【理系におすすめの就職先とは?】人気の業界・職種を理系出身の筆者が徹底解説

必ずどこかのタイミングで訪れるのが「就職」です。理系には研究・開発・製造などいろいろな職種があります。

 

特に理系の学生において

 

考えている顔
  • どのような就職先があるのか?
  • 就職に有利なスキルって何?

 

など、就職活動前に知っておきたい情報を本記事でお伝えします。

 

試験専門会社に15年以上の勤務経験がある筆者が、自身の体験を通して理系の就職活動について解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

目次

理系の大学生に人気の企業ランキングTOP10

2024年に卒業する学生向け採用活動が3月1日より解禁され、就職活動が本格化しています。

 

2024年卒業の理系の学生に人気がある企業TOP10を以下の表にまとめました。

 

2024年卒業理系学生注目企業ランキング
1 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ
2 アクセンチュア株式会社
3 株式会社日立製作所
4 株式会社野村総合研究所
5 富士通株式会社
6 株式会社キーエンス
7 ソニーグループ株式会社
8 パナソニック株式会社
9 日本電気株式会社(NEC)
10 富士フイルム株式会社

(引用:OpenWork

 

 

ちなみに筆者が就職活動をしていた、2004年卒業の理系の学生に人気がある企業TOP10は以下の通りです。

 

2004年卒業理系学生注目企業ランキング
1 ソニー株式会社
2 トヨタ自動車株式会社
3 本田技研工業株式会社
4 株式会社資生堂
5 サントリー株式会社
6 旭化成株式会社
7 NEC(日本電気株式会社)
8 武田薬品工業株式会社
9 株式会社NTTドコモ
10 キヤノン株式会社

(引用:マイナビ

 

20年間経つと世界が変わっているのが一目瞭然です。20年前は、自動車メーカーが上位にランクインし、有形商品を作る会社が多いです。現在は、家電・パソコン・カメラなどの有形商品を作る会社はもちろんですが、コンサルティング・ソリューションサービスなどの無形商品を作る会社が上位にランクインしています。

 

ソフトウェア・データ・情報を扱う事業が増えており、情報化社会を裏付ける結果だと感じます。

理系学科の強みとは?

眼鏡をかけた男性が図書館で本を読んでいる様子
採用に関しては、大きく文系と理系に分かれます。文系とは違う理系の強みとは一体なんでしょうか?

 

理系の強みについてお話しします。

文系より優遇されやすい

就職活動において、文系と理系で違いがあります。

 

項目 文系 理系
学校推薦の数 ほぼ無し 多数あり
1社あたりの面接回数 3〜4回 1〜2回
1社あたりの募集人数 少ない 多い
その系統しか応募できない職種 基本なし 研究職

 

この違いから「理系は優遇されている」と言われています。

 

しかし、理系のスキルの需要が高いだけで、最終的には個人の中身を見ています。その点に関しては、文系・理系に関係なく同じです。

 

「理系だから安心」「学校推薦がもらえたから大丈夫」と思っていると不採用になりかねません。優遇されているのではなく、「本当に需要に合う人材か」を逆に厳しくみられていると考える方がよいでしょう。

就職先の選択肢が多い

理系の就職先は、自身の研究内容と直結するわけではありません。しかし理系という枠組みで考えれば、活かせる職種は多いでしょう。

 

例えば

  • 研究者(試験研究)
  • 開発技術者(設計開発)
  • 製造技術者(工程・作業の設計、設備・品質の管理など)

などがあります。

 

また、文系を多く採用している職種でも理系を採るケースが増えています。

 

理由は、IT化が進みテクノロジーを扱える必要があるという背景です。さらに、仕事上のデータ分析結果を、経営において重視する企業が増えたのも一因しています。

 

理系の総合職としては、

  • コンサルティング業界
  • 金融業界
  • 医療業界
  • 製造業界
  • IT業界

などの選択が可能です。

 

理系の文系職採用には、以下の期待が込められています。

 

  • 理系の特徴であるロジカルな思考を使うことで、取引先の問題にアプローチし問題解決が期待できる。
  • 自身の専門分野と取引先の業界がマッチした場合、文系とは違う視点から取引先に提案できる。

以上の要因から総合職として理系が採用されるケースがあり、選択肢が増えていると言えるでしょう。

採用枠が多い求人がある

理系の採用枠の方が、文系より多く提示されるケースがあります。

  • 大手メーカー
  • 大手ゼネコン
  • 自動車メーカー
  • 重工業

などの業界が代表格です。

 

大手メーカーは、募集人数自体が多いため必然的に理系採用枠も大きくなります。

 

大手ゼネコンは、募集人数・理系の採用割合共に多いです。

 

自動車メーカーや重工業は、募集人数が明確にされないケースがありますが、理系採用割合が多い傾向です。

 

理系の採用枠が比較的多い企業を狙いたい場合は、大手メーカー・大手ゼネコン・自動車メーカー・重工業などの業種が狙い目です。ものづくりの企業では、理系のスキルを求めていることが募集要項・人数からも感じられます。

専門的な職種に馴染みやすい

理系は、専門的な職種に馴染みやすいです。

 

なぜなら、専門的なスキルを学んでいるため、ものづくりをするメーカーなどと親和性が高いからです。

 

例えば、機械システム工学科を専攻した場合、機械力学・熱力学・流体力学・材料力学のいわゆる4力(よんりき)以外にも生産システムや情報処理、設計製図など広い範囲の基礎知識を勉強しています。

 

専門の研究テーマ以外の知識も活かされるシーンが数多くあり、仕事全般を支える専門的なスキルとして重要です。

 

以上の理由から、理系は専門的な職種に親和性が高く馴染みやすいと言えます。

ロジカルな思考が身についている

人により得意不得意はありますが、理系の学生は基本的にロジカルな思考ができます。

 

なぜなら、理論と実践の両方を勉強する機会があるからです。

 

例えば、機械システム工学科では、切削、鍛造、鋳造、原動機、引張・圧縮試験など実際に機械や設備に触れ、課題を進めるにあたって理論通りかを確認します。

 

「理論と同じか?」そうでないなら「なぜ、そうなったのか?」を掘り下げます。原因がわかれば、フィードバックし実験を繰り返すのです。

 

この時の「理論と同じか?」などを考えていく思考こそがロジカルな思考です。

 

理系の研究ではトライ&エラーが基本で、企業の研究開発に共通している経験となります。この経験から、問題解決能力があるか」「ロジカルな思考ができるかを企業側も注目します。

理系学科からの就職先や進路はどんなものがある?

理系の男女が自信あふれて立っている様子
理系学科を専攻した先に、どのような進路があるのかについて解説していきます。

理系分野への就職

理系学科を専攻した場合、最も多いのが理系分野の進路を選択するケースです。では、どのような職種があるか大枠を以下に示します。

 

1 研究 基礎研究・応用研究があり製品に組み込む技術を生み出す
理系の大学院卒が採用される割合が多い
企業の技術を生み出す核となる職種
2 設計・開発 理系では「花形」と言われ製品を生み出す核となる職種
3 製造 設計・開発で生み出した製品を量産できるシステムを構築する
製造現場の最前線を支える職種
4 品質管理 製品が思った通りに生産できるように人材・設備・方法・材料などの観点からコントロールする職種
5 ITエンジニア 企業のあらゆる仕事を円滑にコントロールできるようにハード・ソフト両面からシステムを構築する職業

理系以外の分野への就職

理系なので数学を中心に専門的な学問を身につけています。そこから理系以外の分野で就職先を考えると以下のような道があります。

 

①アクチュアリーとは、生命保険・損害保険・企業年金などの金融分野で、保険料率・支払い保険金額の算定をはじめとする数理業務を担当する専門職のことです。

(引用:マイナビ金融AGENT

 

②クオンツ

クオンツとは、金融・証券業界の用語です。高度な数学的手法で市場の分析や予測、金融商品や投資戦略に関わる業務や専門家のことです。

(引用:BIGDATA NAVI

 

③サイエンスライター

サイエンスライターとは、科学分野を専門に一般人にも分かりやすく解説する執筆家です。

 

サイエンスライターの役割は、科学と一般人との橋渡しとして重要です。科学の普及や科学リテラシー向上に貢献しています。

 

④サイエンスコミュニケーター

サイエンスコミュニケーターとは、研究者や技術者などの専門家と一般人の間で架け橋となる役割をになっています。一般人が科学に対し持つ疑問や期待を専門家に伝え、双方のコミュニケーションを生み出すことが期待されています。

(引用:理系ナビ

文系分野への就職

文系分野の職業と言われると営業・事務・販売などが代表的にイメージされるかと思います。ただし、文系分野はそれだけの範囲では止まりません。文系も専門的な就職先があります。

 

例えば、

  • 研究職
  • 教師
  • IT関連技術者(プログラマーなど)
  • 士業(裁判官、弁護士、司法書士など)
  • 記者、編集者
  • 通訳、翻訳
  • 図書館司書や博物館学芸員

などの専門職です。

 

文系の専門分野ではありますが、理系でも就職できないことはありません。

 

むしろ、文系から応募されることが多い中、理系から応募するので目立つかもしれません。その分、「なぜ理系分野に就職しないのか」を明確に説明できないと採用は難しいでしょう。

理系学生におすすめの職種5選

研究職で顕微鏡を見ている女性
理系学生に人気なおすすめの職種についてお話します。

①研究職

研究職のミッションは、大きく見て「基礎研究」と「応用研究」があります。

 

「基礎研究」は、長期にわたって最先端の技術を開発するのが目的です。一方「応用研究」は、基礎研究の結果を商品に落とし込んだり、既存の製品の性能を向上させたりするのが目的です。

 

研究職の応募条件として、大学院を卒業していることが前提とされるケースが多くあります。また、基本的に採用枠が少ないので学生が研究職に就くには、情報収集できる英語力が必須でしょう。

②設計・開発職

ものづくりでは、コンセプト → 設計 → 試作 → 課題を洗い出し → 試作 → 完成 → 量産という流れで商品が作られます。

設計・開発職の主な仕事は、コンセプトから完成までの道を作ることです。

 

使われる条件によってはさまざまな設計計算が必要となり、機械力学(防振)・流体力学・熱力学・材料力学の力学的視点や、電磁波、電圧、電流などの電気的視点など広い知識が必須です。

 

「設計開発」と言っても範囲はとても広く、外装・構造・機構とは別に電気回路やソフトウェア開発なども設計開発です。

③品質管理職

品質管理職は文字通り、自社の製品・サービスの品質を管理する職種となります。品質を管理するには、1つずつの工程を管理して全体をコントロールすることが大切です。

 

品質維持・向上に関わる方法やアイデアを得るために、論文など外部情報の収集も欠かせない職種でもあります。

 

品質は、現場と直結しているため、設備に関する幅広い知識も必要となります。

製品・サービスの不良をなくすために、管理と改善を繰り返す努力が常に求められる仕事です。

⑤エンジニア

「エンジニア」と聞くと、IT関連のプログラマーなどを連想されるかもしれません。それもありますが、エンジニア=工学者 という意味があり機械系エンジニア、電気系エンジニア、土木・建築系エンジニアなど、さまざまなエンジニアの方がいます。

 

機械系エンジニアや電気系エンジニアは、ハードウェアを作るイメージです。例えば自動車で考えると、車体は機械系、電装系は電気系と想定するとわかりやすいかと思います。

 

ITエンジニアは、それらハードウェアを動かすためにソフトウェアを設計開発し、機能・性能が十分発揮されるようにコントロールする役割です。

 

今人気のITエンジニアにも種類があり、開発エンジニア(システムエンジニア)・開発エンジニア(WEBエンジニア)・インフラエンジニア・上流工程担当エンジニアなど数多くあります。

理系の職種で必要となる5つのスキル

グラフとその先にある光が差し込む扉
理系の専門のスキル以外で必要なスキルがあります。

どのようなスキルが必要になるか解説しますが、在学中でも積極的に課外活動の環境を作ることで実践可能です。

①コミュニケーション能力

理系では「コミュニケーション能力は意味がない」と言われるケースもあるようです。

 

しかし、社会に出るとコミュニケーション能力が不要な職種はないと感じます。むしろ、コミュニケーションがないと仕事が思うように進まないケースが多いです。

 

素直に「やりたいことのためにコミュニケーション能力を磨きたい」という思いで、動き出してみてはいかがでしょうか。

 

筆者も学生時代は生協学生委員会に所属して、複数人でイベントを行なった経験があります。多くの失敗を通して、コミュニケーションの難しさや大切さを学びました。

 

どんな職業であろうと必ず役立つ能力だと思います。

②学び続ける継続力

理系の職種全般的に言えることですが、学び続ける継続力が必須になります。

なぜなら、非常に早いテクノロジーの進歩と技術の移り変わりに対応するためです。

 

例えば、

  • 大学などの研究機関の論文が発表される ➡︎ 都度確認する必要がある
  • 産官学の連携により民間に新技術が出てくる ➡︎ すぐに内容を知る必要がある

 

以上を網羅するには日々情報を入れ続ける必要があり、周りにアンテナを張って「自身の仕事に応用できないか」「新技術をヒントに新しい技術を開発できないか」と探り続けるのが重要です。

 

主に研究・開発職に関する内容に聞こえるかもしれませんが、ものづくりの現場であっても例外ではありません。品質向上や安全確保、設備保全などに寄与する技術は山ほどあります。

 

そのため、理系の仕事には学び続ける姿勢が求められます。

課題解決能力

理系の仕事では、課題解決能力も必須です。どんな職種であっても必ず課題が出てきますが、理系の職種では日々課題が出てくると言っても過言ではありません。

 

例えば、筆者は4年前まで試験会社の会社員でした。業務は、力学を用いて工業製品の強度を計測する仕事です。

 

あるとき、自動車のバンパーの引張試験がありました。バンパーの片方を固定し、反対方向から油圧ジャッキで壊れるまで引っ張ります。ただし、+100℃と-45℃の環境下で実施する条件がありました。

 

温度条件をクリアするために、恒温槽(こうおんそう)と言われる箱の中で実施するのですが、槽内のバンパーの温度が一定になりません。原因は、恒温槽や熱源ではありませんでした。

 

熱源から送られる空気が直接当たるところと、そうでないところがあり温度のムラができたのが原因でした。

 

問題を解消する方法として実施したのは以下の対策です。

  1. 熱源からの空気がバンパーに直接当たらないようにした
  2. 恒温槽内部全体の空気を混ぜるようにした

以上の対策で課題をクリアできました。

 

このように、理系の仕事では課題が頻繁に出てきます。

 

もちろん、アイデアだけではダメです。準拠すべき規格が存在するケースもあります。その場合、規格の存在を認識しておかねばならないので、いろんなことにアンテナを張って情報を入れておかねばならないことがわかります。

④語学力

理系の職種の場合、英語力が必要になります。

 

なぜなら、英語表記の論文や規格を確認し自身の業務内容に反映させたり、海外の人と接したりする機会があるからです。

 

筆者の体験でも、業務で必要な書類を取り寄せたら、全て英語表記だったことが多々ありました。また、海外からの来客も何度も経験しました。さらには、拠点の1つであったタイに異動となる人たちも多くいました。

 

このようにグローバル化している現在、理系の仕事では英語がどうしても切り離せない環境であり、必須条件になります。

 

早い段階で英語力を磨き、TOEICを受けて数値化しておくこともおすすめです。

⑤マネジメント能力

学生の段階で「マネジメント」と言われても、よくわからない人もいるかと思います。簡単にいうと、

 

  • 物事を管理する能力(お金、時間、人材などのリソースを管理する)
  • 人に教える(教育)能力(後輩などに物事を教える)
  • プロジェクトを推進する能力(チームで目標に向かって行動する)

ということです。

 

こう考えると、部活動や委員会活動、アルバイトなどが該当しませんか?

 

「学生の段階でマネジメント能力は鍛えられない」と思わず、簡単なもので良いので身近に実践できそうな環境がないか探してみましょう。

 

ちなみに筆者は生協学生委員会の活動を経験し、知らないうちにマネジメントに触れていたため、就職活動でのアピール材料になりました。

理系学生が就職を成功させるポイント

グラフとその先にある光が差し込む扉

理系学生が内定をもらうためのポイントについてお話しします。

大学の推薦枠を活用する

就職試験では、自由応募と推薦応募の2つあります。自由応募は、学生自身で就職活動を一から進める方法です。一方、推薦応募は大学側へ企業から推薦求人が寄せられ、該当大学からの学生の応募に対し、大学・教授のお墨付きとされる制度です。

 

推薦は大学・学科・教授に寄せられ、自由応募とは違い内定率が高くなります。

 

ただし、人数制限があるため大学内で選考があります。また、第一志望として受けることが大前提になるため、推薦応募の企業の内定が決まれば辞退が難しいです。

 

つまり、推薦応募で内定を得た企業があれば、別に第一志望の企業の内定を得たとしても、第一志望を辞退しなければなりません。

 

本当に就職したい企業の推薦かを慎重に考えて受ける必要があります。

就職に有利な資格を取得する

資格を取得しておくことも就職を有利にする要因です。例えば、以下のような資格もあります。

  • 基礎・応用研究職:危険物取扱者
  • 製品設計職:機械設計技術者試験(3級)、CAD利用技術者試験(2級)
  • 品質管理職:品質管理検定(QC検定)、マネジメントシステム監査員検定
  • システムエンジニア:基本情報技術者試験、応用情報技術者試験、ネットワークスペシャリスト試験

(引用:digmee.jp

 

筆者は高校生の時に、危険物取扱者の資格を取得しました。長らく使うことがなかったのですが、就職活動や会社の業務で必要になりました。

ある程度業種を決めている場合、資格取得に投資しても良いかもしれません。

 

例えば、機械設計技術者試験のように「2級以上は実務経験が数年必要」「3級は実務経験が不要」という資格が数多くあります。実務経験が不要で、進路に応じた資格取得にチャレンジしてみましょう。

専門分野以外の強みを棚卸しておく

理系の専門的な知識以外の強みも就活で役立ちます。

 

例えば

  • 部活動
  • 委員会活動
  • アルバイト
  • 研究室での経験

 

などを経験している学生が多いと思います。そこで経験した内容を分解してみると、仕事に大切な部分が見えてきます。

 

  • 部活動 → 後輩に物事を教える → 教育できる → マネジメントに必要な能力
  • 委員会活動 → イベントを企画する → 目標を設定しリソースを管理できる → 企画やマネジメント、マーケティングに必要な能力
  • アルバイト → お客様への対応 → 客の細かなニーズや市場の変動がわかる → 営業やマーケティングに必要な能力
  • 研究室での経験 → 教授と研究の話 → 物事の考え方や流れを知る → 企画やマネジメント、マーケティングに必要な能力

 

普段は気づかないかもしれませんが、既に仕事に大切な要素に触れているのがわかります。

 

自身の経験が、企業にどう貢献できるか説明すれば、大きなアピールとなります。

相手を観察する

就職活動時は特に「内定をもらわないと将来がない」と頭の中がいっぱいになりがちです。面接時は、他のことが考えられないほど緊張もしているでしょう。

 

しかし、よく考えてもらいたいのは本当にその会社、あなたに合う会社ですか?という感覚です。

 

就職活動時に企業を知るチャンスがあります。それが面接です。面接官や対応される方の見た目や雰囲気、口調、言葉遣い、動作などからも会社の性格が見えてきます。

 

例えば圧迫面接を想像してみてください。「圧力にも負けない人が欲しい」など理由はあるのでしょう。ですが、学生からすると「こういう圧力は通常業務でもあるのだろう」と仮説を立てることができます。

 

そういう会社に勤めたいと思いますか?

 

つまり ”特定の企業へ就職できる = 勝ち組” ではないのです。

 

”「本当にこの会社でやっていきたいな」と思える会社に出会える = 勝ち組”

 

だと筆者は思います。面接時に「こちらが観察するんだ」という意識で相手を観察してみてください。

 

面接官は彼らではなく、あなた自身です。

もっと広い視野で職業を知ること

「理系だから理系の企業に就職する」という考えが多いと思います。筆者も理系を専攻し理系の企業に就職しました。

 

ただ、「それが全て」と思わないことです。

 

理系でも「営業」「事務」「人事」などに就ている人も多くいます。

もっと枠を大きくして「クリエイティブ職」「公務員」「起業する」なども可能です。

やりたいことにチャレンジしやすいのも若いうちです。なので、先入観を持って就職するのではなく、本当にやりたいことを見つけて仕事にしたいですよね。

 

頭の中が凝り固まっていないか自分を見つめ直すことも、就職活動の目的です。自分の心とよく相談して職業を決めることも大切です。

 

“良い会社”との出会いも重要ですが、”良い職業”との出会いが人生を彩るのではないでしょうか。

理系の就職でよくある質問

考えている男性とくえっしょんマーク
ここからは、理系の就職活動においてよくある質問についてお話ししたいと思います。

理系の就職は学部卒・院卒のどちらがよいか?

結論から言うと、どちらにもメリット・デメリットがあるので目的に応じて決める方が良さそうです。

 

学歴 メリット デメリット
学部卒 ・若さとポテンシャルが武器
・実績経験も早く積める
・企業の募集は多い・大学院の進学費用が掛からない
・早く経済的に自立できる
・専門性の高い職場は院卒を求める
・学校推薦を受けづらい
・研究職に応募自体できないケースがある
院卒 ・大手企業に採用されやすい
・学校推薦を受けやすい
・初任給や生涯賃金が高い
・不況時でも求められやすい
・専門性が高く評価される
・学部卒と比較される
・研究と就職でスケジュール管理が大変
・社会に出るタイミングが2年遅れる

 

学部卒と院卒では生涯賃金でも差が生じます。具体的には以下のような数字が算出されているので、参考程度にみていただければと思います。

 

男性の場合、学部卒の生涯賃金収入は2億9163万円で院卒のそれは3億4009万円となり、差は4846万円です。

 

女性の場合、学部卒の生涯賃金収入は2億6685万円で院卒のそれは3億1019万円となり、差は4334万円です。

(引用:内閣府経済社会総合研究所

 

生涯年収としては院卒の方が多いことがわかります。

 

しかし、学部卒は大学院進学費用が掛からず、経済的に自立し社会人として一人前になるのも早いです。

理系はエリートコースに乗れますか?

答えから言うと、理系でもエリートコースには乗れます。

会社の重役になるのに文系、理系は関係ないです。ただ、「理系より文系の人が重役に多い」など会社によって割合が変わると思います。

 

エリートコースに乗るということは、会社に対し貢献度が高いなどの条件が各企業にあります。大きな利益を会社にもたらした人ほど貢献度が高いので、出世しやすいです。

 

ほかに「学閥」もあります。学閥とは、「出身校や学派の同一性に基づいて形成される集団」を意味し、外部の競争相手や敵対種から守り、有利な地位に立たせる非公式な集団を指します。

(引用:就活の未来

 

「◯◯大学卒」の重役が多い場合に考えられるのは、学閥の影響力です。

 

場合によっては、自分で起業する方が早いケースもあります。会社外でも人脈形成が必要になりますので、積極的に外部組織への参加を検討しても良いでしょう。

理系の就職に強い大学はありますか?

もちろん、理系の就職に強い大学はあります。2022年度卒に関する有名企業400社実就職率トップ10を以下の表に示します。

 

順位 大学名
1 一橋大学
2 東京工業大学
3 豊田工業大学
4 慶應義塾大学
5 東京理科大学
6 九州工業大学
7 電気通信大学
8 名古屋工業大学
9 大阪大学
10 国際教養大学

(引用:大学通信

 

理系の大学が軒を連ねる形です。しかし、一橋大学と国際教養大学は文系の大学になります。「文系だから理系に就職できない」という考えを覆す結果ですね。

文系より理系の方が年収が高い?

男性の平均年齢46歳で計算されているデータで以下の結果が出ています。

 

文系:559.02万円

理系:600.99万円

(引用:独立行政法人経済産業研究所

 

理系出身者の方が文系出身者より所得が多くなる傾向がわかります。理由として、広い市場で戦える大手企業に理系が活躍できる環境が整っていることです。

 

上述のデータもさまざまな計算式から算出しているものであって、実際の状況には当てはまらないケースも多くあります。例えば、企業によって社内ルールも違い、優秀な人材だと社内階級も早く上がるケースです。

 

社内階級が上がれば給料のベースも少しずつ上がります。

 

しかし、あまり情報を鵜呑みにせず自身がやりたいことで文系・理系の道を進んだ方が、後悔せず人生を楽しめるのではないでしょうか。

理系女子は就職に有利?

理系女子の就職活動は有利と言えます。

 

理由は以下の通りです。

  1. 女性活躍促進法が制定されている
  2. 理系の企業は基本的に男性が多い

 

女性活躍促進法は、国が推し進めている女性が社会で活躍しやすくするための法律です。常時雇用する労働者数が101人以上の企業に対し、行動計画の策定、届出、周知、公表が義務付けられています。(※2023年7月現在)

 

また、男女共同参画局の第5次男女共同参画基本計画では、「2020年代の可能な限り早期に指導的地位に女性が占める割合が30%程度となるよう期待する」という指針もあります。

(引用:男女共同参画局

 

また、理系企業に男性が多い理由としては、「条件に合わず企業側が女性を採用できない」「新卒の女性の応募がなかった」 などです。その結果、女性の応募による競争倍率が下がります。

 

現状、理系企業に女性の人数が少ないのは事実なので、理系女子は就職に有利と言えます。

理系の文系就職はもったいないですか?

“自分が求めるものが何か” によって答えが変わります。例えば、収入を重視するなら理系のまま進んだ方が多くなる傾向があります。「自分が本当にやりたいこと」なら文系の職種を選んでも良いのではないでしょうか。

 

理系から文系就職も選択できますが、一度文系就職を選ぶと勉強してきた専門性を破棄することになります。

 

そして、一度文系に就職すると、理系に戻ることが難しいでしょう。なぜなら、理系とは教育プログラムが違うからです。いざ理系に戻ろうとしても教育のやり直しが必要になるため、会社としてはコストがかかってしまいます。

 

慌てず時間をかけて自分と対話をしてみてください。「10年〜20年先どうなりたいか」を想像すると、どの道を進みたいかわかると思います。

在学中に就職に有利なスキルを身につけられますか?

在学中に就職に有利なスキルは身につけられます。

  • コミュニケーション能力
  • 学び続ける継続力
  • 課題解決能力
  • 語学力
  • マネジメント能力

以上のスキルは学生時代から磨けます。

全てにおいて言えるのは、学部1回生から意識して取り組むと余裕のある就職活動になります。

 

筆者は、学部3回生から動き出しましたが、就職に有利なスキルなど全く頭にありませんでした。ですので、推薦枠がなければ内定がなかったかもしれません。

 

もし、「大学でなかなかスキルを見つけづらい」「身につける機会がない」という場合、外部のスクールなどを利用するのもアリです。

 

社会人が勉強できる機会を作っている企業はいくつもあります。場合によっては、無料で仕事に直結するスキルや経営、マネジメントに使える知識を提供している企業もあります。

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まとめ:

いざ、就職活動をする時期になると「何から手をつけたら良いのだろう?」と困惑すると思います。焦りも出てくるかもしれません。

 

しかし、前もって就職活動の全体像を掴んで時間をかけて対策すると、案外焦らずにすみます。

 

専門分野以外のスキルを身につけることが一番時間がかかる下準備です。できれば学部1回生から準備できればベストですね。

 

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