7年で年商100億円「やりがいランキング日本一」の組織を作った中野優作氏のマネジメント術

2025年8月30日(土)、オープンイノベーション大学主催「自走型組織をつくる!仕組み化戦略セミナー」に、株式会社BUDDICA(バディカ)代表取締役・中野優作氏が登壇しました。

 

中野氏は、16歳で高校を中退し土木作業員を経て、わずか7年で年商100億円を達成。さらに「全国やりがいランキング日本一」に輝く組織を作り上げた人物です。

 

今回のセミナーは、参加者から事前に寄せられた質問に次々と回答する形で進行しました。

 

中野氏がどのようにして急成長を実現したのか、組織づくりやマネジメント、仕組み化のリアルな実践例を語っていただきました。

 

代表取締役・中野優作氏

【登壇者プロフィール:中野優作 】
株式会社BUDDICA(バディカ)代表取締役

 

高校中退・土木作業員から、7年で年商100億円、従業員数300名超の企業へ。「社員が自ら考え、動き、成果を出す組織」の仕組みを構築し、全国やりがいランキング日本一を獲得。

 

YouTubeチャンネルの登録者数は累計61万人を超え、車関連の情報だけでなく、ビジネスに関する情報を発信。著書『成長以外、全て死』では、自身の経験をもとに急成長を実現するための戦略やマネジメントの本質を語っている。

Q&Aセッション(価値観・マインドセット)

――人生・仕事で一番大切にしていることは?

中野さん
中野さん

 

僕が一番大切にしていることは「私心なくやる」ということです。

※私心なく:自分ひとりの利益や個人的な感情・欲望にとらわれず、公平で公正な心で物事を行うこと。

 

20歳くらいまでは、「自分が役に立っていない」と感じる時間が長かったんです。

 

ですので、今は「生まれてきたことに意味を持たせる」という考えで、自分がいなければ生まれなかった価値をつくり続けたいです。

 

また、仕事においては「まず人を勝たせる」と決めています。

 

自分の利益だけを考えるよりも、誰かの幸福を願って行動したことは、最終的に必ず自分に返ってくると知っているからです。

 

もちろん、ときにはテイカーのような人に搾取されるケースもあります。しかし、それ以上に返ってくる時のリターンが大きい。だからこそ、このスタンスを貫いているんです。

 

結果として、精神的にも金銭的にも満たされる。僕にとっては、これが人生にも仕事にも共通する一番大切な考え方です。

 

――過去に戻れるならいつに戻りたいですか?

中野さん
中野さん

 

僕は基本的に「もう絶対に過去には戻りたくない」というタイプです。

 

どうしても選べと言われるなら、「小学生に戻って東大を一度目指してみたい」とは思います。

 

小学校のときは大学受験の仕組みや学歴の重要性も知らなかったので、もしもう一度やり直せるなら、そのゲームに挑戦してみたいという感覚はありますね。

 

ただ、これは「ミスをやり直したい」という意味ではないです。26歳のときに人生をやり直すと決めてからは、過去に執着しない生き方をしています。

 

そもそも今は、昨日にすら戻りたくないです。(笑)

 

たとえば昨日は、朝方の3時までバーでいろんな方と話して、そこから朝6時に起床して、3日間でYouTube動画を20本以上も撮影していますからね。しかも、その合間に商談や会議をこなすスケジュールです。

 

そんな濃い一日を「もう一度やりたい」とは思えないです。過去に戻るより、今日を全力で生きることを選んでいます。

 

――毎日をエネルギッシュに行動できる秘訣は?

中野さん
中野さん

 

たぶん病気だと思います。(笑)

 

ギャンブルやゲームの依存症みたいなもので、経営依存症なんです。

 

それを理解した上で、「なるべく過剰にならないように」「異常なほど人のためになるように」と意識して自己洗脳しています。

 

秘訣といえるものは特になく、強いて言えば、僕はナルシストなんだと思いますね。

Q&Aセッション(働き方・ライフスタイル)

――休日の過ごし方は?

中野さん
中野さん

 

休日は基本的にありません。

 

日曜日だけは家族と過ごしていますが、それでもみんなにバレないようにスマホで仕事をしています。

 

ただ特徴的なのは、土日のルーティンも平日と同じだということ。朝は同じ時間に起き、有酸素運動をして朝食をしっかり食べる。この習慣は絶対に崩していません。

 

また月曜から金曜までは数字や計画など論理的思考で動いていますが、土日は感覚的な右脳を使う日にしています。

 

ブランドを作るのは自分にしかできない仕事なので、流行っている店に行ったり、美術館や良いホテルに足を運んだりして、クリエイティブを磨く時間にしていますね。

 

――日々どんな風に学んでいますか?

中野さん
中野さん

 

書籍は月に10冊くらい、雑誌は週2〜3冊は購入していますね。

 

ちゃんと読むかどうかは別として。

 

あとは、人にもたくさん会います。週に40〜50人くらい。そのためにバーをやってるんですよ。

 

ちなみに会うのは「ビジネスチャンスがある人だけ」です。とりあえず飲み会に行く、とりあえず会う、というのは一切やりません。

 

セミナーを受講することはもうなくて、今はどちらかというと登壇する側です。でも講演会に行ったときは、前後の登壇者の話を聞いて「すごいな」と思って勉強しています。

 

――独立に向けて登る山(目標)をどうやって決めたらいい?

中野さん
中野さん

 

【挿絵】7年で年商100億円「やりがいランキング日本一」の組織を作った中野優作氏のマネジメント術

僕がよくおすすめするのは、3つのクロスポイントで決める方法です。

 

  • やりたいこと(Will)
  • できること(Can)
  • するべきこと(Must)

 

この3つが重なるところで決めるのが一番いい、とよく言っています。

 

みんな結構外してしまっていて、典型例が「脱サラしてカフェをやって潰れるパターン」です。

 

やりたいのは分かるけど、求められていないから失敗する。

 

僕自身も香川出身なので、最初は「うどん屋」をやりたいと思っていました。

 

本物の讃岐うどんを食べさせたら東京の人は驚くだろうし、ハワイで丸亀製麺がすごい行列を作っているのも知っていたからです。

 

だからやりたいし、やれると思っていたんです。

 

でも、よく考えると「求められていない」とわかります。だから中古車業を選んでここまでやってきたんです。

 

ですので、この3つ(やりたい・できる・求められる)を選んで決めると、無理せず続けられるし、長く勝負できる。僕はそう思っています。

Q&Aセッション(組織づくり・マネジメント)

――外注をただの作業者として終わらせず組織化する時の工夫は?

中野さん
中野さん

 

まず業務委託から小さく始めて、うまくいったら内製化する流れが多いです。

 

でも「内製化=ゴール」だと思ってはいけません。全部を内製化すると甘えが出るし、外注だけだと社内にノウハウが残らないからです。

 

マーケティングなど予算を持たせる仕事は、あえて外注のままにしてプレッシャーをかける。一方で、業務量を増やしていける部分は内製化する。

 

つまり、外注と内製の両輪を走らせ、常に成長できる環境をつくっています。

 

――作業マニュアルをどの程度作ればよいでしょうか?イレギュラーも多く、どこまでやればいいかわからないです。

中野さん
中野さん

 

正直、マニュアルをすべて作るのには限界があります。

 

例えば、自転車の乗り方をマニュアル化できるか?という話と同じです。

 

「右足を回して、左足を回して…」なんて書いていたら絶対に乗れないですよね。

 

バランスの取り方は言語化できないので、実際にやらせて覚えさせた方が早いです。

 

あとは、全部マニュアル通りにさせると効率が落ちる。でも、マニュアルがないとミスが増える。

 

このジレンマを解決する方法は、僕は評価制度しかないと思っています。

 

  • 何をしたら褒められるか
  • 何をしたら給料が上がるか
  • 逆に何をしたら降格するか

 

を明確にして、競争原理を働かせるとチーム全体の行動が変わってきます。

 

マニュアルを整備するだけでは人は育ちません。「何をしたら評価されるか」をセットで伝えることを意識してみてください。

 

――保守的で現状維持を好む人たちが多い会社で、指示待ちを改善し、行動指針まで落とし込む方法を知りたいです。

中野さん
中野さん

 

経営層だけでミッション・ビジョン・バリューを決めても、現場は動いてくれません。

 

机上の空論になって「作っただけ」で終わる会社がほとんどです。だから、全員を巻き込んで一緒に決めることが大事です。

 

なので僕は、必ず場所を用意します。

 

社内の会議室ではなく、景色の良い場所で、しっかり時間を取って取り組みます。

 

「なぜ今これを決めないといけないのか」というストーリーを共有するんです。

 

人は甘える生き物なので、上から押し付けられたルールは続きません。自分たちで決めたルールだからこそ守れるし、行動が変わっていきます。

 

――マネジメントの一番のネックは?

中野さん
中野さん

 

マネジメントでネックになりやすいのが、極端なホワイト企業化と、若者の脱力感ですね。ここ、かなり苦戦している人が多いと思います。

 

おすすめは「殻を破る体験を提供する」ことです。

 

ただし、社内で厳しい研修をするとパワハラ扱いになるリスクがあります。

 

ですので、外部研修の実施がいいですね。

 

僕自身は、自衛隊の(外部)研修が大きな転機になりました。

 

  • 苦しい環境でギリギリまで追い込まれる
  • 最後は必ずハッピーエンドで終わる

 

この経験で「当たり前の環境への感謝」と「殻が破れる感覚」が得られました。

 

可能であれば、ぜひ取り入れてみてください。

 

――急成長の中で一番のボトルネックは?

中野さん
中野さん

 

多くの企業では、成長過程でまず採用、次に集客、そして資金調達の順番で詰まると言われます。

 

当社の場合はお金です。採用と集客で困ったことは一度もないんです。

 

資金さえあればもっと良い建物を建てられるし、もっと早く拡大できる。

 

株を出せば資金は集められますが、今はまだやらずに、銀行からの調達でまかなっています。

 

現時点では、自分の意思決定だけで全部決められる範囲でやっていきたいです。

 

――会社成長のスピード差はなぜ出るか?

中野さん
中野さん

 

業界特性が大きいと思っています。

 

僕らは車業界なので、右から左に動かせば売上が立つ。不動産の次に売上を作りやすい業種だと思いますね。

 

でも、それだけではありません。

 

僕自身は、いきなり「1兆円企業をつくる」「日本一を取る」というゴールを決めています。

 

そして、いつまでに達成するかを決めて、そこから逆算して動いています。ここが他の人と違うポイントかもしれません。

 

多くの人は目標を置いているけれど、本気で埋めにいく人は少ない。正直、そこまでやる必要がない人も多いと思います。

 

でも、僕は徹底してやる。ちゃんとゴールさえ握れれば、だいたいできます。この姿勢が成長スピードを決定的に変えていますね。

Q&Aセッション(事業戦略・マーケティング)

――会社成長のモデルはあった?

中野さん
中野さん

 

基本的にはありませんでした。僕は「誰もやっていないことをやろう」と考えていたからです。

 

車業界では仲買いのような“おろし売り”をやる人がいなかったので、そこに目をつけたんです。

 

オートサーバー(中古車流通プラットフォーム)で日本一になり、そこから3年連続で日本一を取り続けています。

 

「業販日本一※」というタイトルは、販売台数1位よりも100分の1くらいの難易度なんですが、わかりやすく“日本一っぽい人”として発信できたんですよ。

※業販は主に中古車業界で活用されている業務形態で「業務販売」の略称。

 

そのタイトルをフックにしてSNSで情報発信したことで、一気に成長できたと感じています。

 

――競争が激しい都市部と人口減少が進む地方での戦略の違いは?

中野さん
中野さん

 

都市部は物価が高いので、僕は「地方にたくさん車を置いて、通販で東京に売る」という方法をとっています。全国展開するならおすすめのやり方です。

 

例えば、香川なら駐車コストは1台あたり月3,000円。東京なら5万円。輸送コストを入れても、香川に置いた方が圧倒的に安いんです。

 

また、地方で注目しているのはブルーカラーの仕事です。

 

地方の人件費は今上がっていて、特に整備士の初任給は上昇率が高い。今後さらに価値が上がると思っています。

 

これからはAIが伸びるので、逆に接客業や食品業界など「物理的に積み上げる仕事」は伸びるはずです。地方の米や果物など、本当に良いものをマーケティングして届ける掛け算が重要になります。

 

僕の地元・香川には田舎のドライブインの喫茶店があるんですが、若い頃はヤンキーの溜まり場で誰も行かなかったんです。でも今はSNSでバズって、景色のいい喫茶店として人気になり、行列ができるほどになっています。

 

こういう例を見ても、建物や場所の価値を高めることが、これからの地方戦略のポイントですね。

 

――人手不足なのでスタッフに甘くなりがちです。会社の魅力を上げるにはどうしたらいいでしょうか?(開業医の方からの質問)

中野さん
中野さん

 

昔はお医者さんといえば「勝ち組」「お金持ち」というイメージがありましたが、今は厳しい時代になりましたよね。

 

物価がどんどん上がっている中で、スタッフの給料は上げにくい。特に医療従事者は上限が決まっているし、命を預かる仕事なのにリスクの割にリターンが少ないと感じます。

 

結論として、利益をしっかり確保したいなら「建物や内装にお金をかけるべき」です。

 

いろんなお医者さんと会いましたが、案外、建物に投資している人は少ないんですよ。

 

スリッパが汚いとか、制服が古いクリニックって行きたくないじゃないですか。

 

清潔で綺麗な建物の方が人も来るし、採用もしやすくなる。さらに、Googleマップの口コミ対策や雰囲気作りをちゃんとしている病院は、例外なく人が集まって流行っています。

まとめ

中野さんは最後にこう語りました。

 

中野さん
中野さん

 

今日は土曜日ですが、みんながゴロゴロしている中で、ここに集まっている人はもう勝ち組だと思います。

 

大事なのは“努力を形に変えること”。一番重要なのは“行動すること”です。

 

この講演が終わった瞬間、僕は次のプロジェクトに入ります。

 

皆さんも横になって一日を終えるのか、新しいアクションを始めるのかで大きく変わります。

 

ぜひ行動に移してもらえたら嬉しいです!

 

今回は、7年で年商100億円「やりがいランキング日本一」の組織を作った中野さんにお話を伺いました。

 

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