40代から動画編集を学びフリーランスに|今から動画編集を学ぶのは遅くない

「今から動画編集を学んで稼ごうというのはもう遅い」

 

ビジネス系の情報発信をする人の中にはこのような意見の人もいますが、実際のところどうなのでしょうか。

 

40代から動画編集を学び、現在フリーランスの動画編集者として活動されている松林さんにお話を伺いました。

フリーランス動画編集者になるまでの経緯

簡単に自己紹介とフリーランスになるまでの経緯をお聞かせください。
千葉県在住なんですけど、父親の介護の関係で一時的に実家に帰省中です。年齢は44歳です。
印刷会社で15年以上勤務しまして、その後ECサイトの画像とか映像を制作する会社に転職し、画像加工の技術者レタッチャーとして働いていました。
そこで電子媒体での画像の見せ方を勉強して、少しだけ映像のノウハウも勉強して、2020年の6月からフリーランスとしての活動を始めました。まだ半年くらいですね。
Photoshopの経歴が長くて、企業に出向いてPhotoshopの使い方を教える仕事もしていました。

 

現在の仕事は主に動画編集ですか?
今現在はオンライン講座の教材動画の制作をしています。IllustratorとかPhotoshopとかPremiere Proとか、これからAdobeを学ぼうとしている人に向けた使い方動画ですね。
あとは前の職場からのお付き合いで画像加工を依頼されていたり、ほかのクライアントさんのYouTube動画を作っていたり、LP(ランディングページ)を作っていたり、広告を制作したりしています。
ココナラに出品しているので、そこからの仕事もあります。
できることの幅がすごい広いですね。
フリーランスになってから、幅が広がりました。
知り合いに紹介いただいた案件から広がっていったというのもあります。
フリーランスになった経緯を教えてください。
もともと物づくりが好きで、社会人になってからデザインの勉強をしていたんですけど、年齢を重ねるにつれて、組織の中ではマネジメントをする時間の方が多くなってきて、今までやってきたPhotoshopなどのスキルを忘れていくことに危機感を覚えました。
マネジメントスキルも責任感とか判断力とかコミュニケーション能力を養えるので、大事な要素だとは思うんですが、デジタル社会の真っ只中において、せっかく培った画像加工などのスキルが年齢と共に忘れ去られてしまうことの方が危険だと思いまして。
スキルをもっと伸ばしていくために組織から外れて、フリーになる決意をしました。
結婚して子どもも1人いるので最初は収入面で不安もありましたけど、フリーランスはスケジュールを自分で組み立てられますし、時間を自由に使うことができるので、家族と一緒に過ごす時間が大幅に増えて、心の豊かさには大きく繋がっていると感じます。
動画編集はいつ頃からやっているんですか?
2019年の12月から独学で勉強して始めました。
動画のキャリアはやっと1年経ったかなくらいです。
勉強し始めて2ヶ月くらいで企業さんから継続案件を受注できて、副業でやってました。

 

もともと動画編集に興味はあったんですか?
フリーランスになる前の会社でカメラマンと話をする機会が多くて、カメラワークとかいろいろ教えてもらう中で動画に触れることが増えて興味が湧いて、ゆくゆくは仕事としてできたらなぁと思っていました。
独学での勉強はYouTubeにある情報など参考にしてという感じでしたか?
そうですね。動画をカットしてみたりテロップ入れてみたり練習しながらやってました。

フリーランスで仕事を得る方法と注意点

最初に受注されたのはどういった動画編集の仕事でしたか?
舞台のプロモーションビデオです。
イメージ的に1発目の仕事としては難易度が高そうな印象ですが、そんなことはないですか?
高いと思います。
その案件はココナラからの流入だったんですが、そこには僕の作品や受注価格が掲載されているので、折り合いがついての依頼だったんだと思います。
営業して獲得した案件ではなく、依頼があっての受注だったんですね。
そうです。自分がどういうものができるのかを、ココナラに限らずSNSでもいいので載せておいて、ぜひ問い合わせてくださいとしておいた方がいいのかもしれないですね。
Twitterとかで知り合った人から紹介をもらったりとか、異業種交流会で知り合った人からお仕事いただいたりもしているので、繋がりは大事だと思います。

半年の準備期間を経て独立されていますが、フリーになるタイミングではすでに仕事は安定していましたか?
前の職場にフリーランスになると言ったら収入面を心配して、委託業務で仕事を流してくれていました。
あと、現在やらせていただいているオンライン講座の教材動画制作もフリーになるタイミングで始めたので、仕事はありました。
仕事がない状態でいきなりフリーランスは難しいと思います。
「今から動画編集のスキルを身につけて仕事にするのはもう遅い」という人もいるようですが、そのように感じますか?
いや、肌感覚ですが仕事量が減ってることはないと思います。
僕も2ヶ月独学の勉強で仕事を得られましたし、やる気の問題だと思います。
やる気があればすぐ軌道に乗ると思うので、動画編集の仕事に参入が遅いとは全然思わないです。
フリーランス案件はどのように探していましたか?
クラウドワークスやココナラ、ランサーズあたりですね。
1回案件をいただくと、その後定期的に継続してお仕事いただけるようになるので、1回1回応募して面接してって仕事を探すことはありませんでした。
ちゃんと信頼関係を築いていればまたお仕事もらえると思うので、ずっと仕事探しをするということはないと思います。
継続して発注してもらえるかどうかがフリーランスでやっていくには重要なポイントだと思いますが、仕事をこなす上で意識していることはありますか?
お互いがwin-winの関係になることを考えながら仕事をすることでしょうか。
僕がフリーランスになる上で最初の壁だったのが、価格の設定でした。
価格ってどうしても安くすれば案件は獲得しやすくなると思うんですよ。だけど、価格が安くて常駐案件になってしまうと、技術に対して価格が見合わないっていうジレンマみたいなものが出てくると思うんです。
そうすると頑張ってる割に全然稼げなくて、動画編集では生活ができないという思考になると思うんです。

金額に応じた技術と時間が提供できるのであれば問題ないですが、そうでない場合は、できない理由を相手にちゃんと明確に、わかりやすく伝えるようにしています。
無理してやらないということが大切です。あとは信頼関係をちゃんと構築することですね。
例えば100円でやりますよではなくて、1,000円いただきますけどその代わり、納得いくものをしっかり仕上げますと言ってやった方が、結果的に値段ではないお付き合いができるようになると思います。
あとはいただいたお仕事を粗末に扱わないことですよね。粗末に扱うと粗末に扱われてしまうので。
手を抜いたものはそのエネルギーが伝わって、結果価格も手を抜かれてしまうと思います。
この前他の方にインタビューした時、1年前くらいにテロップ出しなど簡単な動画編集を独学で勉強して、YouTube案件を受注してたと言っていたんですが、その時の報酬は1動画300円とかだったらしいです。
編集に3〜4時間かかって(笑)それ聞いて動画の仕事ってそんな感じなの?!と思ったことがありました(笑)
それは(笑)簡単にできると思っているのかなとか、わかってない人なんだなと思うクライアントと僕はお付き合いはしてません。
1本1,000円で継続案件にできますよって謳い文句でされてる方もいますけど、それって本当にスタミナがないとできないですからね。編集はそれなりに時間がかかりますから。
疲弊してしまうばかりの仕事では続けられませんので、自分を安売りしないようにはしています。
良いお客さんとお付き合いしていると、良いお客さんを連れてきてくれることもあるので、ちゃんと継続してお付き合いできる相手を選んだ方がいいと思います。
フリーランス活動を始めて、何か困ったことはありましたか?
完全に僕の伝達不足だったんですけど、クライアントさんから修正の追加料金をいただけないことはありました。
YouTube動画とかで軽微な修正であれば、お金をいただかなくても修正するんですが、その時はミュージックビデオを作っていて、ずいぶん凝った制作で、差し替えですごく時間がかかったんですが、修正時間の分のお金はいただけませんでした。
相手は追加料金がかからないと思っていたようで、無料で応じました。
お仕事をする前に、追加修正の場合はお金かかりますよと伝えておくべきでした。
お金の問題って最初が肝心と言うか、後からなんともしずらいですよね。
そうですね。細かく伝える必要があると勉強にはなりました。

フリーランス動画編集者に向いてる人

どのような人が動画編集の仕事に向くと思いますか?
動画編集を興味深く学んでいける人貪欲に追及できる人が向いてると思います。
お金を稼ぐために勉強するというより、いろんな作品を作りたいと動画が好きで勉強する方が、どんどんスキルは伸びていくと思うんです。

 

年齢とか性別は関係すると思いますか?
僕が今44で、40過ぎてから動画を1から勉強してますからね。まったく関係ないと思います。
やっぱり、好きであれば身についていきます。
やる気さえあれば誰でもできるようになると思います。
動画編集を仕事にすることや、フリーランスで働くメリット・デメリットはどう感じますか?
動画編集ができるようになると、夢が広がると思うんですよ。
ゆくゆく自分でYouTubeチャンネルを開設して好きなことを動画にしてみたり、それをみんなにシェアしたり、CGを作ってみたり、発展すれば仮想現実の世界を作ることもできると思います。
まだまだスキルにリミットがないですし、そのどれもがこれからの社会のニーズに沿うものだと思うんです。
デメリットは自分が学ぶ気がなくなった時に出てくると思うんですよね。低単価の案件しかできなくて動画編集をするのが辛くなるとか、忍耐強くコミュニケーションを取るのが疲れるとか。
現在はご自身でYouTubeはやってないんですね。
そうですね、妻と妻の母が2人でコンビ組んでやろうとしているようですけど(笑)
僕が家で編集やってると、奥さんがどうやってやるの?って聞いてきて、基礎的なカットとかテロップくらいであれば奥さんでもできるので、自分で作ってるみたいです。

動画編集に適したパソコンと編集ソフト

動画編集には高スペックのパソコンが必要なイメージですが、どれくらいのスペックのものを使用されていますか?
今僕はメモリが32GBのものを使っていますが、本当にシンプルな動画編集であれば8GBでも可能です。
ただスペックが低いとできることは限られますし、できた動画をmp4に書き出す時も時間がかかってしまいます。なのでやがて立ち行かなくなるので、16GBは最低限必要かなと思います。
将来的にCGとかアニメーションを作りたいというビジョンをお持ちであれば、32GBがおすすめです。
あと無料の編集ソフトは結構ありますけど、やっぱりAdobeですね。Adobeを使ってない制作会社は絶対ないと思いますから。
動画編集で言えばAdobeのPremiere Proが基本。そのほかにもCGとか短い尺のアニメーション制作に適したAfter Effectsで動画を作って、それをPremiere Proで繋いでいくようなこともできるので、Adobeのソフトは絶対的に使われてると思います。

フリーランス動画編集者の収入

物によって全然違うと思うので難しいかもしれませんが、動画編集ってどれくらい時間がかかるものなのでしょうか。
例えば10分の動画の編集だった場合の目安ってありますか?
例えばセミナー動画で、会話の間をカットするだけなら1時間はかかりません。
でもそれがミュージックビデオで、音楽と歌詞だけ提供されて、それ以外はゼロから構築となればものすごい時間はかかります。
最初に受注した舞台のプロモーションビデオはお客さんのイメージを聞いただけで、素材なしからの制作だったので、1分くらいの動画でしたけど30〜40時間かかりました。

 

なので本当ピンキリです。一概にはなかなか難しいですね。
ただ、じゃあずっとセミナー動画を作ってる方がいいかって言われるとそんなことはないと思います。やっぱりそれしかできないと収入的にも辛いですし、スキルも伸びないですし。
貪欲に追及する気持ちがあれば動画の世界はいくらでも稼げるし、いくらでも年収は上がると思うんです。
僕はフリーランスになって半年くらいなのでまだ年収はわからないんですけど、月々の収入は会社員時代よりも増えています。
舞台のプロモーションビデオのような動画を制作できるようになればおもしろそうですし、成果物に見合う報酬もしっかりいただけそうな感じがしますけど、指示された通りに機械的に編集する動画だと、会社員並みに稼ぐのはかなり体力勝負な印象があります。
最初は単価も低いと思いますし、同じような動画ばかり依頼するクライアントの立場で考えれば、できる限り価格は抑えておきたいと考えると、余裕がある学生さんとか、今勉強中なのでぜひ編集やらせてほしいという人に頼みたいですよね。同じ基準に到達してくれるなら。
数はこなさなければならないと思いますけど、自分が提案できる立場に立った方がお仕事はしやすいと思います。

フリーランス動画編集者になるのは遅くない

松林さんは40代から勉強を始め、動画編集者としては2年目でフリーランス歴は半年ですが、しっかり軌道に乗って活躍されています。

 

今回のお話を通して”やる気さえあれば”、今からでもフリーランスの動画編集者になれることがよく伝わりました。

 

簡単な動画編集はできる人がたくさんいるので、それに特化して副業で楽に稼ごうというのは難しいですが、常にスキルを向上させようという意識で向き合える人なら、きっとやっていけるでしょう。

 

興味がある方は明日からと言わず今から、勉強を始めてみてはいかがでしょうか。

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