突然ですが、あなたは貯金していますか?
こう聞かれてギクっとした人も多いのではないでしょうか。
お金の使い方や人生観は人それぞれ。正しい答えはありません。
「貯金があればあるだけ幸せ」というわけではありませんし、使うことに意味があるので目的があるのなら、どんどん使うべきだと思います。
貯金だけに注力をしていると、中には使い時がわからない、減るのが嫌でお金を持ってるだけの状態という人もいるのではないでしょうか。
実際にお金を使ってみて良い経験をした、失敗だった、といろいろ体感して学ぶことも大切です。
ただ、じゃあ貯金はゼロで良いのか?と聞かれると、それはNOです。
なぜなら、貯金に明確なメリットがあるからです。
この記事では、世の中の20代の貯金額の平均を知るところから、貯金することの重要性、貯金方法についてご紹介します。
目次
20代の平均貯金額はどれくらい?
まずは20代の年収別の貯金額を見ていきましょう。
20代の年収別貯金額
年収 | 平均値 | 中央値 |
300万円未満 | 54万円 | 1万円 |
300万円以上500万円未満 | 167万円 | 50万円 |
500万円以上750万円未満 | 498万円 | 145万円 |
750万円以上1000万円未満 | 1,280万円 | 1,280万円 |
※参照:金融広報中央委員会【令和元年(2019年)家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯]】
平均値と中央値の違いを簡単にご説明すると、
平均値:データの合計値をデータの数で割った数値
中央値:小さい数字から大きい数字を順番に並べた時に、真ん中にある数値
例えば、以下のような5人がいたとします。
- Aさん:貯金額10万円
- Bさん:貯金額15万円
- Cさん:貯金額30万円(中央値=真ん中の人の数値)
- Dさん:貯金額50万円
- Eさん:貯金額100万円
5人の平均値は、41万円。
5人の中央値は、30万円。
となります。
上の表では年収300万円未満の人の貯金の平均値が54万円、中央値が1万円となっていますが、どういうこと?と思われる方もいるかと思いますので、上記と同じく5人の貯金額でイメージをご紹介します。
- Aさん:貯金額0円
- Bさん:貯金額0円
- Cさん:貯金額1万円(中央値=真ん中の人の数値)
- Dさん:貯金額2万円
- Eさん:貯金額267万円
5人の平均値は、54万円。
5人の中央値は、1万円。
こんな感じです。
平均は誰かが大きく上げる・下げるパワーが働くので、平均値だけでの判断はせず、中央値も合わせて見ると、より現実的な数値が掴めると思います。
ちなみに、2018年9月に国税庁が発表した「平成29年分民間給与実態統計調査」によると、20代の平均年収は以下の通りです。
- 20〜24歳:262万円
- 25〜29歳:361万円
所得税や社会保険料など差し引いた手取りベースで考えると、以下の通りです。
- 20〜24歳:約206万円(月計算で17.1万円)
- 25〜29歳:約283万円(月計算で23.5万円)
年収だけ見てもどれくらい貯金ができそうなものか、なかなかパッと掴めないと思います。
そこで、就職して1人暮らしをしている人を例に、どの程度貯金ができそうかをシュミレーションしてみたいと思います。家賃などは筆者が昔、東京で初めて1人暮らしをした時にかかった費用を用いています。
- 家賃:6万円
- 水道光熱費:8千円
- ネット代:5千円
- 携帯代:8千円
- 食費:3万円
- 日用品:3千円
ここまでで、11万4千円です。
上記に加え、
- 交際費(飲み代、映画代etc)
- 洋服代
- 散髪代
- 雑費(タバコ、お酒、書籍、ジム、趣味etc)
など、ここは人によってかなり差があると思いますが、プラス3万円〜5万円見ておくのが妥当でしょう。
車を持っていたり、保険に加入していれば当然その分の費用も増えます。
こう見ていくと、特に贅沢をするわけではない一般的な1人暮らしでも、月に15万円程度は必要ということがわかります。
20代前半の平均的な手取りは、月計算で約17.1万円。毎月2万円程度余力があるように思えますが、恋人にプレゼントをかったり、旅行に行ったりすることを考えると、貯金は少々厳しいかもしれません。
一方で20代半ば〜後半の平均的な手取りは、月計算で約23.5万円。家賃など生活水準を変えていなければ、時に散財しても貯金する余力はありそうです。
これまでの話はあくまでも一般的な年収などをベースしています。20代前半は1人暮らしだと貯金が厳しいですが、20代半ば〜後半であれば、毎月3〜5万円程度の貯金はできる計算ですね。
貯金するメリット
会社の上司や先輩を見ていると、人生で1番自由にお金が使えるタイミングは、「20代で独身の今しかない!」と思う気持ちもよくわかります。
また、慣れない社会人生活はストレスが溜まるので、節約でさらなるストレスを溜めないためにも、リフレッシュにお金を使うことも大切です。
無理して貯金を優先するべきだとは言いません。とはいえ、貯金は合った方がいいです。
貯金があると、
- お金の不安や焦りが和らぐので、精神的に良い
- 「お金があれば...」と思う瞬間に対応できる
ひとつずつ解説します。
お金の不安や焦りが和らぐので、精神的に良い
という人であれば良いですが、世界一不安を感じやすい民族と言われる日本人は、お金の不安を抱える人がとても多いです。
そのため、貯金をして精神状態を保っておくことは非常に重要と言えるでしょう。
不安や焦りは判断力を鈍らせます。そういう時に保険の営業に遭遇して、お得感のない貯蓄型保険に加入してしまうという人もいます。
転職回数が多い人の中には、勢いで会社を辞めて、お金がないからとりあえず内定がでたところに就職するような人もいますが、これも焦りの側面が大きいです。
本当にやりたいことがやれるか、会社の雰囲気や考え方はどうかなど、熟考するべきことはたくさんありますが、「来月生活するお金がない」という状態であれば、すぐに働けるところを優先してしまいますよね。
- 不安や焦りが軽減される
- 判断を誤ることが減る
貯金があることは心の支えになるとも言えるでしょう。
「お金があれば...」と思う瞬間に対応できる
「お金があれば」という瞬間はたびたび訪れます。
例えば、
- ゴルフを始めたいから、道具を買い揃えたい
- 友人や恋人と海外旅行に行きたい
- 車を購入したい
といったことです。
ゴルフや車は中古で安く購入できますが、維持費の面を考えると出費がかさんでしまいます。
そして、特に20代半ば以降急増するのが、友達や職場の同僚や先輩の結婚式です。日本ではご祝儀3万円が一般的で、二次会に参加すればさらに5千円〜1万円が追加でかかります。
移動や前乗りが必要な場合は、さらに1〜2万円みておく必要があります。
筆者は過去(25〜26歳頃)に、ひと月に2組の結婚式が2ヶ月も続いたタイミングがあり、移動費も含めると2ヶ月で15万円近く飛んだ記憶があります。
身近な人を祝福する日ですし、ちょっとした同窓会のような場でもあるので、お金を使う価値は当然あります。ただ、もしあなたがこの時に貯金がなかったらどうでしょう?
結婚式は何ヶ月も前から準備できますが、それに向けた節約生活も大変ですよね。
「いざという時に備えて」とはよく言いますが、保険的な意味合いを持つだけでなく、自己投資や他人を祝福する時も含んでいると考えると、貯金に救われることは多いと思います。
20代が目標にするべき貯金額
では、一体いくら貯金していれば良いのか?
貯金額は、お金の価値観や使い方、給料の金額よって異なるので、一概に金額で示すのは難しいところです。逆に言えば、貯金の”額”に捉われる必要はないと思います。
世の中にある平均はあくまでも平均。参考程度に見るくらいで十分です。
個人的にオススメな考え方は、有名なマネー本「バビロンの大富豪」で紹介される「収入の10%を貯金する」というもの。
月の給料の手取りが20万円であれば、2万円を貯金するということです。オススメの理由は、「無理のない額」だからです。
と思われるかもしれませんが、10ヶ月継続すれば、1ヶ月分の給料に相当する額になりますし、4年2ヶ月継続できれば100万円ですからね。
昇給や昇進があって、10%の額が2万2千円、2万3千円と増やせれば、貯金のペースは当然その分加速します。
金額に捉われず、無理のない額を継続して貯金すること。これこそが貯金において目標にするべき重要なポイントです。
「貯金額の大小」の前に、「貯金できる体質」になることを目指しましょう。
20代後半から無理なくできる貯金方法とコツ
という人も多いと思います。ここからは、貯金方法と貯金のコツについてご紹介します。
支出を把握する
基本的なことですが、やはりまずは「いつどこで、何にいくら使っているのか?」を把握しないことには、具体的に何をするべきなのかが見えてきません。
特に
という人は必ずやりましょう。
1番わかりやすいのは、今日から1ヶ月だけでも良いので、家計簿をつけてみることだと思います。
でも、いつの時代も使われているものには効果があります。
頭でイメージするのと、実際に計算をしたのとでは、その金額に差が出てくるでしょう。
1ヶ月だけでも十分効果はあるので、ぜひ実践してみてください。
支出の見直しをする
例えば手取り月収が20万円で貯金ができないほど支出があるとします。
- 家賃:6万円
- 水道光熱費:8千円
- ネット代:5千円
- 携帯代:8千円
- 食費:3万円
- 日用品:3千円
- 交際費:3万円(飲み代やデート代など)
- 洋服代:1万円(会社で着るもの含め)
- 散髪代:5千円
- 交通費:4千円(定期でカバーできないエリア)
- 雑費:3万7千円(タバコ、お菓子、メイク道具、書籍etc)
あなたならどこを削りますか?
大切なことは、自分の中での優先順位を明確にすることと、支出に与えるインパクトを考慮することです。
例えば、
- 毎日のようにお菓子やアイスを買っている
- タバコやお酒に使う額が多い
など気付くと、「そこを削ろう!」と思いがちですが、その前に1度自問自答してみてください。
- 削ることで生活や自分の心の豊かさに影響はないか?
- 削ることによってどの程度支出は減るのか?
削ることでストレスが溜まっては本末転倒です。
「毎日のようにお菓子やアイスを買っている」を少し削れば月に千円程度浮くかもしれませんが、我慢と節約額のインパクトが釣り合ってないと継続できません。
- 家賃を1万円減らしたらどうだろう?
- 携帯を格安SIMに変えたらどうだろう?
支出に与えるインパクトが大きい「固定費」から、見直せるか検討してみましょう。
個人的に携帯を格安SIMに変えるのはかなりオススメです。昔からずっとキャリアを使っている人も多いですが、SIMを変えたところで日々の生活に影響が出る人はほぼいないと思います。
8千円の固定費が3千円に下がれば、年間6万円浮きます。5年で30万円、10年で60万円変わってくると考えれば、かなり大きな差です。
「新規契約すると1万円分キャッシュバック」のような特典を設けていることもあるので、固定費が下がる以上にプラスがあると考えられます。携帯代が毎月8千円程度かかってる人は、ぜひ検討してみてください。
買い方を工夫する
あなたは普段、どのように買い物をしていますか?
- 基本的に現金で決済している
- いつも同じ場所で購入してるけど、ポイントなどはない
- コンビニだったりスーパーだったり、買う場所はバラバラ
もし上記に当てはまるようでしたら、ここは1つ大きなポイントになると思います。
結論、可能な限り買う場所を揃えて、小額でもクレジットカードで決済することを意識した方が良いです。
筆者は楽天をよく使うのですが、「楽天で買えるものは全部楽天で、クレジットカードで買う」と決めて、月に1〜2回、日用品や消耗品なども含めて、まとめて購入しています。
理由は以下2つです。
- お店より安い場合が多い
- ポイントが貯まるので断然お得
同じものを購入しても、購入の場所と購入の仕方、購入のタイミングを変えることによって、1ヶ月で5千円〜1万円は変わってきます。
変えようのない固定費以外は、無理に削る前に、購入の場所と購入の仕方を見直すことがオススメです。
仮に1万円浮けば、無理なく1万円捻出できたことになりますからね。今の生活を変えず、貯金をするのが理想的なはずです。
支出を減らす方法は、削るだけではないと覚えておきましょう。
と思われるかもしれませんが、筆者は本屋に行って欲しい本を見つけてもその場では買わず、ネットで買います。
クレジットカードは大体100円利用につき1ポイント付くので、月の支出を1つのクレジットカードに集約した結果10万円になったとしたら、1,000ポイント貯まります。つまり、年間では1万2千ポイントです。
ポイントは現金と同じように使えるので、あるとないでは雲泥の差ですよね。1回1回は小さくても、「塵も積もれば山となる」です。
貯金専用口座を作る
給料が振り込まれたら貯金額をすぐに別口座に移すことで、貯金額の分のお金は元々ないものだと考える方法です。
メインバンクの他にサブバンクを用意して、給料日に真っ先にお金を移す。そして、サブバンクのキャッシュカードは普段持ち歩かない。という流れです。
と思われる方も結構いるようですが、効果的だと思います。
最初は「使っちゃおうかな?」と誘惑に駆られますが、それに耐えて、貯金専用口座のお金が増えていくと、
と、ちょっとした誘惑には自然と打ち勝てるようになっていきます。
貯金の目標を決める
目標のない貯金はゴールのないマラソンのようなもので、なかなかモチベーションを維持できません。
目標がなければ、順調に貯金できても今度は減るのに抵抗が出て、使い時を見失うことになりかねませんし、周囲と比べて「自分はお金がないダメな奴だ」と自信を失うことにもなります。
貯金を始める前に、貯金の目標や目的を決めて、どういう時のためのお金なのかを明確にしましょう。
- 欲しい車がある
- 海外旅行に行きたい
- 行きたいレストランがある
など、お金を使いたい理由と必要な金額をピックアップすると同時に、ライフイベントの費用も加味すると良いでしょう。
例えば、代表的なもので言えば「結婚費用」。
※あくまでも筆者の友人・知人の話ですが、ご祝儀を差し引いて、150〜200万円程度が自己負担だったという人が多かったので、ご参考までに。
少し前に老後2,000万円不足が問題となりましたが、結局必要な金額は人それぞれ。足りる人もいれば、足りない人もいる。他人とは比べず、額に惑わされず、自分にとって必要な額を意識しましょう。
そして目標通り貯まったら、しっかり使うこともお忘れなく。
収入の底上げをする
という方は、副業や転職をして、「好きに使っても余るくらい収入を上げる、余った分が貯金」という考え方もアリだと思います。
まだまだ元気でスタミナもある20代、スキルを身に付けて稼ぐ方向にシフトしても良いでしょう。
と思いますよね。よくわかります。しかし視点を変えてみると、むしろ勉強するべきと思うかも知れません。
会社員の一般的な昇給額は、約5,600円だということをご存じでしょうか?
もし仮に毎年順調に5,600円昇給したとしても、月の給料が5万円増えるのは約9年後。
収入を突き抜けさせたいなら、出世する、給料水準の高い企業に転職する、もしくは給料以外の収入の柱を持たなければなりません。
出世する、給料水準の高い企業に転職するは、自分以外の人が決めることなので、コントロールできませんが、給料以外の収入の柱が持てるかどうかは自分次第。収入アップで1番確実性の高い領域です。
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貯金習慣を身に付けよう
「貯金額の大小」の前に、「貯金できる体質」になることを目指しましょうと前述しましたが、これはすごく大きなポイントだと思っています。
なぜなら、
- 貯金ができる人は、自分の身の丈に合った生活、行動ができている人が多い
- 貯金ができない人は、自己管理が甘い
からです。
もちろん収入による部分は大きいですが、年収1,000万円の層でも、貯蓄ゼロは10%いるとされています。つまり、貯金には自己管理もかなり重要ということです。
増えたら増えた分使っていたら、お金が残らないのは当たり前。また、30歳になったら貯金を始めようと思っていても、これまでできてなかったことは急にはできません。
貯金習慣を身に付けるためには、価値の基準を自分の中にしっかり持つことが必要です。まずは「価格が高い=良い」という発想をなくしましょう。
例えば、あなたが100円のボールペンを買おうと文房具屋さんに行ったら、通常1,000円のボールペンが半額の500円になってて、お得だったからそっちにした。という場合、これは本当にお得だったのか?という話です。
100円のボールペンでいいと思っていたということは、「書ければなんでもいい」。これがあなたにとってのボールペンの価値。にも関わらず、5倍の額の買い物をしてると考えれば、これは「無駄遣い」になるということです。
価格と自分にとっての価値は明確に分けて考えましょう。自分にとってお金を使うべきこと、そうでないことのメリハリが大切です。
まとめ
繰り返しになりますが、貯金は怪我をした時のような保険的な意味合いだけでなく、ふと訪れる自己投資したい瞬間や他人を祝福する時のような「いざという時」に対応するためのものでもあります。
貯金がなくて困ることはあっても、貯金があって困ることはありません。少しずつでも貯金を始めてみてはいかがでしょうか。
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