動画編集歴10年のフリーランス動画編集者に聞く仕事内容や需要のリアル

一昔前は動画編集や映像制作と言うと、業界の専門知識、専門スキルを持った人のみができる印象が強くありましたが、ニコニコやYouTubeの浸透に伴い、個人で動画を撮影して編集する人が急増しました。

 

パソコンやスマホの性能が上がり、手軽に編集できるソフトやアプリが増えていることも要因のひとつでしょう。

 

動画編集との距離が近づいた今、動画編集のスキルを身につけ、副業として始めてゆくゆくは本業に、または自分でYouTuberになろうと思う人は少なくありません。

 

一方で、競争が激化してる中で本当にやっていけるのかな?と不安に思う人もいるもの。

 

そこで業界のリアルを知るべく、動画編集歴10年、現在フリーランスの編集者として活動されている三馬(みんま)さんにお話を伺いました。

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プロフィール写真
監修者: 米田 和弘
ビデオカメラマン/イノベ大動画部メイン講師
読売テレビのカメラアシスタントや映像制作会社など、映像業界でキャリアを積む。マネクル入社後は、動画編集チームのディレクター・イノベ大動画部のメイン講師として活躍し、受講生は300名を超える。特に動画編集スクールでは、累計1億8千万円の売上に貢献。2024年からマーケティングツール「Lステップ」の有料コミュニティ「Lサロン」の運営責任者として重要な役割を担う。

 

フリーランスの動画編集者になるまで

簡単に自己紹介とフリーランスになるまでの経歴をお聞かせください。
東京都在住で、映像編集は今から10年前くらいに始めました。
趣味で音楽をやってたんですけど、当時はニコニコとか流行ってて、ライブハウスとかストリートミュージシャンでやるよりも、ネット上でミュージックビデオを作ってやった方がいいんじゃないかなと思って、ミュージックビデオを作るために動画編集を始めました。
それから音楽よりも映像の方が楽しいとだんだん興味が湧いてきて、最初はスクールで編集ソフトの使い方を学んで、その後専門学校にも通いました
ディレクションや企画、構成、カメラ、音声のことなど、映像制作全般勉強しまして、勉強しながら単発の映像の仕事をやってました。
その時にイベント会社でアルバイトもしていたんですが、専門学校を卒業した後、その会社に就職しました。
イベント会社で7年ほど勤めていましたが、2020年の4月にコロナの影響で会社が倒産状態になったのを機にフリーランスになり、今に至ります。
フリーランスになろうと思ってなったというより、ならざるを得なかった感じですね。
そうですね、ただ、フリーになりたかったですけどね。
なので再就職とか考えず、フリーランスでやっていこうと決めました。フリーになるいいキッカケでした。
前職で働いていた時から、個人でも案件を受けていましたか?
先輩から紹介を受けてやることは度々ありました。自分から仕事を取りにいってはなくて、依頼されてやってた感じです。
前職のイベント会社で勤めていた時は、どういった動画編集をされていましたか?
大手の企業だと表彰式のような企業イベントがあって、そのオープニング動画とか、企業のイベント動画が多かったですね。

動画編集の学び方や難易度について

今と当時では状況が違うかもしれませんが、動画編集を独学で学ぶのとスクールで学ぶのでは、やはり違うと感じますか?
当時は動画編集をやってる人がまだそんなに多くなかったので、ネットで情報を集めるのは簡単ではなかったです。
でも今は参考にできる情報がめちゃくちゃありますよね。
なので、YouTube動画くらいなら全然独学でできると思います。
ただ、動画編集も難易度があって、難しいものになると落ちてる情報は少なくなっていくので、そこは経験と、経験から得た知識がないと対応はできないと思います。
僕は動画編集をしたことがないんですが、動画編集の難易度ってどういうイメージですか?
YouTube動画は簡単です。
簡単というか、そんなに高い技術を求めてないです。ある程度の技術を施したとしても、依頼者がわからないと思います。
僕の感覚では、YouTube動画は簡単に作ってもすごく丁寧に作っても、どちらも依頼者からは同じレベルで評価されます。
目の肥えた視聴者なら、動画のレベルがわかる人もいると思いますが、依頼者でわかる人は少ないです。
なので、YouTube動画は簡単と言えると思います。
企業のイベント用動画とかは結構難しいですね。例えばパーティクルとかエフェクトがかかってるものは簡単に編集ソフトでできることではないので、ちょっと手がかかってるイメージですかね。あと3Dはすごい高度な技術が必要です。
昔は「ここまでできたら動画編集者だよ」って線引きみたいなものがされていたんですけど、それが最近は簡単になってきてるというかよくわからなくなってます。
一昔前はYouTube動画作れてるだけでは動画編集者って名乗れなかったと思うんですけど、今は名乗れますからね。

フリーランス動画編集者の仕事内容や単価

フリーランスになってから、どうやって仕事を探しましたか?
最初は全然わからなくて、クラウドソーシングのサイト(CrowdWorks(クラウドワークス)やランサーズ、ココナラなど)で探しました。
現在もクラウドソーシングのサイトで仕事探しをしていますか?
今は全然やってないです。継続的に仕事をもらえるようになったので。
現在はどういった動画編集をされていますか?
広告動画、イベント動画、時にYouTube動画、一時はTikTokもありましたけど、すぐになくなりましたね。
フリーになってからは半年くらいなので、まだそんなにやってないです。
半年ですっかり仕事が安定してるのはすごいですね。スキルがある証拠だと思います。

そういう風にしたというか、営業しなくても向こうから継続的に依頼がくるような相手を選びました。

報酬が高い案件に絞って狙うやり方もあると思うんですけど、自分としては自分の時間がほしいと思ってて、営業しなくてもいい状況を作りました
動画編集の仕事の需要は現在多いと思いますか?
イベント系はコロナ禍ということもあってほぼないですけど、動画全般で見たら豊富だと思います。
「今から動画編集を学んで仕事にするのはもう遅い」という人もいますが、そう感じますか?
遅くはないと思います。仕事自体はたくさんあるので。
好きなYouTuberの専属の動画編集者になりたいとかは、椅子が埋まってると思うので難しいかもしれないですけど。
動画編集の仕事に向いてる人の特徴はなんだと思いますか?
長時間デスクに張り付いて仕事ができることですかね。
動画編集を仕事にするメリット・デメリットはどう感じますか?
メリットは自分の好きなことをやって、お金を得られるってことかなと思います。
動画編集が好きで始めた人は、趣味が仕事になってるようなものだと思うので。
デメリットはほとんど動かないので、運動不足になりやすいことですね。運動しないと太りますし、健康に悪いですよね。
フリーランス活動を始めて、困ったことはありますか?
今のところはないですね。
クライアントの担当者がやりづらいと感じることなんかは度々ありますけど、それはフリーランスになる前からあったことなので。
フリーランス活動をする上で、気をつけていることはありますか?
理不尽なことを言われても、思いっきり言い返したりやり込めたりせず、一度冷静になって、どうやったらwin-winになれるかを考えるようにしてます。当たり前のことかもしれないですけど。
理不尽なこと言われますか?
結構ありますよ。後出しみたいなこと。
例えば制作が終わってから、これ付け足した方がいいんじゃないかなっていうのがあった時に「こう言ったじゃん」って、最初に言ったテイで言われるようなことはありますね。実際は言われてないですけど。
そういうのは言われた通りに受け付けるんですか?
会社員時代は受け付けながらも「おかしいですよ、その仕事の流れ」って言ってたんですけど、いくら正論を言ったとしても担当者変えてくれって言われることもありました。
それだと結局損するので、フリーになってからは言い返すよりも、どうやったらwin-winになれるかを一旦考えるようにしてます。
感情論にならないようにということですね。
そうですね。
動画編集の単価の目安はどのように考えるものですか。10分の動画だったらいくらという感じでしょうか。
本来は1本いくらで受けるものですが、YouTube動画が流行り出したあたりから変わってきてるように感じます。
会社員時代は会社の利益も加味して1日5万円くらいでみてました。制作に1週間くらいかかる場合、5日稼働なので25万円というイメージですね。
フリーランスになった今は、1日1万5千円くらいから考えます。
価格設定は本業としてやってるのか、副業としてなのかによっても違うと思います。
ある月は仕事がたくさんあったのに、ある月は仕事が全然ないっていう話はフリーランスの人からよく聞きます。

なので、仕事がない月の蓄えも考えて、ある程度高単価の案件しか受けない人もいるようです。

どれだけ手間がかかるかわかってないお客さんも多いので、あまり安く叩いてるようなところの仕事は受けない方がいいんじゃないかなと思います。
ただ、簡単な動画編集であればあるほどできる人はたくさんいるので、安く叩かれるものです。
なので勉強中の登竜門として簡単な動画編集をやるのはいいんですけど、稼いで生計を立てたいならそういう動画ではなくて、もっとちゃんと仕事になる編集技術を身につけてやっていくべきだと思います。
高単価の案件っていくらくらいですか?
天井を知らないのでなんとも言えないですが、インタビュー動画とかだと1本30万円くらいにはなると思います。カメラマンの費用とかもあるので。
収入は営業力と繋がり次第ですね。
同じような動画編集でも依頼者によって価格設定は全然違うので、良い繋がりを持っていれば大きな収入も見込めます
自分でカメラマンの手配もするんですね。
案件によってはあります。
難易度が高いというか、条件のいい案件を獲得しようと思ったら、ポートフォリオが重要ですよね?
ちゃんとお金を払ってくれる企業の場合はそうですね。
安くやろうとするところは、価格だけで技術力は全然見てないと思うので、ポートフォリオはあまり関係ないと思います。
動画編集にはどれくらいのスペックのパソコンがおすすめですか?

僕は5年前くらいに買ったゲーミング用のもの(25万円くらい)を今使っています。ノートパソコンよりデスクトップの方がサクサク動きます。

常にパソコンって良くなっているので、その時々調べて良さそうなのを買うのがいいと思います。僕も当時、動画編集に適したパソコンで調べて買いました。
動画編集におすすめのソフトはありますか?
Adobe全般ですね。
動画編集以外にもやられるんですか?
案件によるといいますか、案件のレベルによります。
例えば、音をちゃんとしたいってなった時はMAスタジオというところに行って、音を整音してもらうのが普通だったんですけど、YouTube動画だと整音不要だったり、自分で整音してくださいと言われたりもします。
案件のレベルが高くなるにつれて、使うソフトが増えるイメージです。
一般的に整音は動画編集者がやる作業なんですか?
本来はスタジオに持って行って人に頼みます。業務外というか、自分のスキルではできないことなので。
ただ、Adobeを契約すると音声を整音するソフトがついてくるんです。「ソフトあるからできますよね」って何も知らない人は言ってきますね。
ちゃんとわかってる依頼者は、その分のお金出すからスタジオでやってもらってって言います。
依頼者との間にすごい知識のギャップがありますね。
すごいあります。そこにちょっと驚いてます。
ある程度のことを要求してくるのにすごい安い金額を提示してくるとか、手間がどのくらいかかるかわかってない人が多いです。
個人でできる編集者が増えてるから、簡単に頼める感覚なのかもしれないですね。
実際はできてないですけどね。
動画編集ができる人1人が作った作品と、それぞれの役割があるプロが総動員した作品と比べたら、絶対クオリティ低いですから。
カメラや整音、細かいことを言えば、BGMを決めるのもちゃんとプロがいる中で、動画編集にだけ長けてる人がそれらすべてをやっても、クオリティは低いです。
でもわからない依頼者からすると、遜色なく感じるんです。
時代が変わってるというか、一昔前だと高いスペックのパソコン買うには何十万とかかったのが、今は10万円以下でも動画編集できるパソコン買えますし、編集ソフトの使い方も学校に通わなければ知識が得られなかったのが今はフリーで学べますからね。
なので、プロと素人の差があまりなく見える人もいるのかなとは思います。

おわりに

動画時代とされる今、やはり動画の仕事量は多く、未経験からでも参入の余地は十分あることがわかりました。

その一方、誰でもできる編集に特化してしまったり、妥当な相場感を掴めていなかったりすると、買い叩かれてしまう厳しい現実もあるよう。

 

フリーランスでやっていくには編集スキルだけでなく、相場感や繋がりを持つ、または動画と掛け合わせて活かせる別のスキルを持つことが重要ではないかと感じました。

 

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