かも」と思い見てみると、子猫が走ってきました。

 

驚いたのですが、実家で猫を飼っていた私は見捨てることができません。私はその猫をお風呂場で洗い、部屋に入れました。

 

ところが、猫嫌いだったお義母さんが、私が猫を家にあげたことを知り激怒したのです。

 

捨てろと言われたのですが私にはどうしても出来ず、猫が飼えるアパートを探して引っ越しました。主人も一緒に来てくれたのですが、お義母さんと私のあいだには、小さな確執が残ったのです。

離婚にいたるまで

しばらく主人と猫と、小さなアパートで暮らしていました。主人はずっと実家暮らしだったせいか、何も家事を手伝ってくれません。

 

ある日、夜勤で働いていた主人が子猫を3匹連れて帰ってきたのです。私は驚いて数分固まり、主人に何があったのか聞きました。

 

喜んでる男性の顔

偶然見つけてしまって、どうすればいいか分からない。あとよろしく

 

生後数日なので、人間の赤ちゃんと同じようなお世話が必要です。もちろん夜中もお世話が必要なので、ほとんど寝ずに子猫に付きっきりでした。

 

朝は普通に出勤し、家事をひとりでこなす生活です。当たり前ですが、私はどんどん疲弊していきました。

 

しかし、私が疲れ切っている状態を見ても、主人はとくに何も手助けしてくれなかったのです。

 

また、主人はギャンブル好きで、お小遣いの次の日に全て使い果たし、お金の要求をしてくるような人でした。

 

私自身も疲れからかイライラしてしまい、喧嘩が絶えない日々になってしまったのです。

 

ある日の喧嘩で、主人から怒りまかせに物を投げつけられたときに、私は離婚を決意しました。

今の旦那さまとの出会い

青い花の背景でウエディングドレスで手を繋いている男女

数年後、以前とは別の工場で仕事をしていたのですが、そこで今の旦那さまと出会いました。私はその頃、もう男性関係に疲れていました。

 

ですが、とても優しくて穏やかな人柄に癒され、私は徐々にその男性に惹かれるようになっていったのです。

 

お付き合いできるようになってから2年後、次第に結婚を意識するようになっていきました。

 

ある日、勇気を出して母に連絡をとりました。「何やってたの!」とさんざん怒られましたが、母はすぐに昔と同じように接してくれたのです。

 

両親は無事で生きてくれていたならそれでいい、と許してくれ、私も「心配かけてごめんなさい」とたくさん謝りました。

 

結婚の意思があること、今暮らしている土地で生きていきたいことを両親に話すと、心配はしていましたが了承してくれました。

リモートワークを選んだ経緯

女性がパソコンで仕事をしている様子

ここからは、私がリモートワークを選んだ経緯について紹介します。

飼い猫の病気

今の旦那さまとの結婚後、しばらく穏やかに生活していました。

 

その頃、仕事はパートで小さな会社の事務をしていました。当時飼っていた猫は4匹です。

 

猫は好きだったのでお世話は苦痛ではなかったのですが、病院に連れて行かなければならない日もあります。そのときは会社にお休みを入れなければならず、心苦しい気持ちでした。

 

「子どもが病気で…」と言うと納得してくれる会社は多いイメージですが、「飼い猫が病気で」と言うと、微妙な顔をされることが多かったのです。

 

ある日、猫の体調が悪く病院に連れて行ったところ、腎臓病が発見されました。状態もかなり悪く、入退院をくり返すようになったのです。

 

悪化していく猫を置いて仕事にいくことがとても辛く、転職を意識したのはこの頃からだったと思います。

リモートワークの仕事探し、スキル磨き

猫の病気が悪化していき、介護も必要な状態になりました。わずかな希望をもって、当時お世話になっていた会社に、リモートで仕事ができないか交渉してみたのです。

 

結果はやはりダメで「ペットが理由なのはちょっと…」と言われてしまったのです。

 

それならば仕方ないと思い、その場で「やめさせてください」と相談しました。仕事をやめてからは、猫の介護をしながらリモートで働ける仕事を探しました。

 

私の場合は少しだけパソコンができたので、リモートでできる仕事というと事務しか思い当たりません。

 

ですが、事務職をリモートで雇ってもらえる仕事が全く見つからなかったのです。自分のスキルを洗い出し、仕事を探しながらも得られる知識はなるべく勉強しました。

 

私はExcelの関数やデータ分析を自分で調べて学びましたが、プログラミングにも興味があったので、リモートを探している間に学んでおけばよかったと思っています。

3ヶ月探してやっと見つけたリモートワーク

応募できそうな職業は片っ端から応募していた気がします。ですが、事務の経験しかない私は軒並み落ちていきました。

 

3ヶ月ほど探したころ、求職サイトから応募した会社で、ようやく合格することができました。

 

応募者は200人で、その中から選ばれたそうで、あらためてリモートワークの倍率の高さに驚いたことを覚えています。

 

「絶対に受かるぞ」という気持ちで応募したのが良かったのかもしれません。リモートでの試験だからこそ、私の人となりを知ってもらおうと、全ての問題に真剣に挑みました。

 

3ヶ月働けていないので、お金もとても厳しい状態でした。無事に合格できて本当に良かったです。

初めてのリモートワーク

クエッションマークのボードを持っている女性
リモートワークも、「個人事業主」として働くこともはじめてだった私は、最初かなり戸惑いました。

 

ですが、お世話になっている会社の人に、本当に丁寧にいろいろ教えていただきました。

オリエンテーション期間

採用されてすぐのオリエンテーション期間では、研修資料をたくさん見せてもらいます。

 

会社としてのルールや、質問の仕方、リモートワークをする上で意識する部分や考え方など、とても詳しく勉強させてもらいました。

 

オリエンテーションを進めるにつれて、

 

  • 「この会社は、ただ機械のように働くだけの人材を求めていない」
  • 「自分で考えて問題解決意識をもてるよう、人材育成に力を入れている」

という印象が強くなっていった気がします。

 

また、オリエンテーション期間もちゃんと給料が支払われていたのです。前の仕事から3ヶ月間収入がなかった私にとっては、本当に助かりました。

リモートワークをする上で気を付けているポイント

リモートワークといっても、画面の向こうにいるのは実際に存在している人です。

 

チャットで連絡をとるのですが、単調な文章にならないよう、絵文字を使ったりなるべく気持ちを表現できるように気を付けていました。

 

こちらから依頼をする場合は、申し訳なさそうな絵文字。感謝を伝えたい場合は、お辞儀している絵文字。

 

単純なことですが、相手に感情を伝えるために一番分かりやすいのが絵文字だと思っています。

 

実際に人と会って会話しているときも、感謝の気持ちをなるべく伝えた方がコミュニケーションはとりやすいですよね。それは画面の向こうの人にとっても同じだと思います。

リモート事務職の業務内容

笑顔でパソコンの前で自宅で仕事をしている女性
私の場合は、Lステップというシステムの解約手続きが主な業務です。解約申請のお客様が、できるだけ損をしないよう迅速に解約処理をする作業です。

 

実際にお客様とメールでやり取りをする場面もありますが、いろいろな職業のお客様がいて日々勉強させてもらっています。

 

また、スプレッドシートの関数や専用のツールを使って、業務効率化やデータ分析をする業務もさせてもらっています。

 

元々Excelの関数が少し分かる程度の知識しかなかったため、自分で猛勉強したのです。ほとんどの情報はネットから拾えたので、必要になったら自分で調べて取り入れました。

 

難しいデータ分析をしたいときに、複雑な関数を組んで必要なデータを取れるようになるとかなりすっきりします。今は私のお気に入りの仕事です。

愛猫の他界・最愛の娘を出産

母親の肩に抱かれている赤ちゃん

働き出してすぐに、猫が虹の橋を渡りました。最期の瞬間は家ではなく病院でした。

 

私が諦めきれず、「治る可能性があるならお願いします!」と病院で過ごさせてしまったのです。最期の瞬間、心細かっただろうな…と考えると、後悔してもしきれません。

2回の妊娠、流産

安定して働けるようになったころ、妊娠が分かりました。検査薬の陽性の線が見えたとき飛び上がるほど嬉しかったです。

 

何度目かの妊婦健診の日、赤ちゃんの心臓が動いていないと言われました。稽留流産(けいりゅうりゅうざん)です。

 

赤ちゃんがお腹のなかにいるまま、亡くなっている状態だったのです。呆然としてしまって、先生から手術の日程などいろいろ話をされたのですが、上の空で聞いていました。

 

待合室に戻ったときにお腹の大きな妊婦さんや小さな赤ちゃんを抱っこしているお母さんが目に入り、「私は流産したんだ」とその時に強く実感しました。

 

涙が流れそうだったのですが、唇を噛みしめて必死に我慢しました。「今泣いたらまわりの妊婦さんたちを不安にさせてしまう!」と思ったのです。

 

車に乗ってドアを閉めて、私はそのまま声をあげて泣き崩れました。2回目の妊娠は1年後くらいだったと思います。

 

神社に安産祈願をしに行きましたし、なるべくお腹に衝撃がこないよう、常に気を張りつめていました。ある日の妊婦健診で、同じように稽留流産と診断されたのです。

 

落胆とショックと同時に、「やっぱりダメだった」という気持ちもありました。「今回もまたダメなんじゃないか」という不安を、見透かされたような気がしました。

最愛の娘が産まれた日

その2年後に、3回目の妊娠がわかりました。私は喜びよりも、

 

喜んでる男性の顔
  • 次も無理なんじゃないか
  • また流産手術をするのは辛い

 

という思いの方が強かった気がします。

 

ですが、私の不安とは裏腹に、お腹の子はとても順調に育ってくれました。妊婦健診のたびに少しずつ大きくなっていく我が子を見ると、心が愛しさで満たされていきました。

 

仕事もリモートワークのためギリギリまで働くことができて、とてもありがたかったことを覚えています。

 

はじめての出産はとても不思議な感覚でした。たしかに痛みはあるのですが、自分の体が自分のものではないような、勝手に体が産んでいるような感覚でした。

 

分娩時間17時間半、6月の気持ちのいい天気の日に元気な女の子が産まれました。

子育てとリモートワークの両立

子供と一緒にパソコンで仕事をしている女性
産後2ヶ月ほどで仕事に復帰しました。最初は子どもを見ながら仕事をする生活に慣れず、どの程度働けるか探り探り生活していたと思います。

 

子どもを育てることにも不安を感じていましたが、全くそんな心配はなくなりました。可愛くて仕方がないのです。一瞬一瞬に幸せを感じて生きてほしいと願いながら、子どもと向き合いました。

 

リモートワークなので、仕事をしながら子どもが初めて寝返りできたりハイハイできたりする姿を見られたのが、とてもありがたかったです。

 

子どもが10ヶ月になったころ、車で5分の保育園に預けられるようになりました。預ける時間は、9時から16時の短時間保育です。

 

家が職場で通勤に時間がかからないため、その分子どもに時間を使いたいと思ったのです。

 

1ヶ月ほどで、子どもの慣らし保育も終え、順調に通えるようになりました。仕事に費やせる時間も増えたので、さらに充実して毎日を過ごせるようになったのです。

 

もちろん、突然子どもが体調を崩し、保育園をお休みしなければならないときもあります。ですがリモートワークなので、外に働きにいくよりもずっと対応しやすかったです。

 

もし子どもが熱をだしたら、会社に「子どもが熱をだしたので今日は空き時間での作業になります」と報告をします。

 

家で普通に子どもの世話や看病をして、昼寝をしたタイミングで家事や仕事をします。

 

夜に子どもが眠ったあと、最低限の仕事をしておけば、業務に穴をあけることはないので仕事をお休みする必要がないのです。

 

また、子どもを保育園に預けていると、急に電話で「お熱なのでお迎えお願いします」と呼び出されることがありますよね。

 

家が職場なので、「すぐ行きます」と言って、本当にすぐに迎えにいくことができるのです。なにせ家から車で5分の保育園ですので。

 

この点も、私にとってはかなりのメリットでした。

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さいごに

最近世の中は物騒なニュースに溢れていて、経済の話も暗くなる内容ばかりです。

 

過去の私のように、幸せを感じられず苦しみながら生きている人も多いのではないでしょうか。

 

なぜ今回この記事を書いたのかというと、辛い気持ちのまま今も生きている人に、どうか諦めないで挑み続けてほしいと思ったからです。

 

どんな底辺にいても、地獄にいても、生きてさえいれば必ず道は見つけられると思います。

 

その道は「逃げ道」かもしれないし「先が見えない道」かもしれません。でも、それでもいいと思うのです。

 

逃げ道でも、先がない道でも、その全ての選択があなたの経験になります。その全てがあなたが強く生きていくための糧となります。

 

そしてその経験が、あなたが生きていくべき道を見つけるきっかけになるかもしれません。

 

だからこそ、どうか諦めず、失敗を恐れずに挑んでみてほしいと思います。この記事があなたにとって、少しでも前を向けるきっかけになりましたら幸いです。

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