なにか勉強しようしようと思いつつも、結局やれずに同じ毎日を過ごしていませんか?
会社員の1日は本当に忙しいですよね。筆者も会社員の経験があり、拘束時間が長く、家に帰ったら寝るだけの生活をしていた時期もありました。
でも、もしあなたが、
- 今の仕事はいつまで続けられるか分からないのでスキルを身につけておきたい
- 収入アップのためにスキルを身につけて副業や転職したい
- 自分のやりたいことだけで生活できるようなスキルが欲しい
と思うようであれば、すぐにでも学習を始めなければなりません。
と思われてるあなた、勉強を学校や塾でやっていたような、1〜2時間まとまってやる必要があるものだと思い込んでいませんか?
だとしたら朗報です。なぜなら、1日10分でも勉強はできるからです。
この記事では隙間時間を有効活用する具体的な勉強法を紹介します。
目次
隙間時間は1日平均70分もある
モンデリーズ・ジャパン株式会社が発表する「すきま時間に関する意識調査」によると、1人あたりの1日の平均隙間時間は72.7分という結果が出ています。
引用元:モンデリーズ・ジャパン株式会社「すきま時間に関する調査」
もちろんあくまでも「平均値」なので、全然当てはまらない人もいるでしょう。ただ、改めて隙間時間について考えてみると、多くの方が「意外と時間はある」と気付くはずです。
まず、自分の隙間時間がどの程度あるのか計算してみましょう。
1日の流れを追ってみるとわかりやすいですね。ここでは某会社員の方の1日を例にしてみます。
- 6:30:起床〜出社準備
- 7:30:通勤
- 8:30:出社〜会社で軽く朝食、業務開始
- 12:00:ランチ休憩
- 13:00:業務再開〜残業2時間
- 20:00:帰社
- 21:00:帰宅〜夕食、入浴
- 23:00:自由時間
- 23:30:就寝
隙間時間に該当しそうなのは、通勤(往復)、ランチ休憩、夜の自由時間といったところでしょうか。1時間以上、平均値くらいの隙間時間はありそうです。
と思われるかもしれません。
私たちは普段、隙間時間をどのように過ごしているのでしょうか?
引用元:モンデリーズ・ジャパン株式会社「すきま時間に関する調査」
やはり「テレビ、スマホ、PC」ですよね。
- 朝起きたら、家に帰ったら、まずテレビをつける
- ちょっと時間ができたらインスタやYouTubeを開く
- 通勤中はスマホでゲームする
こういった行動が習慣化している人も多いのではないでしょうか?
MMD研究所が発表するデータによると、現代人の1日のスマホ利用時間で最も多かったのは「2時間以上3時間未満」。
家でテレビを観てる時間なども含めればもっと増えますし、休みで1日家にいるような日はさらに時間が増えるでしょう。
忙しい毎日の中に、意外と時間があることがわかってきましたね。
ちなみに上記の他、トイレに入ってる間、歯磨き中、食事中、待ち合わせで誰かを待ってる間なんかも隙間時間になりやすいタイミングです。
「そんな細かいこと...」と思われるかもしれませんが、「時間を制する者は人生を制す」と言われるほど、時間は貴重な資産です。
時間を上手に使えること自体がひとつの大きなスキルになるので、少しずつでも時間の使い方を見直してみましょう。
まずは暇つぶし時間を有効活用しよう
そんな声も聞こえてきそうです。
確かに、特に何も考えずSNSを見たり音楽を聞いたり、ネットで買い物したり、好きなことをする時間ももちろん大切です。
そこでまずは、隙間時間のすべてを勉強に使うのではなく、隙間時間の中でも「暇つぶし時間」になってる部分の使い方を変えてみてはいかがでしょうか。
例えば、「移動時間にネットで日用品の買い物を済ませておく」というのは、有効な時間の使い方ですよね。
では、「特に今買いたいものがあるわけじゃないけど、暇でやることがないからなんとなくショッピングサイトを眺めてる」はどうでしょうか?
お買い得な商品を発見したり、ほしい商品に出会えたりする可能性もあるので、無駄な時間とは言いませんが、暇つぶしに近いような感じがします。
こういった暇つぶし時間を勉強に使えたら、有効な時間の使い方に変わると思いませんか?
1日の隙間時間は平均して72.7分と前述しました。ざっくりその半分の30分が暇つぶし時間で、勉強に使えると仮定すると、以下の時間が捻出できます。
- 30分を7日間→210分(3時間30分)
- 30分を30日間→900分(15時間)
- 30分を365日間→10,950分(182時間30分=7.5日分)
「塵も積もれば山となる」と言いますが、年間にすれば大きな時間になります。
毎日30分の勉強で、劇的なスキルアップは難しいかもしれません。でも上記はあくまでも隙間時間の話です。
会社員の年間休日の平均日数は120日あります。休日すべて予定が埋まっているということはありませんよね?
予定のない日はまとまった時間が取れるため、そこで時間を捻出すればいいのです。
まずは、隙間時間での勉強を習慣化することが大切です。たまたまやる気が出た休日だけ頑張っても、継続できないと意味がありません。
詳しくは後述しますが、人は「1日後には74%のことを忘れる」生き物です。
1ヶ月後にやる気が出ても、前に勉強したことの復習でその日は終わってしまうでしょう。
それが続くと、「意味ないからやめよう」となってしまいます。30分と言わず10分でも継続して努力することが大切です。
英単語を例に挙げると、全てを完全に覚えることは難しいとしても、年間で100個は記憶できると思います。
仮にTOEICで点数を取ることを目標にしていたら、絶対に底上げになりますし、分かることが増えているのでモチベーションも下がりません。
1日10分でも十分価値があるんです。
隙間時間のオススメ勉強法3選
隙間時間でできるオススメの勉強法を3つご紹介します。
流し読み・流し聞き
何かを学習するときは1回で完璧に理解しようとする必要はありません。
流し読みや流し聞きで、じっくりと進めれば挫折も少なくなります。
例えば本記事が何かのテキストだったとします。
そうしたらまず目次で要点を掴み、太字になっているところや色付きのところを中心に、ササっと流し読みすればOKです。
流し聞きは、例えばYouTubeの学習動画で学ぶ時、1.5倍速くらいのスピードでササっと聞くイメージです。
流し読みや流し聞きの良いところは、スピード感をもって進められることです。
「ゆっくり読んで聞かないと理解できない」と思われるかもしれませんが、流し読みや流し聞きでも意外と要点は掴めます。
ちゃんと理解しようと思うと「よしやるぞ!」とやる気の切り替えが必要で、ついつい後回しになりがちですが、要点を掴む読み方、聞き方であればハードルが下がります。
少しずつでも前進してる実感はモチベーション維持にもすごく大切なので、特に勉強習慣を定着させる段階では効果的です。
反復と継続
流し読み、流し聞きで要点を掴んだら、もう1周〜2周して、理解できない部分をしっかり潰していきます。
流し読み、流し聞きしている時に、気になったところはすぐに思い出せるようにメモをしておきましょう。
と考えてる時間がもったいないですし、最悪出てこないと気になって集中ができません。
流し読み、流し聞きから始まり、1周〜2周反復することを継続する。教材は電子書籍、動画、学習アプリでできるので、スマホ1つあれば、移動中などの隙間時間でも十分にできます。
スマホだとついつい他のアプリを開いてしまったり、通知がある度に開いてしまったりと思うように進まない人も多いです。誘惑に弱い方は本のテキストを購入した方が効率的かもしれません。
インプット3:アウトプット7
忘却曲線という言葉をご存知でしょうか?
- 人は20分後に42%のことを忘れる
- 1時間後には56%のことを忘れる
- 1日後には74%のことを忘れる
なかなかピンとこないかもしれませんが、人の記憶力はこれくらい曖昧なんです。
実際、今週1週間の食事内容や味など、身近なことも思い出すのって大変ですよね。
そこで重要なのが「アウトプット」です。
コロンビア大学の教育心理学者アーサー・ゲイツ博士は実験結果から、「インプット3割:アウトプット7割」の勉強法が、最も高い成果を上げられると説明しています。
多くの大学生は、インプット8割:アウトプット2割の勉強法になっているようですが、これではアウトプットが少なすぎると言われています。
定着率にどの程度影響を及ぼすかを表す「ラーニングピラミッド」を見ても、その差は歴然です。アクティブラーニングがアウトプット領域を表すが、読む、見る、聞くに比べて明らかに定着率が高いことがわかります。
学習したことを忘れないうちに「他の人に教える」のが最も効率が良さそうですね。
人に説明すると、
など、より踏み込んだ質問が出て、より深く学習ができるのです。
人に説明することを通じて、わかりやすく説明するスキルアップにも繋がるでしょう。そう考えれば一石二鳥ですね。
ただ、「あまり興味のない話を聞かされても...」と思う相手もいると思いますし、いつも話せる誰かがいるとも限りません。
誰かに話すことが難しい場合は、ブログやSNS、YouTubeで発信するといいでしょう。
隙間時間の勉強をより効果的にするコツ
特にスタートして間もない隙間時間の勉強は、少しでも成果を実感することが重要です。
なぜなら、あまり成果を感じられないと
と思って、やめてしまう確率が上がるからです。
ここからは勉強をより効果的にして、成果を少しでも上げるためのコツを4つご紹介します。
勉強の目的と目標を設計する
「あなたはなぜ英語を勉強していますか?」
- 英語ができたら、いつか役に立つと思うから。
よくある回答のひとつです。筆者も同じ理由で英語を勉強していたことがあるので、よくわかります。
勉強をして無駄になることはないと思いますが、なんとなくの勉強は非効率です。
そもそも勉強は、英語や中国語のような語学、FPや宅建のような資格を勉強するイメージを持っているかと思いますが、その発想は捨てましょう。
例えば、ブログの運営やYouTubeの動画投稿、運営方法を学ぶことも立派な勉強です。
社会人になってからの勉強は、学生の頃のように科目が決まっていません。周りの意見や世間の評判に捉われず、自分の人生に必要な勉強を取捨選択することが重要です。
そしてやることを決めたら、期間と目標設定しましょう。なるべく小さな目標から設定して、少しずつ前進できてることが実感できるようにすると、モチベーション維持にも効果的です。
スモールスタートする
たまにやる気スイッチが入ると、
- 勉強するために1時間早起き
- 通勤時間は英語を勉強
- ランチ休憩中に同僚にアウトプット
- 週に2〜3回は仕事帰りにジムに行く
- 家に帰ったらブログでアウトプットする
と、あれもこれも盛り込みがちになります。
人のモチベーションは、思い立ってから48時間がピークと言われています。
仮に早起きに失敗すれば、全てのやる気がなくなってしまうことも考えられるでしょう。
まずは「最もラクでカンタンに取り入れられることからやる」これが鉄則です。
行きと帰りの通勤の電車の中で、1つ英単語を覚え帰りに復習。これくらいのスタートがちょうど良いです。
上記が習慣化されて、やることが苦に感じなくなった段階で、アウトプットを始めるといいでしょう。
ちなみに、人が何かを習慣化するまでに平均で66日間(約2ヶ月)必要とされています。
諦め癖がつかないように、焦らず、少しずつ成長することを目指しましょう。
誰かに教えてもらう
と思われる方も多いと思います。
内容にもよりますが、長期で勉強が必要なものだと100万円を超えるようなコースもあり、なかなか手が出せませんよね。
GoogleやYouTubeで検索すれば大体答えがわかる今、「わざわざスクール行く意味って何?」と思う方もいるようですが、その考えはやめたほうがいいです。
なぜなら、わからないことは知ってる人から教えてもらうのが最も効率が良いからです。
勉強以外、フィットネスクラブでの筋トレでもスポーツでも、トレーナーがいるといないでは成長スピードが全然違うのは想像できると思います。
無料で学習動画を配信してる方に聞くと、独学で実践レベルのスキル習得ができてる人は、全体の2%程度と言っています。
理解できない部分や、成長を感じられずに壁にぶつかってしまった時、忙しい生活の中1人で乗り越えていくのは大変です。
投資の神様とも言われるウォーレン・バフェットは、
「自己投資こそ最高の投資」
だと言っています。
自分にとって本当に価値のある勉強だと感じることができたら、しっかり自己投資を検討してみましょう。普段のちょっとした散財を見直せば、意外とお金は捻出できるものですからね。
生活習慣を見直そう
勉強の効率を上げるには、集中できるコンディションが整ってることが大切ですよね。
朝の通勤中もランチ休憩中も眠たくて、頭がボーッとしてしまうようでは勉強どころではありません。
- 睡眠時間をきちんと取る(6時間以上)
- 満腹になるまでランチを食べない
- お酒の飲み過ぎない
- 適度に運動やストレッチをする
子どもの頃の生活リズムを思い返すと良いかもしれません。勉強の前に、まずは体調を整えましょう。
ちなみに、脳は寝ている時に記憶を定着させます。特に暗記は寝る前30分の勉強が効果的とされています。
寝る前のスマホ操作は寝つきを悪くしてしまうので、ラジオ感覚で動画を聞いて勉強するといいでしょう。
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おわりに
人生100年時代と言われる今、リカレント教育(社会人になってからも、学びを継続すること)に注目が集まっています。
どんなに忙しい人にも1日10分の隙間時間はあります。隙間時間を活用して、何か勉強に取り組まれてはいかがでしょうか。
この記事は、起業家やフリーランスの新しい生き方を支援する「オープンイノベーション大学」が提供しています。
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