- これからの時代に狙い目の資格は?
- 転職に役立つ資格がほしい!
- 資格をとるなら何がいいんだろう?
キャリアアップやキャリアチェンジを見据えて、武器になる資格をとっておきたいと考える人は少なくありません。
その一方で、資格の種類が多すぎて、何を選べばいいのか決めきれない人もいます。
そこで今回は、これからの時代に役立つ、本当に需要のある資格をご紹介しますので、ぜひ資格選びの参考にしてみてください。
目次
需要のある資格の特徴
はじめに、需要のある資格の特徴を解説します。
独占業務がある
資格には、有資格者でなければできない「独占業務」がある場合と、ない場合があります。
例えば、小学校や中学校で教員をするためには、常勤でも非常勤でも教員免許が必要です。
医師や弁護士、パイロットなども同様に、資格がなければ業務を行えません。
一方で、例えば調理師やソムリエ、エステティシャン、ネイリスト、マッサージ師などは、資格がなくても知識やスキルがあれば業務を行えます。
もちろん独占業務がなくても、資格には一定の効力があるため、持っているに越したことはありません。
ただ、どちらの方が需要が高いかと言えば、独占業務がある資格です。
将来性がある
将来性がある業界で活かせる資格は、今後も需要が高まるでしょう。
超高齢化社会に突入した日本で言うと例えば、介護業界が挙げられます。
介護職の需要は数年前から高まっていますが、依然として人手不足は解消されていません。むしろ今後、さらに人手不足が深刻になると予想されています。
資格があれば未経験でも、引く手あまたでしょう。
認知度が高い
資格は認知度の高さも、ひとつの重要なポイントです。
国家資格・公的資格・民間資格を合わせると、総数は1,000を超えると言われており、中には認知度が低く、採用担当者が知らない場合も。
ニッチな資格は注目される可能性がある反面、プラス評価にならない可能性もあります。
資格の効力を最大限活かすには、認知度や市場価値の高さも注目ポイントです。
本当に需要のある資格20選
本当に需要のある資格20選をご紹介します。
1. 簿記
簿記とは、企業のお金の出入りや取引を記録して、決算(利益や損失を確定させ、財務状況を明らかにする手続き)を行い、報告書にまとめる際に必要なスキルです。
簿記は英語能力テスト「TOEIC」と同程度、企業からの需要が高い資格と言われています。
主に会計・税理士事務所や、企業の経理部門で役立つ資格ですが、確定申告をする際にも活かせるので、後々フリーランスになりたいと考えている人も取得して損はありません。
簿記は2級以上を実務レベルとみなす企業が多いため、転職で有利になるのは2級以上です。
資格の種類 | 公的資格 |
受験資格 | なし |
試験の頻度 | 3級・2級は年3回
1級は年2回 |
受験費用 | 3級:2,850円
2級:4,720円 1級:7,850円 |
目安の勉強時間 | 3級:約130時間
2級:250〜350時間 1級:500〜700時間 |
合格率 | 3級:約45%
2級:約25% 1級:約10% |
2. 宅地建物取引士
宅地建物取引士(通称:宅建士)は、不動産業において独占業務のある資格です。
具体的には、不動産取引時に行われる以下3つの業務は、宅建資格保有者でなければできません。
- 重要事項の説明
- 重要事項の説明書面への記名・押印
- 契約書への記名・押印
また、不動産業を営む事業者は、従業員の5人に1人以上、宅建保有者を置くことが法律で義務付けられています。
不動産業はなくならないので将来性がある、独占業務がある、有資格者の設置義務がある、三拍子揃った資格です。
また、資格手当が月に1〜3万円つくケースが多いため、資格取得コストを回収しやすいのも魅力と言えます。
資格の種類 | 国家資格 |
受験資格 | なし |
試験の頻度 | 年1回 |
受験費用 | 7,000円 |
目安の勉強時間 | 300〜500時間 |
合格率 | 約15% |
3. IELTS
IELTS(アイエルツ)とは、TOEICのような英語力を測るテストです。
一般的にTOEICは、リスニングとリーディングの試験を指しますが、IELTSはライティングとスピーキングもあるため、より総合的な英語力を測れるのが特徴です。
またIELTSは、世界140カ国、11,000以上の機関で認定されている、国際基準の英語力テストとして知られています。日本でも当然、英語力の証明として役立ちます。
一方TOEICが用いられるのは主に日本と韓国と言われており、海外ではほぼ認知されていません。
国内企業に就職する際には強みになりますが、海外の大学への留学や就労ビザの取得、移住申請をする際などに、TOEICのスコアは役に立ちません。
IELTSの方がレベルと汎用性は高いため、より英語力をアピールしたい、いずれ海外で働きたいと考えている人は、IELTSの受講がおすすめです。
資格の種類 | 民間資格 |
受験資格 | なし |
試験の頻度 | 月1〜4回 |
受験費用 | 25,380円 |
目安の勉強時間 | 総合スコアを0.5ポイント上げるのに200〜300時間 |
合格率 | 結果は点数なので合否はない |
4. マイクロソフト オフィス スペシャリスト
マイクロソフト オフィス スペシャリスト(通称:MOS)とは、WordやExcelなどOfficeソフトの操作スキルを証明する資格です。
試験は以下の2つに分かれています。
①一般レベル
試験科目:Word、Excel、PowerPoint、Access、Outlook
②上級レベル
試験科目:Word、Excel、Access
※上級レベルには、PowerPointとOutlookの試験はありません。
合格率は正式には非公開ですが、一般レベルは約80%、上級レベルは約60%と言われています。保有者が多いため希少性は低いですが、認知度はとても高い資格です。
多くの企業、職種でOfficeソフトの操作は求められるので、持っていて損はありません。新卒が保有していれば、プラス評価につながるでしょう。
WordやExcelが使える人は多いですが、Access(データベース管理ソフト)を使いこなせる人は限られているので、Accessは狙い目かもしれません。
資格の種類 | 民間資格 |
受験資格 | なし |
試験の頻度 | 月1〜2回 |
受験費用 | 一般レベル:10,780円(科目ごと)
上級レベル:12,980円(科目ごと) |
目安の勉強時間 | 40〜80時間 |
合格率 | 一般レベル:約80%
上級レベル:約60% |
5. 登録販売者
登録販売者は、ドラッグストアや薬局などで、一般用医薬品(かぜ薬や鎮痛剤など)の販売ができる、医薬品販売の専門資格です。
登録販売者と薬剤師の違いを簡単に言うと、薬剤師の方ができることが多いです。
薬剤師は一般用医薬品以外の販売のほか、薬の調剤もできます。登録販売者の上位互換が薬剤師、という理解で良いでしょう。
と思われた方もいるかもしれませんが、薬剤師になるには、薬学部のある大学や薬科大学で6年間学び、国家試験に合格する必要があります。
隙間時間の勉強で資格取得を目指す社会人や主婦の方には、非現実的でしょう。
登録販売者も需要は十分あります。資格取得コストを加味すると、登録販売者がおすすめです。
資格の種類 | 国家資格 |
受験資格 | なし |
試験の頻度 | 年1回 |
受験費用 | 12,800円〜18,100円(都道府県によって異なる) |
目安の勉強時間 | 400時間 |
合格率 | 40〜50% |
6. キャリアコンサルタント
キャリアコンサルタントとは、求職者の適性や能力、興味を引き出し、職業選択やキャリア開発などをサポートする専門家です。
2016年に誕生した新しい国家資格で、主に企業やハローワーク、人材派遣会社、教育機関で活かせる資格です。
日本では終身雇用制度や年功序列文化が根付き、これまでは学校を卒業してから定年まで、ひとつの企業に勤め続けるのが一般的でした。
しかし昨今は、リストラがあったり企業寿命が短命化していたり、ひとつの企業に生涯勤め続けるのが難しくなってきています。
つまり今後は、転職やジョブチェンジをする人が増えていくわけです。
少子高齢化により国内の労働人口は減少すると言われますが、転職やジョブチェンジする人口は増えるため、キャリアコンサルタントの需要は高まるでしょう。
資格の種類 | 国家資格 |
受験資格 | 厚生労働大臣が認定する講習の課程を修了した人など |
試験の頻度 | 年3回 |
受験費用 | 38,800円 |
目安の勉強時間 | 300時間 |
合格率 | 約60% |
7. 行政書士
行政書士は、法律や行政手続きに関するアドバイスやサポートを行う、法律の専門家です。
行政に許認可申請が必要な場合に提出する書類の作成や、官公庁に提出する書類に関する相談業務をするのが主な仕事です。
もう少し具体的に言うと、以下のような手続きや申請をサポートできます。
- 会社設立の手続き代行
- 遺言書の作成支援
- 飲食店開業の手続き代行
- 建設業の許可申請
- 外国人の労働ビザ申請
合計1万種類以上の申請代行ができるため、今後も需要がある職業と言われています。将来的に独立を目指す人にもおすすめの資格です。
資格の種類 | 国家資格 |
受験資格 | なし |
試験の頻度 | 年1回 |
受験費用 | 7,000円 |
目安の勉強時間 | 600〜800時間 |
合格率 | 8〜15% |
8. 社会保険労務士
社会保険労務士(通称:社労士)は、人事や労働関連の専門家です。
社労士には、以下2つの独占業務があります。
- 社会保険など労務関連の手続き代行
- 雇用契約書や就業規則に関する書類作成
独占業務ではありませんが、人事労務に関する問題点を洗い出し、改善策を企業に助言するといったコンサルティングも社労士の仕事です。
その他、社会保険や年金制度に関する相談にも対応します。
労働基準法や年金制度の改正や、働き方改革による雇用の複雑化など、人事労務に関する悩みを抱える企業は少なくありません。
多様化する社会において社労士は、これからますます需要が拡大していくと考えられています。
資格の種類 | 国家資格 |
受験資格 | 学歴や実務経験など諸条件あり |
試験の頻度 | 年1回 |
受験費用 | 15,000円 |
目安の勉強時間 | 800〜1,000時間 |
合格率 | 約6% |
9. 電気工事士
電気工事士とは、電気設備や機器、配線の設計、施工、保守点検、修理を行う電気の専門家です。
工事現場や住宅、公共施設、事務所、店舗、鉄道など、活躍の場は多く、電気工事は有資格者でなければできない業務なので、一定の需要は常にあります。
5G通信に関連した設備の増加に伴う保守点検業務や、電気自動車の普及に向けた充電施設の拡大もあることから、今後も安定した需要が見込まれています。
そこまで難易度が高くなく、食いっぱぐれない専門性の高い資格を得たい人におすすめです。
資格の種類 | 国家資格 |
受験資格 | なし |
試験の頻度 | 筆記・実技が年に1回ずつ |
受験費用 | 第二種:9,300円(インターネット申し込みの場合)
第一種:10,900円(インターネット申し込みの場合) |
目安の勉強時間 | 第二種:150時間程度
第一種:300時間程度 |
合格率 | 第二種:約63%
第一種:約42% |
10. 土地家屋調査士
土地家屋調査士とは、不動産の表示に関する登記に必要な土地や家屋の調査および、測量を行う専門家です。
「不動産の表示に関する登記」は、土地家屋調査士の資格を持つ人だけができる、独占業務です。
上記の不動産の登記は法的義務により、すべての不動産で行う必要があります。法改正がない限り、土地家屋調査士の需要はなくなりません。
また現在、土地家屋調査士の約7割は50代以上が占めており、最も多いのは60代のため、これから世代交代が大きく進むことが見込まれています。
独立開業しやすい資格なので、将来的に個人で働きたいと考える人にもおすすめです。
資格の種類 | 国家資格 |
受験資格 | なし |
試験の頻度 | 筆記・口述が年に1回ずつ |
受験費用 | 8,300円 |
目安の勉強時間 | 1,000時間 |
合格率 | 8〜9% |
11. 建築士
建築士は、建物の設計や工事監理などを行う専門家です。
建築の仕事は言うまでもなく、建築士の有資格者でなければできません。
建築士には木造建築士、2級建築士、1級建築士の3つの資格があり、大まかな特徴は以下の通りです。
- 木造建築士:木造の建物の設計や工事監理ができる
- 2級建築士:主に住宅の設計ができる
- 1級建築士:学校やビルなど、大規模な建造物の設計もできる
少子高齢化の影響により、新築住宅の着工戸数は減少が予想されていますが、建て替えやリフォームも含めると多くの需要があります。
また、土地家屋調査士と同じく、建築士も高齢化が進んでいるため、これから世代交代が大きく進むと見込まれています。
資格の種類 | 国家資格 |
受験資格 | 諸条件あり |
試験の頻度 | 学科と製図が年に1回ずつ |
受験費用 | 木造:18,500円
2級:18,500円 1級:17,000円 |
目安の勉強時間 | 木造:300〜400時間
2級:700時間程度 1級:1,000〜1,500時間 |
合格率 | 木造:約30%
2級:約20% 1級:約10% |
12. 中小企業診断士
中小企業診断士とは、中小企業の経営課題を解決するための診断・助言を行う、いわゆる経営コンサルタントです。
「ビジネスパーソンが新たに取得したい資格ランキング」で1位に選ばれたこともある、人気資格のひとつです。
経営における汎用的な知識の習得ができるため、日本版のMBAとも言われています。
コンサルティング領域はまだまだAIに代替されないと考えられており、今後も需要は安定すると予想されています。
資格の種類 | 国家資格 |
受験資格 | なし |
試験の頻度 | 年1回 |
受験費用 | 1次試験:13,000円、2次試験:17,200円 |
目安の勉強時間 | 1,000時間 |
合格率 | 1次試験と2次試験を合わせた合格率は4%程度 |
13. 介護福祉士
介護福祉士とは、体が不自由なご老人や障がい者に対して、食事や入浴などのサポートをする仕事です。
介護系の資格はいくつかありますが、国家資格は介護福祉士のみです。
超高齢化社会に突入している日本で介護職は、慢性的な人手不足が問題になっており、最も需要が高い業界のひとつ。求人は豊富にあります。
介護職は資格がなくても仕事は見つかりますが、有資格者の方が条件は断然有利です。
厚労省の統計を見ると、介護福祉士の平均給与は328,720円。一方、資格なし介護職の平均給与は271,260円。毎月5万7千円も差があります。
取得コストに対してリターンが大きいので、取得価値の高い資格と言えます。
資格の種類 | 国家資格 |
受験資格 | 養成学校卒業者、実務経験(パート可)3年以上など |
試験の頻度 | 筆記・実技が年に1回ずつ |
受験費用 | 18,380円 |
目安の勉強時間 | 250時間程度 |
合格率 | 約70% |
14. 社会福祉士
社会福祉士とは、介護施設や障がい者施設、児童福祉施設などで、日常生活を営むのに困難を抱える人を支援する専門家です。
介護福祉士は直接的な身体サポートをするのに対し、社会福祉士は悩みの相談援助を専門としています。
介護施設での需要が最も多いですが、少年院のような更生施設での雇用も増えており、今後も安定した需要が見込まれています。
また、社会福祉士はコミュニケーションができて成り立つ仕事なので、AIやロボットに代替されてしまう心配もありません。
資格の種類 | 国家資格 |
受験資格 | 指定科目の修了など諸条件あり |
試験の頻度 | 年1回 |
受験費用 | 19,370円 |
目安の勉強時間 | 300時間 |
合格率 | 約30% |
15. ケアマネージャー
ケアマネージャー(介護支援専門員)は主に、要介護者のケアプランの作成を行う、介護サービスの専門家です。
介護福祉士は、食事や入浴など直接身体的なサポートをする人を指します。一方ケアマネージャーは、ケアプランの作成や介護福祉士をマネジメントする人を指します。
介護福祉士は国家資格、ケアマネージャーは公的資格と考えると、介護福祉士の方が裁量が大きいだろうと思われる方も多いでしょう。
実はケアマネージャーは、介護福祉士のキャリアアップ資格の位置付けです。
そもそもケアマネージャーは、介護福祉士や社会福祉士といった特定の国家資格保有者で、かつ5年以上の実務経験がなければ受験できません。
ケアマネージャーも将来的に、安定した需要が見込まれています。
資格の種類 | 公的資格 |
受験資格 | 特定の国家資格保有者、もしくは介護施設従事者
(実務経験が通算5年以上あり、従事した日数が900日以上) |
試験の頻度 | 年1回 |
受験費用 | 7,800円~14,400円(※都道府県によって異なる) |
目安の勉強時間 | 100〜200時間 |
合格率 | 10〜20% |
16. 歯科衛生士
歯科衛生士は、口腔ケアのスペシャリストで、歯科予防処置や歯科診療補助、歯科保健指導が主な仕事です。
歯科助手は受付や雑務などを担当する一般事務職で、資格なしでも働けます。
一方歯科衛生士は医療業務従事者なので、働くには資格が必要です。
今後も変わらず需要はありますし、歯科医院はコンビニより数が多く、全国どこにでもあるので、住む場所が変わっても就職しやすい強みもあります。
歯科衛生士は99%以上が女性と圧倒的に女性が多いので、同性が多い環境で働きたい女性におすすめです。
資格の種類 | 国家資格 |
受験資格 | 厚生労働省指定の養成所等を卒業(3年) |
試験の頻度 | 年1回 |
受験費用 | 14,300円 |
目安の勉強時間 | 養成所等に通う期間 |
合格率 | 約95% |
17. 通関士
通関士とは、税関を通るために必要な書類の作成や手続きをする、貿易の専門家です。
通関業者や運送会社、貿易会社、商社など、就職先は幅広くあります。
通関士は宅建士のように、営業所ごとの設置義務があるため、一定の需要は常に存在しています。
グローバル化が進む日本では通関業者が増加傾向にあるので、今後も通関士の需要は安定すると予想されています。
資格の種類 | 国家資格 |
受験資格 | なし |
試験の頻度 | 年1回 |
受験費用 | 3,000円 |
目安の勉強時間 | 400〜500時間 |
合格率 | 約15% |
18. 水先人
水先人(みずさきにん)とは、船舶が安全かつ効率的に入港できるよう進路を導く専門家で、海のパイロットと呼ばれています。
水先人は少し特殊な職種で、大半が個人事業主として活動しており、就職している人はごく少数です。
知名度は決して高くない資格ですが、平均年収は900万円。1級水先人では、平均年収2,000万円超えとも言われています。
専門性が高く、需要がなくなることは基本的にありません。独立志向で、稼げる資格を取得したい人におすすめです。
資格の種類 | 国家資格 |
受験資格 | 諸条件あり |
試験の頻度 | 筆記・口述が年に1回ずつ |
受験費用 | 一次試験(身体検査):3,450円
一次試験(筆記試験):10,300円 二次試験(口述試験):12,400円 |
目安の勉強時間 | 400〜500時間 |
合格率 | 約80% |
19. アクチュアリー
アクチュアリーとは、数理業務のプロフェッショナルです。
確率や統計などの手法を用いて、将来の不確実な事象の評価を行う仕事です。
具体例を挙げると、保険商品の設計・開発があります。死亡率や事故発生率の調査・分析をして、保険料の算定や配当率の決定をするイメージです。
金融商品はなくならないことに加え、アクチュアリーは難関資格で、日本では有資格者の数が非常に少ないため、今後も安定した需要が見込まれています。
資格の種類 | 国家資格 |
受験資格 | 大卒、高等専門学校卒業者など |
試験の頻度 | 年1回 |
受験費用 | 3,000円 |
目安の勉強時間 | 1,000時間 |
合格率 | 一次試験:10〜35%
二次試験:10〜20% |
20. 無人航空機操縦者技能証明
無人航空機とはドローンのことで、ドローンの操縦技術を証明する資格が、無人航空機操縦者技能証明です。
ドローンに関する資格はこれまで民間資格しかありませんでしたが、2022年12月に国家資格が誕生しました。※2023年1月時点ではまだ、詳細不明な部分もあります。
ドローンは撮影のほか、荷物の配送や測量、農薬・肥料の散布など、あらゆる業界での活用が視野に入れられている、まさにこれからの市場。狙い目のひとつです。
資格の種類 | 国家資格 |
受験資格 | 16歳以上 |
試験の頻度 | 学科は月~日のすべての曜日で実施
(※祝日および年末年始休業を除く) |
受験費用 | 一等学科試験:9,900円
二等学科試験:8,800円 実地試験は種類によって異なる 身体検査:5,200(書類での受験の場合) |
目安の勉強時間 | ー |
合格率 | ー |
私生活でも役立つ需要のある資格
次に、私生活でも役立つ需要のある資格をご紹介します。
普通自動車第一種運転免許
普通自動車第一種運転免許とは、乗用車を運転するための免許です。
数ある資格の中で、最も受験者数が多いのが運転免許です。
運転ができれば、送迎や配達など、さまざまな仕事ができるようになります。※バスやタクシーの運転には、第二種運転免許が必要です。
また、私生活での行動の幅も広がりますし、免許は身分証としても機能するのも便利なところ。持っていて損はありません。
資格の種類 | 国家資格 |
受験資格 | 18歳以上 |
試験の頻度 | 月曜日〜金曜日(土日祝・休日・年末年始を除く) |
受験費用 | 3,800円 |
目安の勉強時間 | 学科授業+5時間程度 |
合格率 | 約75% |
ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナー(通称:FP)は、年金や保険、資産運用、住宅ローン、相続などの知識を有する、お金の専門家です。
主に個人を相手に、結婚や老後生活などのライフイベントに沿った、資金計画のアドバイスをする仕事です。
資格が活かせる就職先には、FP事務所や銀行、証券会社、保険会社などがあります。
お金に関する知識や資金計画は、生活していく上で最も大切な要素のひとつ。私生活にも活かせるため、勉強する価値は非常に高いと言えます。
なお、一般的には2級以上が実務レベルとされているので、資格を就活の武器にしたい場合は、2級以上を目指すのがおすすめです。
資格の種類 | 国家資格 |
受験資格 | 3級は受験資格なし。2級以上は受験資格あり |
試験の頻度 | 3級・2級は年3回
1級は年1回 |
受験費用 | 3級:6,000円
2級:8,700円 1級:8,900円 |
目安の勉強時間 | 3級:80〜150時間
2級:150〜300時間 1級:約600時間 |
合格率 | 3級:約70%
2級:約30% 1級:約10% |
栄養士
栄養士は、学校や病院、福祉施設、保育園などで、食事の献立作成や栄養指導をする専門家です。
上記のほか、食品メーカーやアスリートの健康管理に携わるなど、専門知識を活かせる場所は多岐にわたります。
年々健康、そして美容への意識が高まっているので、今後より活躍できるフィールドは増えるでしょう。自分や家族の健康増進に役立つのも魅力です。
資格の種類 | 国家資格 |
受験資格 | 厚生労働省指定の養成所等を卒業(2〜4年) |
試験の頻度 | ー |
受験費用 | ー |
目安の勉強時間 | 養成所等に通う期間 |
合格率 | 100%(学校卒業と同時に資格を付与されるため) |
資格選びのポイントは4つ
さまざまな資格をご紹介してきましたが、どれを選ぶべきかわからないと感じる人もおられるでしょう。そこで、資格選びのポイントを4つご紹介します。
1. 本当に必要な資格を選ぶ
最も大切なのは、今の自分に本当に必要な資格を選ぶことです。
介護職でやっていくと決めたから介護福祉士の資格を目指す、といった具合です。
- どうせ取るなら難関資格を目指そう
- 難関資格の方がかっこいいし、有利になるでしょ
と思われるかもしれませんが、難関資格は取得に1,000時間の勉強が必要と言われるものも少なくありません。
毎日1時間勉強しても、3年近くかかる計算です。必要に迫られていない資格の勉強に、それだけの労力を費やせますか?
筆者は以前「いつか役立ちそう」と思い、簿記3級(勉強時間の目安は約130時間)の勉強をしましたが、途中で挫折しました。
目的が弱いと勉強を継続できず、結果につながりませんのでご注意ください。
2. 受験資格で選ぶ
以下のような受験資格(条件)が設けられている資格もあります。
- 年齢(18歳以上、満25歳未満など)
- 学歴(専門卒以上、大卒以上など)
- 実務経験の有無(通算5年以上など)
- 関連資格の有無(2級がなければ1級を受験できないなど)
受験資格を満たしていない資格の勉強に時間を割いても、当然意味がありません。
勉強を始める前に、受験資格を確認するよう心がけましょう。
3. 勉強にかかるコストで選ぶ
勉強にかかるコストとは、時間とお金です。
独学で進められれば、お金はテキスト代程度しかかかりませんが、養成所や専門学校に通う必要がある場合、それなりに大きなお金が必要になります。
資格取得後に諸々のコストを回収できるか、試算するのも重要です。
4. 独立のしやすさで選ぶ
将来的に独立を目指す人は、独立開業に向いてる資格選びをしましょう。
例えば中小企業診断士や土地家屋調査士のような士業は、1人でできる仕事で、さほど開業コストもかからないため、独立しやすい資格として知られています。
自分が求める働き方から逆算して、資格選びをするのもおすすめです。
資格は掛け合わせるのもおすすめ
資格は掛け合わせによって、より専門性や権威性を高められる場合があります。
例えば以下の組み合わせは親和性があるため、相乗効果が期待できます。
- 介護福祉士×ケアマネージャー
- 社労士×FP
- 建築士×宅建士
- 中小企業診断士×簿記
- 栄養士×調理師
また、同ジャンルの資格は出題範囲が被るケースもあるので、知識をそのまま活かせる場合も。
さらに希少価値を高める意味では、英語や中国語などの語学スキルを加えて、トリプルライセンスにする選択もおすすめです。
資格取得を目指す際の注意点
資格取得を目指す際の注意点を解説します。
資格取得をゴールにしない
どんな資格も、取得してからがスタートです。
実務を積んで独り立ちして、ようやく本当の意味での有資格者と言えるからです。
資格があれば就職や転職の選択肢は広がりますが、有利になるかは経験次第。
最重要視されるのは実務経験です。資格取得を目的化しないよう注意しましょう。
協会への入会や更新、維持費が必要な資格もある
資格の中には、協会への入会や更新、維持費が必要なものもあります。
例えば行政書士は資格取得後、各都道府県の行政書士会への入会が義務付けられており、入会金、登録手数料、年会費で、25万円〜30万円程度の費用がかかります。
ちなみに、支払いに応じなければ資格停止。5年以上滞納すると廃業勧告を受けます。
取得後の手間や金銭的コストについても、事前に調べておきましょう。
需要のある資格に関するよくある質問
需要のある資格に関するよくある質問と回答をまとめます。
Q. 資格をとるなら国家資格がいい?
結論、国家資格にこだわる必要はありません。
おさらいですが資格は主に、以下3つに分類されます。
- 国家資格:国の法律で規定されている資格
- 公的資格:省庁や大臣が認定した資格
- 民間資格:民間団体や企業が独自の基準で認定する資格
国家資格が最も需要があると思われがちですが、決してそうとは限りません。
例えば、需要と知名度が高く、受験者数も多い資格と言えば、簿記やMOS、英検、TOEICなどが挙げられますが、国家資格はひとつもありません。
簿記は公的資格、MOS、英検、TOEICは民間資格です。
その他、介護福祉士(国家資格)のステップアップ資格と言われるケアマネージャーは公的資格。ワインの専門家で知られるソムリエは民間資格です。
とは思わないですよね?
重要なのは国家資格かどうかではなく、自分の目的や目標に合った資格選びです。
Q. 資格があると転職は有利になる?
結論、仕事に関連する資格は転職に活かせます。
未経験の業種でも資格があれば応募できたり、書類選考を通過しやすかったりするため、選択肢も広がります。
ただ、経理業界には簿記の保有者がたくさんいて、介護業界には介護福祉士の保有者がたくさんいるもの。結局1番の差別化ポイントは、経験や実績です。
Q. 仕事に関係ない資格を取っても意味ない?
結論、仕事に関係ない資格でも、取得には価値があります。
なぜなら資格取得の目的は、仕事に役立てるだけではないからです。
より趣味の理解を深める目的で、資格取得を目指すのも立派な動機ですよね。
また、仕事に直接関係なかったとしても、資格取得に向けて努力した点を評価される可能性はあるため、就活に役立つ期待もあります。
資格がなくてもできる仕事はたくさんある
世の中には以下のように資格がなくてもできて、かつ需要のある仕事もたくさんあります。
- ITエンジニア
- Webデザイナー
- Webライター
- マーケター
- Lステップの構築代行
もっと言うと、パソコンとネット環境があればできるので、将来的にフリーランスになり、場所を選ばない働き方を目指せる仕事でもあります。
自分のやりたいことや望む働き方を実現するために、本当に資格が必要か、改めて考えてみてもいいかもしれません。
まずは自分に合った仕事を知ろう
やりたい仕事がわからず、資格選びに悩んでしまう人は、まずは自分の適職を見極める作業から始めてみてはいかがでしょうか。
私たちは起業やフリーランスに必要なスキルを無料で身に付けられる、オープンイノベーション大学という学校を運営しています。
用意しているコンテンツは全て無料で学び放題。あなたのペースで学習を進められます。
どんな職業が向いているのか診断もできますので、ぜひLINE登録(無料)して学習を始めてみてくださいね。
まとめ
今回はこれからの時代に役立つ、本当に需要のある資格をご紹介しました。
有望な資格は数多く存在する一方で、資格がなくてもできる仕事も多数あります。
自分の適性に加え、取得コストや将来的な働き方も加味して、資格選びをしてみてください。
この記事は、起業家やフリーランスの新しい生き方を支援する「オープンイノベーション大学」が提供しています。
オープンイノベーション大学とは、Webデザインやプログラミング、動画制作など、フリーで働けるさまざまなスキルが学べる学校で、総計24万6千人の方が学んできました。
私たちの強みは、
- オンラインで自宅学習が可能(海外在住でもOK)
- 各業界の”現役で活躍する講師”から実践的なノウハウが学べる
- 専門スキル以外、マーケティングや集客スキルもしっかり学べる
- 横のつながりがあるので、仲間が増える
異業種・未経験で学習を始めた初心者の方が、学習後に現場で即戦力として活躍できる、スキルやノウハウが学べるカリキュラムに定評があります。
学習後に働けるのはもちろんのこと、学習段階で案件を受注して収入を上げる人も多数。
- 転職、独立のためのスキルが欲しい会社員の方
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