都会に住む人は田舎での生活に、田舎に住む人は都会での生活に、魅力を感じる時ってありますよね。
- 自然が多い場所でのんびりしたい
- 都会の刺激を味わいたい
とは言え完全に移住したいわけではなく、定期的に行ける別荘的な場所があればと考える人は多いのではないでしょうか。
そんなあなたにおすすめなのが「デュアルライフ(二拠点生活)」です。
本記事では二拠点生活の経験者である筆者が、デュアルライフの意味やメリット・デメリット、始め方を解説しますので参考にしてみてください。
目次
デュアルライフ(二拠点生活)とは?
デュアルライフとは、二拠点生活を意味する和製英語です。
異なる地域(一般的には都会と田舎)に生活拠点を持ち、行き来する暮らし方のことを指します。デュアルライフ実施者は「デュアラー」と呼ばれています。
デュアルライフの目的は人によってさまざまです。
- 趣味を満喫するために別拠点を持つ
- のびのび子育てをするために別拠点を持つ
- 移住の下見的に別拠点を持つ
など
滞在日数も人によってさまざまで、週末は基本的に二拠点目で過ごす人もいれば、あるシーズンだけ二拠点目で過ごす人もいます。
株式会社リクルート住まいカンパニーが実施した「デュアルライフ(2拠点生活)に関する意識・実態」調査によると、平均滞在日数は年間90日程度です。
なお同調査で、デュアラーは20〜30代の若い世代に多いことがわかっています。
二拠点生活を実現するのはリタイア層や富裕層がメインでしたが、リモートワークが普及して働き方が多様化した影響もあり、今は若い世代からも注目されています。
デュアルライフをするメリット
デュアルライフを実現するメリットをご紹介します。
都会と田舎をどちらも満喫できる
デュアルライフを実現すると、都会と田舎をどちらも満喫できるのが最大のメリットです。
主な拠点は都会で、選択肢の豊富な環境で生活し、週末は田舎で趣味を満喫したり家族で農業に挑戦したり、のびのびと暮らす。
多くのデュアラーは上記のような生活を楽しんでいます。
都会には都会の良さ、田舎には田舎の良さがあるので、拠点がひとつだと”ないものねだり”をしてしまいがちです。
デュアルライフによって主な拠点では得られないものを補完できれば、生活の満足度は大きく上がります。
視野が広がる
都会と田舎では生活様式や価値観、経験できることが異なるケースも多いため、生活拠点を増やすと視野が広がるのもメリットと言えます。
例えば都会には、さまざまなお店や仕事、イベントなどがあり、選択肢が豊富です。田舎より挑戦できることが多いので、自分の可能性を広げるには適しています。
また、東京や大阪などの大都市圏では、他県から移り住む人や外国人も多く、田舎ではあまり見かけないタイプの人に出会いやすいのも特徴です。
多様な価値観に触れる中で、考え方が柔軟になる人も少なくありません。
一方田舎は、土地や物件を安価で借りられるため、やりたいことを実現しやすいのが魅力です。
と諦めていた人が田舎で、農業や古民家カフェを始めるケースは増えています。
二拠点生活を通じて、新たな進路を見出せるかもしれません。
完全移住の判断がしやすくなる
移住に関心がある人にとっては、お試し移住ができるのもデュアルライフの魅力です。
旅行で短期的に現地を訪れるのと、数日ずつでもシーズン通して現地生活をするのでは、感じ方は大きく異なります。
例えば積雪がある地域では、夏と冬の印象は全然違いますし、観光地は観光シーズンとそうでない時期で過ごしやすさが違う場合もあります。
今は移住者が発信している情報が手に入りやすいため、イメージしやすいですが、結局感じ方は人それぞれ。
見聞きした情報ではなく、自分の経験を基に判断できれば、移住が失敗に終わる確率は大幅に減らせます。
収入の柱が増えるケースもある
田舎を二拠点目にする人の中には、現地でビジネスを起こす、あるいは市区町村と連携して収入の柱を増やす人も少なくありません。
今だと例えば、ビジネスのオンライン化を支援する、コンサルや制作代行などで活躍する人が目立ちます。
都会では実店舗の他にECサイトを展開したり、SNSを活用したりして、収益を伸ばす企業は当たり前に存在しますが、田舎では限られているからです。
都会にいるとありふれた知識やスキルでも、田舎に行くと第一人者になれるケースもあるわけです。田舎に拠点を持ったことで、現在の仕事の幅を広げられる可能性もあります。
現在の拠点のいいところを再認識できる
デュアルライフによって、現在の拠点のいいところを再認識できる可能性もあります。
筆者はこれまで東京に拠点を置き、北海道や沖縄の田舎で生活した経験がありますが、行く度現地だけでなく、都会の良さも感じていました。
例えば、歩いて行ける距離に24時間営業のコンビニやスーパーがある、UberEatsが使えるなどの利便性は、やはり都会には敵いません。
都会にいると当たり前すぎてありがたみを感じづらいですが、拠点を変えると、いかに恵まれた環境で生活できているかを再認識できます。
些細なことにもありがたみを感じられるようになると、小さな不平不満が減り、穏やかになれるものです。
デュアルライフをするデメリット
次に、デュアルライフのデメリットもご紹介します。マイナス面も理解した上で、計画を立ててみてください。
それなりにお金がかかる
- 主な拠点と二拠点目の距離
- 二拠点目でどのような生活をするか
選択次第でかかる費用は大幅に変わりますが、少なく見積もっても数万円はかかります。
例えば田舎には、庭付きの戸建が月1万円程度で借りられるケースもあるので、住居費は安価です。とは言え、月1万円の固定費がプラスになります。
また、田舎はプロパンガスが多いのでガス代が高かったり、寒い地域では灯油代が必要だったりするため、都会よりコストがかかる部分もある点は認識が必要です。
上記に加え、交通費もかかります。仮に東京・千葉間を車で移動する場合でも、高速を使えば、ガソリン代含め往復で1万円程度。
無理ではないがキープするのはしんどい、と感じる人は多いでしょう。
移動に時間がかかる
デュアルライフは、移動にそれなりの時間が取られてしまうのもデメリットです。
株式会社リクルート住まいカンパニーが実施した「デュアルライフに関する意識・実態」調査によると、二拠点目への片道移動時間は、1時間〜1時間半未満が22.2%で最も多く、次いで1時間半〜2時間未満が19.7%となっています。
どのような交通手段であっても、災害や渋滞などの影響で、時に倍以上の時間を要する場合もあります。
休暇の貴重な時間を移動に費やすのはもったいない、と感じる時もあるでしょう。
デュアルライフに向いてる人の特徴
デュアルライフに向いてる人の特徴は、以下の通りです。
- 都会と田舎どちらも好きな人
- 定期的に二拠点目に行ける人
- 移動が苦にならない人
- 移住を検討している人
- ある程度お金にゆとりがある人
個人的には、やりたいこと探しをしているけど見つからず、休日を悶々としながら過ごす人にも向いてると感じます。
いろんな土地に行って、何かを経験したり人と会話したりする中で、ヒントが見えてくる可能性があるからです。
デュアルライフにおすすめの場所
「デュアルライフを実現したいけど、特に行きたい場所がない」という方もおられます。場所選びに悩むあなたに向けて、おすすめの場所をいくつかご紹介します。
石川県小松市
石川県小松市は、金沢から40〜50分の場所に位置し、伝統工芸が盛んな街として知られています。スキー場やキャンプ場、ハイキングコースもあって、年間通じて自然を満喫できるのが魅力です。
そんな小松市では「こまつデュアルライフ支援制度」を実施しており、家賃補助が受けられるのが特徴です。
具体的には、戸建てを借りる場合は最大3万円、アパートを借りる場合は最大1.5万円の支援が受けられます。
また、移住する際には「ようこそ小松」定住促進奨励金制度を使えば、最大40万円の支援を受けられます。少しでもコストを抑えたい人におすすめです。
ちなみに、大阪・京都・愛知からは電車で片道2時間程度。東京からは電車だと片道4時間程度かかりますが、飛行機(羽田〜小松)なら1時間で行けます。
長野県佐久市
長野県佐久市は、群馬県との県境に位置しており、東京から電車でも車でも片道2時間程度で行ける場所です。
自然が多く、年間の日照時間は約2,000時間(全国平均は1,500時間)と晴天率が高いのが特徴です。アクティビティ好きには好条件になるでしょう。
また佐久市では、佐久市で二拠点生活を開始したリモートワーカーを対象に、「リモートワーク実践者スタートアップ支援金」制度を実施しています。
具体的には、通勤や商談で新幹線に乗る機会がある人には「新幹線乗車券等購入費支援金」という名目で、月2万5千円を最大3年間支給するなど、手厚い内容になっています。
リモートワーカーの方は、佐久市を検討されてみてはいかがでしょうか。
デュアルライフの始め方
続いて、デュアルライフの始め方を解説します。流れは以下の通りです。
- 二拠点生活の目的を整理する
- 二拠点目を決定する
- 滞在場所を決める
- 二拠点生活スタート
ひとつずつみていきましょう。
二拠点生活の目的を整理する
まずは二拠点生活を始める目的を整理しましょう。
- 二拠点生活に何を求めるのか?
- 現地でどんな生活がしたいのか?
目的や理想を1度言語化すると、条件に合う場所が見つけやすくなります。頭の中が漠然としている人は、目的の整理から始めましょう。
二拠点目を決定する
目的や理想が明確になると、ある程度地域が絞れると思います。
その中で特に興味がある場所、あるいはデュアルライフに関する支援制度がある場所など、魅力を感じられる場所を選びましょう。
悩んだ時は、行きやすい近場を選ぶのがおすすめです。
どこも結局は行ってみなければ自分にとっての良し悪しはわからないので、まずはなるべくコストをかけない選択を推奨します。
滞在場所を決める
二拠点目の目処がついたら、次は滞在場所を決定します。
賃貸物件を借りたり古民家を購入したりする選択もありますが、最初の訪問は”お試し”ですので、短期滞在できる場所を確保するのが無難です。
具体的には「ADDress」のような住まいのサブスクサービスに登録して滞在する、民泊サービスの「Airbnb(通称エアビー)」を利用する、などが考えられます。
現地で人と交流したい場合は、ゲストハウスの利用もおすすめです。
「お試し移住用物件」を用意している地域もあるので、市区町村の公式ホームページも確認してみましょう。
二拠点生活スタート
諸々決まったら、いよいよ二拠点生活のスタートです。
やりたいことをしたり街を散策したり、地域のスーパーに寄ってみたり、とにかく行動してみましょう。
県外からの移住者獲得に積極的な地域だと、地元の方や移住者と交流できる場所なりイベントがあるので、参加してみるのもおすすめです。
デュアルライフ(2拠点生活)に関するよくある質問
デュアルライフ(2拠点生活)に関するよくある質問と回答をまとめます。
2拠点生活をする場合、住民票はどうすればいい?
まず、住民票はひとつの地域でしか登録できません。
従って、どちらの地域で住民票を登録するか、選択する必要があります。
多くの人は、滞在時間が長い方の拠点で住民票を登録しています。
デュアルライフは日本と海外でもできる?
結論、できます。
デュアルライフは国内での二拠点生活を指すケースが多いですが、日本と海外のパターンもあります。
多くの国ではビザなしでも3ヶ月は滞在できますので、場所を選ばない働き方ができれば、国内外のデュアルライフも可能です。
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まずはお試しでデュアルライフを始めてみよう
今回は、デュアルライフ(二拠点生活)の意味やメリット・デメリット、始め方を解説しました。
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