若いうちはフリーターでも正社員でも、収入にさほど差はありませんし、むしろフリーターの方が気楽で、精神的に楽に過ごせるものです。
ところが歳を重ねていくに連れて、フリーターを待ち受ける現実は厳しさを増していきます。
フリーターのままでいると、どのような将来が待っているのでしょうか?
この記事では、フリーターを待ち受ける悲惨な末路と、その末路を回避する方法を紹介します。
そもそもフリーターとは
厚生労働省ではフリーターを以下のように定義しています。
- 年齢は15〜34歳
- 男性は卒業者、女性は卒業者で未婚者
- パートかアルバイトの形態で就業中
日本では総人口の約1%の割合でフリーターが存在しており、2020年時点で136万人とされています。
厚労省の定義では年齢が決まっていますが、35歳以上でもパートかアルバイトの形態で就業する人は多くいるため、実際はもっとフリーターの割合は多いでしょう。
フリーターを待ち受ける悲惨な末路13選
次に、フリーターを待ち受ける悲惨な末路を紹介します。
生涯年収が低い
生涯正規雇用で働くのと非正規雇用で働くのでは、以下のような差がでます。
正規雇用 | 非正規雇用 | 差額 | |
---|---|---|---|
男性 | 1億7801万2400円 | 9815万2400円 | 7986万円 |
女性 | 1億3052万8400円 | 7692万7800円 | 5360万600円 |
※参照:ワークポート「驚愕!フリーターと正社員の生涯年収の差」
これだけでもかなりの差ですが、給与水準が高い会社の正社員や役職者になる人であれば、生涯年収は4億〜5億にもなるため、とんでもない差になります。
昇給が少なく収入が上がりづらい
フリーターにももちろん、業務内容のレベルに応じた昇給はありますが、昇給額も昇給の機会も多いとは言えません。
会社やお店によっては、パートやアルバイトに関しては、最低賃金の改定に合わせて時給を上げるのみのところもあります。
仮に時給が50円上がり、1日8時間、月に22日間働いた場合、昇給後はプラス8,800円となるので、年間にすればそれなりですが、毎年そうコンスタントに時給は上がり続けません。
特に単純作業で、他者との差別化が難しい業務では尚更。仕事は無理なくこなせて責任も軽い反面、収入は上がりづらいです。
ボーナスがない
フリーターにはボーナスがありません。
正社員でもボーナスがなかったり、出ないタイミングはあったりはしますが、厚生労働省の毎月勤労統計調査によると、2019年の夏季ボーナスを支給した企業は67.9%。冬季ボーナスを支給した企業は73.2%と、約70%の企業がボーナスを支給していることがわかります。
ボーナスがあるとまとまった貯蓄ができますし、大きな買い物や自己投資もしやすいため、行動の選択肢が広がり、人生の充実度も上がります。
ボーナスがないと友人と差を感じ、惨めな気持ちになることもあります。
有給が使いづらい
フリーターでもフルタイムで半年以上勤務している人であれば、社員同様に有給が付与されます。
しかし世の中「フリーターに有給ってあるの?」という認識の管理者も少なくありません。
社員でさえ有給が使いづらい環境が多い中で、フリーターが有給を使うのは更にハードルが上がるもの。
法的に定められた制度ではありますが、交渉の余地なく、有給を使えないまま就業期間を終える人も多いでしょう。
貯金が難しく、その日暮らしになりがち
フリーターは貯金が難しく、その日暮らしになりがちです。
例えば時給1,000円の仕事を週5日(月22日)、1日8時間働いたとしたら、月収は17万6千円です。
手取りは額面の75%〜80%になるのが一般的なため、手元に残るお金は13万円〜14万円ほどになります。
実家にいて、ほとんど生活費がかからない暮らしであれば問題ありませんが、毎月一定のシフトが続くとは限らない中で、ひとり暮らしは厳しいですよね。
年金が少ないため、老後もアルバイトが必要
フリーターを含む低所得者層は、国民年金の支払いが重たく、年金の未納者は3〜4割にものぼると言われています。
そうなれば老後の年金はなく、フリーターは退職金もないため、老後も同じように働き続けなければ生活が立ち行かなくなってしまいます。
体力的に元気であればいいですが、肉体労働がしんどい場合、かなり苦しい生活になるでしょう。
雇用を切られやすい
フリーターはコロナのような状況になったとき、真っ先に雇用を切られやすいです。
長く勤めていて古株だったとしても、経営状況が悪化すれば、まず人員整理の対象になってしまいます。
何年、何十年と働いていて、フリーターながら実質リーダーポジションにある人が、いとも簡単に職を失うこともめずらしくありません。
収入が途絶える、新たな仕事探しが大変といった問題もありますが、また突然仕事がなくなるかもしれない不安を持ち続けるのは、精神的に辛いものです。
結婚の壁が高い
10代〜20代前半でフリーターだったり、何か目標があってフリーターを選んでいたりするのであれば、フリーターにマイナスイメージを持つ人は多くはないでしょう。
しかし、ただ楽だからとか、就職活動がめんどくさいといった理由で、ずるずるとフリーターを続けている場合、あまりいい印象は得られません。
結婚以前に、お付き合いの時点で難色を示されてしまうこともあるでしょう。
恋人がいたとしても、収入的に家族を養うのは難しく、相手方のご家族から反対を受ける場合もあります。
30代以降のフリーターは、恋愛や結婚を諦める人も少なくありません。
友達と会うのを避けてしまう
社会人になりたての頃は、フリーターを羨ましいとさえ言っていたような友達も、歳を重ねるにつれてポジションが変わり、給料が上がり、結婚して家庭をもって、見違えるように成長する人は多くいます。
フリーターのままの自分が恥ずかしい、今何してるの?と聞かれるのが嫌だと感じる人は、同窓会の出席を避けるなど、友達と距離をとるようになってしまいます。
友達との付き合いが減ることほど悲しいことはありません。
家族や親戚と会うのも避けてしまう
両親から正社員になれと言われたり、親戚の子はどこで働いていて立派だと聞かされたり、そんな話がしんどくて実家にいられなくなって、路頭に迷う人もいます。
定住先を持たず、ネットカフェや格安のゲストハウスに長期滞在して寝泊まりするフリーターは多く、東京都によると、ネットカフェなどで寝泊まりしながら生活する人は、1日あたりおよそ4000人と推計されています。
恋人ができない、結婚ができない、友達が減る、さらには家族や親戚との距離も出て、定住先もないようでは、孤独になることは避けられないでしょう。
年下社員に指図されて惨めな気持ちになる
フリーターより社員の方が立場は上です。よほど例外的な状況がない限り、社員を差し置いてフリーターが責任者になることはありません。
いくら仕事ができて社歴が長かったとしても、社員の指示に従うのがフリーターです。
自分の年齢が上がれば、若い社員の下で働く機会も増えるので、自分より10歳も20歳も年の離れた社員に指示を受け、時に注意や指導をされることもあります。
仕事に年齢は関係ないと頭では思っていても、いざその立場になると受け入れられず、仕事を転々とする人もいます。
社会的信用が低い
フリーターは社会的信用が低い存在でもあります。
- 賃貸契約に保証人が必要になる
- クレジットカードの審査が通りづらい
- 車や家のローンが組めない
など、契約関連に弱い傾向にあります。
若いうちはまだしも、30代40代になってからも、常に誰かのサポートが必要なのはしんどいですよね。
生活保護になる場合も
頼れる人がいないフリーターは、生活保護になる人もいます。
- 食事を切り詰めるので栄養が偏りがち
- 動けないレベルの体調不良になるまで病院に行かない
- 体調を崩して働けなくなり、お金が底を尽きる
このパターンはありがちです。収入的にまとまった貯金を作るのが難しいため、働けない期間ができるとすぐ身動きが取れなくなってしまいます。
生活保護は施しではなく国民の権利。しかしながら、生活保護の受給にはどこか後ろめたさがあり、受給後は社会とのつながりが途絶え、孤立してしまう人が問題視されています。
フリーターが悲惨な末路を回避する方法5つ
ここからは、フリーターが悲惨な末路を回避する方法を紹介します。
フリーターから正社員になる
まずひとつめは、フリーターから正社員になることです。
正社員になったからと言って、急激に収入が増えることはありませんし、一生安泰になることもありません。
ただ、フリーターより正社員でいる方が、生活に安定感が出ますし、世間体がよくなるのは事実です。
正社員として生活することで、人付き合いがしやすかったり社会的信用を得られたり、何かと生きやすさを感じられる場面は多くあります。
人目を避けるように生活しなくていいのは、精神的に大きなプラスと言えます。
正社員になりやすい職種
参考までに、フリーターから正社員になりやすい職種をいくつか紹介します。
- 営業
- 飲食
- 宿泊
- 販売
- 介護
- ドライバー(配送やタクシーなど)
これらの職種は慢性的に人手不足の傾向にあるため、年齢不問・未経験歓迎の求人が多くあります。
ブラックな労働環境が多い職種でもあるので、見極めがポイントです。
正社員登用制度がある企業で働く
正社員登用制度とは、パートやアルバイトなどの非正規雇用から、正社員に雇用転換を行う制度です。
すべてのパートやアルバイトが正社員になることを約束された制度ではありませんが、基準をクリアすれば正社員になれます。
これまでの経歴的に、普通に正社員求人に応募しては通らない企業でも、パートやアルバイトなら入れる確率は大きく上がりますからね。
正社員につながる可能性のある環境で働けた方が、モチベーションは上がるでしょう。
紹介予定派遣で働く
紹介予定派遣とは、派遣期間(最長6ヶ月)終了後、本人と派遣先企業の合意のもとで、社員になる働き方です。
まずは派遣社員として働いて、その後正社員になるので、インターンのようなイメージですね。
紹介予定派遣のいいところは、以下の通りです。
- 普通にアルバイトをするよりも派遣の方が時給の高い求人が多い
- 派遣で挑戦してみて、合わなかったら正社員にならなくていい
- 派遣会社が条件交渉を行ってくれたり、就業先のアドバイスをくれる
カツカツの状態を脱して、精神的に余裕のある状態で今後を考えていけるのは嬉しいところです。
求職者支援制度でスキルを身につける
求職者支援制度とは、再就職や転職を目指す人が、月10万円の生活支援の給付金を受給しながら、無料の職業訓練を受講する制度です。※給付金の受給には条件があります。
職業訓練のサポートはハローワークが行っており、主な訓練コースは以下の通りです。
基礎 | ビジネスパソコン科、オフィスワーク科など |
---|---|
IT | Webアプリ開発科、Android/JAVAプログラマ育成科など |
営業・販売・事務 | OA経理事務科、営業販売科など |
医療事務 | 医療・介護事務科、調剤事務科など |
介護福祉 | 介護職員実務者研修科、保育スタッフ養成科など |
デザイン | 広告・DTPクリエイター科、Webデザイナー科など |
その他 | 3次元CAD活用科、ネイリスト養成科など |
※参照:厚生労働省「求職者支援制度のご案内」
ここでスキルを身につけて、就職につなげている人は多くいます。興味のある方は、1度お近くのハローワークで相談してみることをおすすめします。
おすすめはフリーランスになること
さまざまお伝えしてきましたが、おすすめはスキルを身につけて、フリーランスになることです。
フリーランスとは、企業や団体に所属せず、個人事業主として活動する人のことです。
企業との雇用関係がないので、フリーターのような扱いをする人もいますが、実際は大きく異なります。
仕事内容、関わる人、収入、働く場所と時間、これらをすべてコントロールできるのがフリーランスです。雇用されていてはコントロールできないことだらけですよね。
またフリーランスは、実績と今動けるかどうかの世界なので、年齢や学歴、資格の有無は基本関係ありません。
フリーターから人生一発逆転の可能性を秘めているのが、フリーランスです。
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まとめ
今回はフリーターの悲惨な末路と、悲惨な末路を回避する方法を紹介しました。
世間体も加味すると、正社員になるのが1番です。ただ、就職先を誤れば、フリーターとして生活するよりも厳しい末路になる可能性もあります。
結局は自立して、自分の暮らしが十分に成り立てばいいわけなので、雇用形態にとらわれる必要はありません。
とは言え、フリーターや派遣社員は立場が低くみられたり、正社員になったらなったで色眼鏡で見られたりすることもあります。
一方でフリーランスは、そのような比較をされることが少ないと感じます。むしろ、フリーランスでやれているだけですごいと言われることもあるほど。
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